サイト小説の記事一覧

2022/07/02

【第三章 スライム今度こそ街へ】第八話 休日?

今日は、休日・・・。暦の上では・・・。 スライムになってから、曜日の感覚が無くなっている。 曜日とは一切・・・。関係がないが、気が付いたら、家族たちの知性?が上がっている。 特に、カーディナルとアドニスは顕著だ。 あと、なぜかパロットの知性が爆上がりしている。 知性が上がった事で、カーディナルとアドニスは、行動範囲を広げた。 私に許可を求めてきたので、許可したら、静岡市・・・。安倍川までをテリトリーと決めた。東は富士川。西は安倍川。南は駿河湾(岸から離れた位置)。北は県境までをテリトリーと決めて、監視網の構…

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2022/07/02

【第三章 魔王と魔王】第八話 【カミドネ】会合?

今日は、魔王ルブランから”会合”があると通知が届いたので、カプレカ島に来ている。 場所は、カプレカ島にある魔王ルブランたちが常用する家だと言われた。転移で、カプレカ島に移動した。本当に便利だ。 魔王様の配下になってから、何度か訪ねているのだが、不思議な場所だ。 多種族が問題なく生活をしている。それだけではなく、子供から老人まで皆が意思を持った表情をしている。こんな世界が前世にあったら・・・。 そういえば、魔王ルブランから回してもらった魔王様の情報(書籍)。魔王様は東の果てにある島国の出身だと思える。しかし、…

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2022/06/30

【第二章 帰還勇者の事情】第四十話

リチャードとロレッタは、一つの建物に向かって歩いている。建物と言っているが、実際には複合施設だ。いくつかの建物を厳重な塀で覆われた場所だ。 「ロレッタ」 「うん。大丈夫」 二人が今から行おうとしているのは、単純だ。 二人の故郷を破壊して、教会を破壊して、二人の親、兄や姉、弟や妹を殺した奴らに復讐する。殺すように命令した奴らを・・・。 異世界に召喚されて、ユウキに”絶対に地球に戻る”その意思を聞いた時から・・・。これからの・・・復讐の為に、スキルを求めた。 『異世界にいる間は、復讐を忘れよう』 サトシの言葉だ…

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2022/06/29

【第三章 帝国脱出】第二十二話 おっさん脅す

おっさんは、領都を出てからフラフラと歩いて、林を抜けて、草原まで歩いている。 襲ってきた、少年少女たちを、笑顔で出迎えていた。 ナイフを切られた少年は、尻もちを着いた状態で、股間を濡らしている。 少女は、辛うじて立っているのだが、おっさんから向けられた視線で、足下に水が溜まり始めている。 「それで?君たちは、イエーンが欲しいのか?それとも、生きたいのか?」 切られたナイフをおっさんに向けている少年は、恐怖が抜け切れていない。震える声で、何か言っている。 「お願いです。許して・・・。ください」 「ん?君は?」…

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2022/06/28

【第十章 エルフの里】第三十三話 亡命?

目の前に居るピンク頭は、”亡命”と言ったか? ”神殿への亡命”と言ったよな? リーゼを見ると、完全に聞かなかったことにしたようで、フェンリルを撫でている。話に加わろうとしない。実際に、リーゼに”何か”できるとは・・・。思わないが、話を聞くくらいはしてもいいだろう。 フェンリルを撫でながら、少しずつ距離を取っている。うまいやり方だ。 どこで、そんな姑息なテクニックを覚えたのか、じっくりと聞き出したい所だが、今は、目の前で発生している事柄を・・・。 「はぁ・・・。亡命ですか?理由を伺っても?」 「え?」 あっこ…

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2022/06/26

【第五章 共和国】第三十話

アルトワのダンジョンを、ベルメルトに任せて、次の町まで移動した。 野盗の頭は、ダンジョンの肥やしになってもらうので、ベルメルトに預けてある。頑丈だし体力もあるので、いい肥しになるだろう。野盗のメンバーも同時に預けている。ダンジョンの中層に放置しておけば、”いい”実験ができそうだ。 元町人の犯罪者たちも、ダンジョンで働いてもらうことが決定している。命の灯火が燃え尽きるまで、ダンジョンから出る事は不可能だ。それが、俺から彼等に課した罰だ。この罰に文句があるのなら、神でも相手になる。 彼等は、俺から、大事な友を、…

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2022/06/25

【第六章 ギルド】第二十四話 契約

アッシュ=グローズの話を聞いて、少しだけ考えてみた。 奴隷と考えるから、ダメなのだろう。 従業員だと考えれば・・・。働いたことがないけど、なんとなくイメージはできる。眷属たちは、家族という認識だが、奴隷は従業員だと考えれば、棲み分けが可能だ。 「リン様。奴隷の準備が出来ました」 「わかった。場所を移動するのか?」 「順番に連れて来ることも可能ですが?」 「まとまっているのか?」 「職制別にしております」 「わかった。移動しよう」 「ありがとうございます。執事候補だけは、一名ですので、連れてまいります」 「わ…

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2022/06/18

【第五章 共和国】第二十九話 処理

ウーレンフートに居たメンバーが、俺の前で跪いている。 見たことがある顔が半分くらいで、残りは知らない(覚えていない)者も居る。前の方に居るのは、よく知るメンバーだ。ニヤニヤしている所を見ると、こいつらの仕込みだと考えるのが妥当だな。 無視するのがいいだろう。 後ろから襲ってきた奴らをしっかりと捕縛している。 「兄ちゃん。遅かった?」 「いや、丁度良かった」 尋問をしているクォートとカルラの方から、悲鳴が聞こえる。 結界を解除したようだ。連れてこられた者たちの顔色が変わっていくのがいい感じだ。 アルトワ町の町…

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2022/06/17

【第六章 ギルド】第二十三話 奴隷商

ローザスの目的は解らないが、確かに眷属は、”いい意味”で俺に従順だ。ロルフは違うが、ロルフはマヤに甘いだろう。 ブロッホは、苦言も呈してくれるが、俺以外への感心は薄い。眷属は、守るべき者たちだと認識しているが、他の”人”は、認識しているか怪しい。 いろいろな意味で、確かに、”人”が必要になってくる。 神殿に繋がる場所だと考えると、裏切る可能性がない者でないとダメだ。ブロッホでもいいが、ブロッホには神殿で、眷属のまとめ役を頼みたい。今後、眷属が増えるか解らないが、指示系統を考えると、移動速度と強さを兼ねたブロ…

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2022/06/16

【第三章 スライム今度こそ街へ】第七話 後始末

天使湖の異常な状態が鎮静した。謎の人物?の参戦によって、天使湖に居た魔物たちは駆逐された。 朝日と共に飛び立った鳥たち。一人の少女と少年が居たように見えた。私だけにしか見えなかった。円香さんも、孔明さんも、蒼さんも、千明も、見ていない。私の勘違い? 大きい鳥。鷲とか鷹とかだと思うけど・・・。地面から飛び立った時には、少女も少年も居なくなっていた。眠気は無かった。透明な壁(結界?)に覆われていた場所から、一斉に鳥が飛び立った。種類もいろいろだ。鳥には詳しくないけど、一種類ではない。複数の種類が一斉に飛び立つ。…

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2022/06/16

【第三章 魔王と魔王】第七話 【カミドネ】魔王

我は・・・。面倒だ。私は、魔王カミドネ。名前は、別にあるのだが、魔王ルブランの配下にダンジョン・コアの部屋まで攻略されてしまった。コアを破壊されれば、私は死んでしまう。 魔王ルブランの配下は、ダンジョン・コアの前で戸惑っていた。そこで、命乞いをしてみた。 あの時の、私の判断を、私は褒めたい。 命乞いをした結果、魔王ルブランが治める地域に転送された。ステータスボードから状況が判明した。 魔王ルブランに会って驚いた。魔王ルブランは、魔王ではない。正確には、ダンジョンの主ではない。私には、解る。ダンジョンの主は別…

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2022/06/15

【第二章 帰還勇者の事情】第三十九話

ユウキとリチャードは、マイとロレッタと合流してから、移動を開始した。 「リチャード」 作戦(復讐)の実行が近づいてきているのを感じて、リチャードから殺気が漏れ出す。 周りに人は居ないが、誰かに気が付かれては、これから何かがあると思われてしまう。 ユウキは、リチャードの名前を呼びながら、肩を軽く叩く。 ユウキにも、リチャードの気持ちは理解ができる。ユウキ自身も、目的(復讐相手)を前にして、普段と同じで居られるとは考えていない。そのために、準備期間だけではなく、ターゲットの順番を考えているのだ。 「すまん」 リ…

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2022/06/14

【第三章 帝国脱出】第二十一話 おっさん撃退する

カリンは王都から届けられた情報を、イーリスと一緒に眺めていた。 「カリン様。どうしますか?まー様にご相談しますか?」 情報は、紙面に書かれていた。羊皮紙ではなく、まーさんが伝授した”紙”に書かれている。 そのために、情報の信憑性も高いと判断された。 イーリスは、カリンから受け取った紙面に書かれた情報を読んでから、紙面をカリンに返却した。 「そうだね。まーさんにも、伝えた方がいいとは思うけど、対策はないよね?」 カリンは紙面を受け取りながら、イーリスに同意を求める。 「はい。難しいと思います」 イーリスは、カ…

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2022/06/14

【第十章 エルフの里】第三十二話 不敬

馬車の中で動きがある。 気にしてもしょうがない。帰るか・・・。 「ヤス?」 馬車に背を向けているけど、動きは把握できる。 俺も、この世界に馴染んできたのか?単純に、マルスが優秀だから、俺がその恩恵を享受しているだけかもしれないけど、知らない人が見たら俺の力だ。リーゼには、神殿に帰って落ち着いたら、話をしたほうがいいような気がしている。 しばらくの間、一緒に行動をしているが、いい女だ。わがままとかではなく、自分を持っている。守るべき事をわきまえている。 「ヤス?」 「あぁすまん」 馬車から人が出てきたようだが…

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2022/06/10

【第五章 共和国】第二十八話 尋問

さて、苦戦している奴らは居るか? クォートとシャープは、数名を残して始末したようだ。 カルラは、殺しては居ないようだな。アルバンは・・・。アルトワ町に到着したくらいか?探索範囲外にいるようだ。 「エイダ。アルは?」 『合流したようです。こちらに向かっています』 「時間をカウントダウン」 『了。約21分33秒』 20分と少しか・・・。町長の尋問を始めようか? 結界の中で何かを怒鳴っている。 うん。俺が尋問を行う必要はないな。クォートに任せるか? 結界の設定に、少しだけ手を入れよう。 俺たちの声だけは聞こえるよ…

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2022/06/09

【第六章 ギルド】第二十二話 紹介?

貴族の機微が解らないと、足下から崩される可能性がある。 でも、俺が今から貴族を知るのは難しい。いや、不可能だ。神殿の運営は、知識があるロルフが居る。眷属たちは、ブロッホが居れば統率は大丈夫だろう。ロルフも、眷属との調整はできる(はずだ)。しかし、貴族家や教会とのやり取りには俺では知識が不足している。知識だけなら詰め込めばいいのだが、経験が圧倒的に足りていない。 「・・・。ークス。リン=フリークス!」 「・・・。へ?」 「”へ”ではない。貴様、話を聞いていなかったのか?」 「もうしわけない。聞いていません」 …

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2022/06/06

【第十章 エルフの里】第三十一話 不穏

リーゼが、赤い点に向かってアクセルを踏み込む。 運転も、大分うまくなっている。多少荒い所もあるが、助手席に座っていられる状況にはなっている。 マルスがナビをしながら、危険な場所を避けるような指示を出す。的確とは言えないが、走行が不可能な状況になるようなダメージは受けていない。FITのダメージは、あとで確認すればいい。結界があるので安全だが、外部からの振動は内部にも伝わってしまう。機械的な損傷が発生するのはしょうがない。 視認はできないが、馬車の状況が見えてきた。 『馬車と思われる物が襲われています』 視認は…

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2022/06/05

【第五章 共和国】第二十七話 瞬殺

先に動いたのは、クォートとシャープだ。 野盗・・・。盗賊?の動きが少しだけ早いので、このまま放置すると到着してしまう可能性がある。時間調整が必要になってしまう。 カルラとアルバンも、準備を整えたら、迎撃に向かう。二人なら、村人に毛が生えた程度の連中に遅れを取ることはないだろう。 「旦那様。行ってまいります」 「兄ちゃん!すぐに戻ってくる」 「アル。お前は、そのままウーレンフートの連中を誘導する役目がある。解っているのだろうな?」 「あっ・・・。もちろん、おっちゃん達を連れて来る。うん。忘れてないよ」 その顔…

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2022/06/02

【第六章 ギルド】第二十一話 村長?

ハーコムレイが、俺を睨んでくる。 睨まれるようなことは・・・・。沢山しているけど・・・。心当たりが有りすぎて、どれに該当しているのか解らない。 ひとまず、立ち上がったが、ハーコムレイの前に座りなおす。 「マガラ渓谷を越えた場所には、王家が管理している場所がある」 「はぁ・・・」 そりゃぁ他に用意できる権限を持つ者は居ないだろう? 「だが、運営を行う事も、村を作る事も、王家やミヤナック家が行うことはできない」 何を言いたいのか解ってきた。 確かに、マガラ渓谷を越えた場所は、王家の直轄領はあるが、街はもちろんだ…

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2022/06/02

【第三章 スライム今度こそ街へ】第六話 帰り道

必要な物は揃えられたと思う。買い忘れが有っても困らないけど、もう一度だけ確認しておこう。 ライに持ってもらっている物もあるけど、不思議な事にスキルのレベルが上がったのか、私とライの”アイテムボックス”に共有の部分が出来ている。買った物を共有の場所に入れておけば、二人で取り出しができる。今度、距離の問題があるのかとか検証をしてみようと思う。 今は、買い物の確認をしておこう。 「ライ。買い忘れはない?」 「うん。あっ!」 「どうした?」 「お姉ちゃん。あのね」 「うん?」 「パロットが、”ちゅーる”が欲しいらし…

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2022/06/02

【第三章 魔王と魔王】第六話 検証

魔王カミドネの発言に違和感がある。 「ルブラン」 セバスに確認をさせる。 俺が”今”確認するのは、カミドネに情報を与えることになる可能性もある。別に隠しておいてメリットがある情報ではないので、構わないのだが、セバスに確認をさせた方がよさそうだと考えた。 「はっ。確認しましたが、ヒールのスクロールは、1万です。それから」 「なんだ?」 「治癒のスクロールが出現していますが、そちらは100万です」 ”ヒール”と”治療”何が違う? 「ん?ヒールと治癒で違うのか?」 100万なんてスクロールは、かなり高位なスキルな…

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2022/05/31

【第二章 帰還勇者の事情】第三十八話 情報

ユウキたちは、襲撃を受けた事で、当局に拘束されている。正確には、拘束されているのは、マイとロレッタだ。ユウキとリチャードは、拘束された二人をまっている状況だ。 マイとロレッタは、”被害者”として当局の取り調べを受けている。マイが、日本からの観光客。ロレッタが現地の友達という設定になっている。 取り調べでは、マイとロレッタの身元調査が行われた。怪しい所が一切見当たらない偽造された身元だ。 ユウキとリチャードは、撮影した動画は、まだ公開していない。マイとロレッタの取り調べが終わって、もう一つの餌に食いついた後だ…

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2022/05/30

【第三章 帝国脱出】第二十話 ???

カリンとおっさんが、辺境伯の領都で落ち着いたころ、王都ではいろいろなイベントが行われていた。 勇者召喚が行われて、5人の異世界人が帝国に降り立ったと貴族に通達が行われた。 市井へのお披露目の前に、貴族たちのお披露目が行われる手はずになっている。 ラインリッヒ辺境伯をトップに置いた派閥は、勇者たちから距離を取る事が決まっている。呼びかけに対して、”魔物の襲来”や他国の動向が不安になっていることを理由に応じていない。 集まっている貴族への対応や派閥の貴族からの陳情を受けるという重要な案件を後回しにして、ブーリエ…

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2022/05/28

【第十章 エルフの里】第三十話 珍道中

エルフの里を出るときに、大樹に向かってリーゼと一緒に頭を下げる。 コアであるマリアにではない。大樹の側で眠るエルフたち・・・。リーゼの母親に向かってだ。 リーゼが、一筋の涙を初めて見せた。黙って、リーゼを抱き寄せる。それだけで、リーゼは身体を少しだけ強張らせたが、俺の背中に腕を回して、抱きついて、泣き出してしまった。 リーゼは、声を出さずに泣き続けた。溜まっていた物が流れ出たのだろう。 「ゴメン」 身体を離すと、リーゼは俺に謝ってきた。何に対して、謝っているのか・・・。聞かない。聞いてはダメなことくらい解る…

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2022/05/28

【第五章 共和国】第二十六話 作戦?

馬車は、速度を落しながら進んでいる。ユニコーンとバイコーンは、速度の調整が難しいが、クォートとアルバンがうまく調整をしている。本来の速度の1/3~1/5程度だ。 探索のスキルを付与した端末には、馬車の前方と後方を遮断するようにしている者たちが居るのを示している。 速度を上げると、慌てて走り出す程度の技能だ。多分、後ろからついてきているのは、村長に唆された者たちだろう。手加減の必要はあるだろうが、温情をかける必要性は感じない。俺たちを襲うのは自由だ。だから、俺たちは襲われたら、その者たちを自由にする。 新しく…

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2022/05/26

【第六章 ギルド】第二十話 おい

ギルドに俺のメリットを提示して、ミルとミアが居る訓練場に向かった。 「ミル!」 声をかけるが聞こえていないようだ。 音を遮断しているのか? ミルが、ミアに武器の使い方を教えているのか? ミアが、ギルドが用意している模擬戦用の武器を選んで、レオを相手に模擬戦を繰り返している。 ミアのステータスは低くない。テイマーなら、本人が戦う必要は少ないけど、戦えて困らない。ギルドが用意している武器の中では、短剣が合うようだ。レオが徐々に速度を上げるが、攻撃を当てられないが、しっかりと対応は出来ている。種族的なものなのか、…

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2022/05/18

【第五章 共和国】第二十五話 出発

カルラとシャープが忙しく動き始める。 カルラは商隊と、シャープは反村長派と連絡を取るためだ。カルラは、わざと影からの連絡を受けているように見せかけている。町の中で連絡を受けたり、町から少しだけ離れた場所で連絡を受けたり、見張られている事を意識しながら、動いている。村長たちは、カルラや俺たちに気が付かれていないと思っているようだが、訓練を受けていない者の尾行だ。中途半端な尾行を見破れないほど、落ちぶれていない。 シャープはもっと露骨だ。 町長の娘婿の家に出向いて、こちらが掴んでいる情報を流している。そして、今…

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2022/05/17

【第六章 ギルド】第十九話 メリット

イリメリは、俺をまっすぐに見ている。 挑むような目線ではない。表現が難しいけど、挑発されているわけでも、攻撃されているわけでも、よくわからない目線だ。 「”白い部屋”で話された内容を考えてみた」 「え?」「続けて」 ルナが疑問に思っているような声を上げるが、イリメリが全員を見てから、俺を見つめて、説明を続けるように言葉を続ける。 「勝利条件は、全員を殺せとか、王になれとか、そんな事ではない」 ここで、全員を見れば、覚えているのだろう。頷いてくれる。 イリメリは思い出したのだろう。俺のメリットが解ったようだ。…

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2022/05/17

【第三章 スライム今度こそ街へ】第五話 買い物?

帰りは、セノバから電車に乗って、清水まで移動して、市場(河岸の市)に行こう。留守番をしてくれている子たちにお土産を買っていきたい。肉よりも、魚系が好きな子が多い。街中で買ってもいいけど、しっかりした物を買うのなら、河岸の市が便利だ。 「ライ。他に、何か欲しい物はある?」 「お姉ちゃん。文字や言葉が学べる本ってある?」 「ん?文字や言葉?」 「うん。僕は、読めるけど、カーディナルやアドニスたちも、文字が読みたいみたい」 「え?カーディナルたち?」 「うん。他の者たちも!」 「そう?わかった。セノバの上に本屋が…

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2022/05/17

【第三章 魔王と魔王】第五話 従属

話は理解ができた。 魔王を従属させた。俺の手柄ではないが、配下が行った行為なので、責任は、俺にあるのだろう。 それに、ミアとヒア以外の者たちも、魔王ルブランから説明を受けて、納得しているような表情を見せる。今後も、外向けの魔王はルブランの仕事になる。 ん?これは・・・。 俺に恭順を示している魔王に話しかける。 「魔王。貴様には、”名”があるのか?」 「ある」 「それは、”サン=ジュレ”と言うのか?」 魔王・・・。サン=ジュレは、驚いて顔を上げて、俺を見て来る。セバスも、他の者も同じような反応だ。 「・・・。…

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