魔法の世界でプログラムの記事一覧

2021/10/22

【第五章 共和国】第七話 共和国

 共和国に入った。  俺たちは、共和国側で注意を受けた。  どうやら、共和国に初めて来る者たちに、注意として共和国の説明をしてくれているようだ。  小さな国が集まって、作った合議制の集まりだったのだが、今では合議制は形だけになってしまっている。野心を持つ3つの国が理由を付けて、周りの国を併呑していった。共和国という形が残ったのは、王国や帝国に対抗するためだ。  現状の説明は、既にカルラ経由で受けている。注意を聞き流すわけにはいかない。拝聴していたが、どうでもいいことまでクドクドと説明をしてくる。一緒に、注意…

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2021/09/16

【第五章 共和国】第六話 検閲

「旦那様。お休みください」  クォートが、食事の後片付けをしながら、俺に馬車の中に入っていて欲しいようだ。 「後は任せる」 「はい。シャープは、旦那様のお手伝いをお願いします」 「かしこまりました」  俺が立ち上がると同時に、シャープも立ち上がる。  カルラは、クォートの近くに移動して、何やら話し始める。  馬車に戻ると、シャープが話しかけてきた。 「旦那様。騒がしくして、もうしわけありません」 「襲撃か?」 「おそらく」  俺たちの周りの馬車が片付けをして、国境から遠ざかるように離れた。それでも、気にしな…

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2021/09/10

【第五章 共和国】第五話 原因

 御者台に座っていたクォートが、俺の所まで来た。 「旦那様。本日は、このまま野営になると思います」  他の馬車も、野営の準備を始めている。馬車の前後に空間があるが、馬車を道と垂直になるように移動するのが、この辺りのマナーのようだ。 「シャープ」 「はい」 「数名で動いている行商人に、野営時のマナーを聞いてきてくれ、付け届けにホワイトベアーの牙を渡してみてくれ、あと、行商人と交渉して、荷物を売ってくれるのなら、買い取ってきてくれ」 「かしこまりました」  シャープが、ホワイトベアーの牙を持って、野営の準備を始…

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2021/08/30

【第五章 共和国】第四話 関所

 馬車は、クォートが御者台に座って、アルバンとエイダが座る。  実質的には、エイダが御者台から、ユニコーンとバイコーンに指示を出している。  御者台から、俺に声がかかる。 「旦那様」 「何かあったのか?」 「いえ、ユニコーンとバイコーンに、幻惑のスキルを使用させてよろしいでしょうか?」 「え?いつ、そんなスキルを?」 「先程、確認いたしました」 「ほぉ・・・」  ユニコーンとバイコーンを見ると、スキルが増えている。  ヒューマノイドタイプでも戦闘を行うと、スキルが芽生えるのは大きな収穫だな。エイダは特殊な産…

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2021/08/23

【第五章 共和国】第三話 野営と

「マナベ様」 「カルラ。これからは、”旦那様”と呼んでくれ、共和国では、ライムバッハ家は名乗らない。商家の人間だと振る舞う。マナベ商会の旦那として活動する。お前は、商会の人間として振る舞ってくれ」 「・・・。かしこまりました。旦那様」  共和国に入る前に、確認しなければならないこともあるし、さっさと襲撃者の情報を共有しておくか・・・。 「襲撃者は?」 「尋問(拷問)をしましたが・・・」 「どうした?」  カルラが、拷問(尋問)して聞き出した情報は、俺たちが考えた想定とは大きく食い違っていた。 「それじゃ、襲…

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2021/08/11

【第五章 共和国】第二話 賊

 俺の合図で、シャープが賊に向かう。カルラは、距離を考えて、一拍の空白を入れてから、指揮官らしき者に向かう。  ユニコーンとバイコーンは、柵を乗り越えて、賊を挟むような位置に移動していた。  戦闘が始まると思ったが・・・。  確かに、戦闘が始まったが、すぐに終わった。  シャープは、4人を瞬殺している。命令通りに、殺してはいない。ユニコーンとパイコーンも、左右からスキルを発動して無力化に成功している。  カルラは、正面から近づいていきなり加速して、背後に回って、首筋を痛打して終わりだ。  戦力的に、過剰だっ…

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2021/07/31

【第五章 共和国】第一話 出国の前に・・・

「兄ちゃん!」  御者台に座っているアルが、中につながる窓を開けて、俺を呼んでいる。  結局、人が居ない場所では、アルとエイダが御者台に座っている。執事とメイドは、—それぞれ”クォート”と”シャープ”と名前を与えた—俺の世話をすることになった。特に、クォートは執事なので、俺が”成そうとしている”内容を説明した。基礎知識は十分ある上に、ダンジョンと繋がっているために、情報の集約をしながら日々”感情”を学んでいる。学んでいるのは、”シャープ”も同じなのだが、シャープはカルラからメイドの振…

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2021/07/12

【第四章 ダンジョン・プログラム】第十六話 出発

「パスカル!」  眠っていたヒューマノイドを起動する。  エイダのAIを解析して俺が作り直した、ヒューマノイドだ。異世界に転生する前の自分に似せたヒューマノイドだ。ダンジョンにいる全てのヒューマノイドの上位者になるように設定している。 『はい。マスター』 「パスカル。念話ではなく、声が出せるだろう?」 「はい。マスター」 「よし、皆」  近くに居たヒューマノイドやオペレーションを行っていたヒューマノイドが、俺とパスカルの前に集まってくる。 「パスカルだ。俺が居ない時に、指示を出す」  パスカルが、一歩前に出…

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2021/06/18

【第四章 ダンジョン・プログラム】第十五話 出国準備

 共和国の情報は、意外な所から入ってきた。 「え?ダーリオが?」 「はい。ダーリオ殿の知人が、共和国から逃げ帰ってきたそうです」 「そうか、カルラ。ダーリオは、他になにか言っていたか?」 「はい。共和国との国境は機能していないようです。確認は、出来ていませんが、人の流れから真実だと思われます。ダーリオ殿は、マナベ様が共和国に行くと知っているので積極的に知人から情報を聞き出してくれました。資料としてまとめてあります」 「わかった」  カルラが手にしている資料を受け取る。  スタンビートが発生したいのは、ほぼ間…

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2021/03/26

【第四章 ダンジョン・プログラム】第十四話 エヴァとギルと・・・

「エヴァ!」 「あ!ギルベルト様」 「辞めてくれよ。友達の嫁さんに、”様”付けされると、気持ちが落ち着かない。”ギル”で頼む」  一気に言い切るが、エヴァの顔色が赤くなっていくのがわかる。  アルノルトの”嫁”と言われるのは慣れないようだ。実感が無いだけかもしれないが、俺たちの中では既定路線だ。 「いえ・・・。そうですね。ギルさん」 「まだ、昔のクセが抜けないな。そうだ!エヴァ。奴から、手紙と贈り物を預かってきた」 「え?」  エヴァは、すでに”聖女”と呼ばれている。  回復だけではなく、アンデット系の魔物…

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2021/02/24

【第四章 ダンジョン・プログラム】第十三話 ユリウスの覚悟

「クリス。カルラからの報告書が届いたのか?」 「えぇギルベルト様の商会が届けてくれました」 「それで?アルは?」  俺は、アルノルトに勝つためなら、皇太孫の地位なぞ妹に譲り渡しても良いと思っている。  期待されているのは解っている。だが、俺は・・・。 「ユリウス様?」 「すまん。バカの顔を思い出していただけだ」 「そうですか・・・。カルラからの報告では、アルノルト様は共和国に行くつもりのようです」 「それは聞いた。他にも何か有るのだろう?」  カルラからの報告は、”孤児”や”農民”に関しての”噂”だ。 「孤…

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2021/02/19

【第四章 ダンジョン・プログラム】第十二話 カルラからの報告.2

 アルバンとエイダが、”地上に出る”ことにしたようだ。  エイダの新装備を軽く試すのが主題だ。それと、外に居る魔物を倒して、新装備の長子を確かめてくることになった。4-5日の予定だと報告された。ついでに、共和国への遠征に伴う準備の状況を確認してくるように指示を出した。  カルラもアルバンとエイダについていってホームの様子を見てくると言っていた。  久しぶりに、2-3日は1人で過ごすことになった。食事は、ヒューマノイドたちが準備をしてくれる。  訓練所の難易度を上げて、魔法や武器の調整に時間を使う。  カルラ…

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2021/01/31

【第四章 ダンジョン・プログラム】第十一話 エイダの新しい装備?

 返事をすると、アルがエイダを抱きかかえて入ってきた。 「兄ちゃん!カルラ姉?」 「どうした?」  用事があるのは、エイダのようだ。  アルの腕から、飛び降りて俺の前までエイダが歩いてきた。 『旦那様』 「エイダ。いろいろ呼び名が変わっているけど、結局、”旦那様”にするのか?エイダの見た目なら、マスターとかがいいと思うけど?」 『それなら、マスター』 「なんだ?」 『アルバンと、ダンジョンの外に出ました。半日・・・。正確には、8時間ほど魔力の供給を受けられない状況で稼働しました』 「大丈夫なようだな」 『は…

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2021/01/16

【第四章 ダンジョン・プログラム】第十話 カルラからの報告.1

 カルラが地上から戻ってきた。俺に報告があるようだ。ギルドの事は、皆にまかせてしまっている。もうしわけなく思えてくるが、彼らならダンジョンに関わる問題が発生していない限り、対処は可能だろう。  執務室代わりに使っている部屋で、カルラから外の様子を聞きながら報告を聞く。  カルラからの報告は、報告書になっている物と、口頭での報告があると言われた。 「まずは、報告書を頼む」 「はい」  カルラは、渡している書類ケース(容量は増量済み)から、書類の束を出す。 「え?これ?」 「はい。報告書と一緒に、提案書や要望書…

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2021/01/14

【第四章 ダンジョン・プログラム】第九話 避難訓練

 カルラとアルバンとエイダは、俺が出した条件をクリアした。  ギリギリだったようだが、クリアしたのだから、共和国に一緒に行く。 「カルラ。移動手段の準備は?」 「はい。馬車の手配をしています」 「解った。ダンジョンの設定を変えられる魔法(プログラム)を作るから、1週間くらいは自由にしてくれ」 「かしこまりました。アルバンは?」 「おいら?」 「そうだな。エイダにウーレンフートの街を案内してやってくれ、エイダはアルと一緒に街に出て、ダンジョンの外での活動を確認してくれ」 「うん!」「わかりました」 「俺は、奥…

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2021/01/01

【第四章 ダンジョン・プログラム】第八話 DEAREST

 兄ちゃんは、俺と姉ちゃんに、一緒に行くための条件(試練)を出してきた。  俺と姉ちゃんは、一緒に行けるものだと思っていた。姉ちゃんは、兄ちゃんと一緒に居なければならないので、出された条件(試練)をクリアするために頑張った。 「アル!」  カルラ姉ちゃんから、指示が出る。  俺が魔物に一撃を加えろというのだろう。だけど、今、使っている武器は一撃ではなく、相手を弱らせて、手数で勝負を有利にすすめるための武器だ。 「解っている!エイダ!」  エイダなら、姉ちゃんからの指示も聞いていて、俺と武器に付与魔法を使って…

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2020/11/13

【第四章 ダンジョン・プログラム】第七話 ダンジョンが変わった?

 ホームのマスターになり、ホームの改革を行い。ホームの旗頭になっていた、シンイチ・アル・マナベがダンジョンに潜ってから1ヶ月以上が経過している。  マスターであるシンイチ・アル・マナベの秘書のカルラがダンジョンから戻ってきて状況を伝えている。  ホームのメンバーたちは、カルラの報告を信じるしか無いが、シンイチ・アル・マナベからの直筆の指示やサインが書かれた書類が手渡されているために、それほど心配はしていない。  ダンジョンの攻略を行い始めたことは、アンチェやヤンチェだけではなく、ダーリオも自らがシンイチ・ア…

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2020/10/27

【第四章 ダンジョン・プログラム】第六話 カルラからの報告

「クリス!」 「はい。はい。カルラからの報告書が届いています」 「そうか!アルは無事なのだな!」 「アルノルト様が簡単に死ぬはずがありません。ユリウス様。落ち着いてください」 「俺は、落ち着いている。それよりも、アルは何をしている?戻ってくるのか?」 「はぁ・・・。ユリウス様。アルノルト様が、簡単にご自分で決めた道を破棄されるとお考えですか?」 「・・・。解った。報告には、なんと書かれている?」  クリスティーネは、カルラから送られてきた報告書を、ユリウスに渡した。  自分が読んで問題がないのは確認している…

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2020/10/18

【第四章 ダンジョン・プログラム】第五話 監視ソリューション

 カルラとアルバンとエイダが最下層に挑戦している頃に、俺はダンジョンの監視ソリューションを完成させた。  監視は、それほど難しくは無かった。  プッシュで送られてくるダンジョンからのデータを受信できるポイントを設定して、表示するだけでよかった。よくある、動画を再生する方法と同じだ。  簡単に出来た。ダンジョンが動画を撮影していると仮定してネットワークを繋げてみた。カメラがネットワークカメラとして認識が出来た。  最初は、ネットワークカメラとして認識させた状態で開発を行った。  Motion JPEG のスト…

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2020/10/14

【第四章 ダンジョン・プログラム】第四話 開発!

「エイダ。カルラとアルバンは?」 「今は、レベル4に挑戦しております」 「そうか・・・」  俺と一緒にダンジョンに向かう条件として提示したのは、このダンジョンの階層主と同程度に調整した魔物の討伐だ。  レベル4というのは、40階層にいる魔物たちを倒している最中だということだ。  正直な話をすれば、少しだけ驚いている。 「マスター」 「あぁ」  俺の手が止まっているのをエイダが注意した。  俺は、プログラムを作っている。エイダのバージョンアップだ。エイダは、新しいプログラムがないと固定された状態から解放されな…

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2020/10/08

【第四章 ダンジョン・プログラム】第三話 ヒューマノイドベア?

「兄ちゃん!」 「アルか?どうした?」 「今日は、どうするの?カルラ姉から”聞いてこい”と言われた!」  言葉遣いを、カルラから注意されていたが、アルバンの言葉遣いは矯正できていない。俺も、別に気にしないのだが、カルラが最低限の言葉遣いは身につけるべきだと言い続けている。 「あ!そうだ、エイダを連れてくるから、カルラと食堂で待っていてくれ」 「え?新しい、ヒューマノイド?」 「あぁ違・・・。わないけど、違う」 「うん。わからないけど、わかった!」  一度、エイダを連れに戻った。  以前は、部屋から出られなか…

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2020/09/30

【第四章 ダンジョン・プログラム】第二話 エイダ

 カルラは、3日後に戻ってきた。  報告を提出して、逃げるように帰ってきたと話してくれた。どうやら、俺が感じているクリスの印象と、カルラが思っている上司としてのクリスは同じベクトルのようだ。最下層の報告を出したので、長く逗まっていると、間違いなく呼び出されるか、詳しい話を聞きにウーレンフートまで来ると考えたようだ。俺も、同意見だ。カルラが逃げるように最下層に戻ってきてくれた。クリスに捕まってしまう可能性は低いとは思うが、  カルラが、地上で報告をしている最中に、アルバンと俺で、訓練場の構築を行った。最下層の…

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2020/09/25

【第四章 ダンジョン・プログラム】第一話 地下で

「マナベ様?」  カルラが困惑した表情で質問してくる。アルバンは、周りを眺めているが、壁を触って”すげぇ”と騒いでいる。 「とりあえず、二人共、問題はなさそうだな」 「にいちゃん!ここは?」 「ダンジョンの最下層。ボスを倒した後の通路だ。戻ると、ボスの部屋だ」 「本当!」  アルバンは、後ろの扉を開けようとする。カルラが止めようとするが、既に扉に手をかけている。 「アルバン!」  カルラが慌てる。当然だ。  ダンジョンの最下層。それも、ボスの部屋に通じる扉を開けようとしているのだ。 「え?あれ?開かない」 …

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2020/09/09

【第三章 ダンジョン攻略】第七十九話 地下へ

 最下層の話を除いて、説明を終えた所で、カルラは資料をまとめたいと言い出した。 「わかった。どのくらいの時間が必要だ?」 「一日・・・。いや、10時間ほどでまとめます」 「ホームへの資料と、どっかの辺境伯の娘に出す資料だろう?しっかりとまとめてくれ」 「・・・」 「明日一日を資料の作成に使ってくれ、俺はこの部屋で休んでいる。質問があれば訪ねてきてくれ」  カルラはびっくりした表情をするが、慌てて表情を戻して、頭を下げる。  アルも、慌てて頭を下げてから部屋を出ていった。  残されたメイドに、寝られる場所の確…

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2020/09/05

【第三章 ダンジョン攻略】第七十八話 地上で

 転移してきたのは、他の階層から戻ってくる時の同じ場所だ。  周りには誰も居なかった。もしかしたら、深夜帯なのかもしれない。24時間で待機はしているのだが、深夜は冒険者の動きも少ないので、監視員の数が少なくなっている。  カードを示して、外に出る。周りは暗くまだ夜の時間帯だが、東の空が朝焼けに染まりつつ有るので、日の出が近いのかもしれない。  ホームには向かわずに、そのまま、街の外に作った、村に向かう。  村はすでに動き出している。鍛冶職が多いので、昼夜の区別をしないで人が動いている。それに生活スタイルが合…

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