チート能力を持った高校生の生き残りをかけた長く短い七日間の記事一覧

2021/10/03

【第五章 マヤとミル】第二十話 王都へ

 神殿の拡張と、運営をマヤとロルフに任せて、俺とミルは、ギルドとの交渉を行うために、王都に向かうことにした。 「ロルフ。マヤ。神殿を頼むな」 「うん!」『かしこまりました』  マヤは、妖精の姿をしている。ブロッホの肩に乗って、元気に承諾をした。  マヤとミルは、二人で一人なのだ。ミルと一緒に王都に向かうと決めてから、いろいろと確認をしなければならなかった。  最初に確認したのは、”マヤとミルが離れても大丈夫なのか”だったが、距離は、問題にはならない。  マヤを乗せた、アウレイアとアイルが、王都を超える距離ま…

続きを読む

2021/09/15

【第五章 マヤとミル】第十九話 草案と説明

「ミル。マヤは?」 「うーん」  ミルが渋っているところを見ると、マヤはマヤで用事があるのだろう。 「無理なら無理でいいよ。ロルフ」  今回は、ロルフと話をして、神殿の草案を考えればいい。そのあとの拡張は、ロルフとマヤで行えばいい。 『はい。にゃ』 「神殿の入り口を、マガラ渓谷の挟む形で作って、そこから一直線に通路を作る。両側に、店舗になるような建物を作る。中間地点に、訓練所に向かを場所を作るようにしたい。訓練所の通路を挟んだ正面には、集会場になるような広場を作りたい」  アロイの街は、アゾレムが管理してい…

続きを読む

2021/09/03

【第五章 マヤとミル】第十八話 神殿の拡張

 ミルは、生き残れていないと判定されてしまうのではないかと考えているようだ。アドラの気持ち次第かもしれないが、多分ミルはまだ排除されていないように思える。アドラなら、負けが確定した時点で、無条件で白い部屋に戻すだろう。 「俺は、ミルはまだ大丈夫だと思っている。でも、たしかに、可能性は広げたほうがいいな」 「うん。僕もそう思う」 「マヤは?」 「うーん。まだダメ」 「そうか、マヤが活動出来るようになったら、話をしよう」 「うん。でも、瞳たちと協力体制は必須だと思うよ?」 「そうか?」 「うん。生き残るだけなら…

続きを読む
広告

2021/08/28

【第五章 マヤとミル】第十七話 拡張の理由

 ブロッホは、謝罪するかのように頭を下げて、何も語らない。 「ブロッホ!」  マヤが無理をして、ミルを危険に晒すような行為を、”なぜ”俺に相談をしないで実行した。その理由が知りたいだけだ。 「リン。ブロッホは、悪くない。僕とマヤで決めた」 「ミル・・・。だから、”なぜ”を知りたい」 「リン。この神殿の、最初の拡張はリンがしたよね?」 「あぁ皆が過ごしやすいように・・・。虐げられた者たちでも、安心できる場所を作りたかった」 「うん。ロルフから話を聞いた。上位種であるアウレイアやブロッホは別にして、リデルやヴェ…

続きを読む

2021/08/16

【第五章 マヤとミル】第十六話 管理者

「アウレイア。他には、魔力溜まりは見つかっていないのだな?」 『はい』 「ミル。見つかった魔力溜まりは任せていいよな?」 「うん。マヤと相談するけど、問題はないよ」 「それなら、神殿に戻るか?」 『マスター。眷属を、魔力溜まりの監視に残したいと思いますが、ご許可をいただけますか?』  監視は必要だな。それに、魔物が必要でも、間引きはしておいたほうがいいよな。 「そうだな。監視は、必要だ。ミル。いいよね?湧いた魔物の、間引きを含めて、アウレイアたちに頼んでも?」 「うん」  アウレイアたちには、引き続いて森の…

続きを読む

2021/08/11

【第五章 マヤとミル】第十五話 嫌がらせ

『マスター!新しい、魔力溜まりを発見しました!』 「はぁ?」  街道までの距離を計測していたアウレイアからの報告だ。 『アウレイア。どういうことだ?』  アウレイアからの報告では、街道近くに新しい魔力溜まりができていて、低位の魔物が産まれ始めているという報告だ。 「ミル。どうする?」 「うーん。アウレイア。その場所って、神殿からどっちの方向?」  ミルが、普通に俺と話をしながら、アウレイアに繋げるという器用なことをしている。俺も練習をしてみよう。できるようになれば、いろいろなことができる。  アウレイアの報…

続きを読む
広告

2021/07/31

【第五章 マヤとミル】第十四話 魔力溜まり

「ミル!」 「大丈夫」  魔力溜まりに飲み込まれる状態になっている、ミルの声だけが聞こえてくる。  気のせいかも知れないが、魔力溜まりが小さくなっているように思える。 『マスター?』 「わかっている。周りには魔物は居ないのか?」 『はい。すでに駆逐しました』 「そうか、ありがとう」  魔物が湧いて出る様子もなくなった。周りを警戒していた、眷属たちが戻ってきている。  皆が、小さくなっていく魔力溜まりを見つめている。  5分くらい経って、ミルが顔を出す。 「ミトナルさん?」 「あっ・・・。説明、忘れた」  魔…

続きを読む

2021/07/05

【第五章 マヤとミル】第十三話 ミルと狩り?

「リン。おはよう」 「マヤ?」 「うん!」「リン。今日は、マヤが身体を使う」  二人で取り決めでもしたのか?  ミルが妖精の姿で、俺の肩に止まる。 「リン。僕。今日は、ロルフと神殿の調整を行うけどいい?」 「え?調整なら俺が行うぞ?それに、言ってくれたら、施設を作るぞ?」 「・・・。リン。僕にやらせて、お願い」 「・・・。わかった。無理するなよ?神殿の調整には魔力を使うぞ」 「うん!大丈夫だよ!ありがとう」  マヤがミルの止まっていない方向から抱きついてきて、頬に唇をあてる。 「マヤ!」  ミルが、俺の耳元…

続きを読む

2021/07/05

【第五章 マヤとミル】第十二話 マヤとミル

「ふっふん!いいよ!ミル。リンに確認してもらおう!」「わかった」  マヤがミルの肩に移動している。  二人で一緒に詠唱を始める。  ん?魔法やスキルの呪文ではないな。はぁ・・・。フュ○ジョン?誰の仕込みだ?7つの珠を集めて、ギャルの(以下、自粛)。  光が二人を覆った。眩しいほどではないが、直視していると目が痛くなりそうだ。光は、それほど長い間は光っていなかった。 「え?」  間抜けな声が出てしまったが、しょうがないだろう。  光が収まったところに立っていたのは・・・。 「マヤ!」  それも、全裸の状態に戻…

続きを読む
広告

2021/06/17

【第五章 マヤとミル】第十一話 全裸で復活?

「リン!ミルになんてことをするの!僕は、リンと居られるのなら、姿なんてどうでも良かった!リン!聞いているの?」  小さな小さな羽が生えている。不思議な形をした生き物だが・・・。マヤだ。マヤが、俺に話しかけている。 「マヤ」 「リン!僕のことは、いいの!なんで!ミルを犠牲にしたの!僕、本当に怒っているのだよ!」  マヤが、名前を呼んでいる。  手を伸ばす。 「・・・。マヤ。マヤ。マヤ。マヤ。マヤ。・・・」 「え?リン?何?」  マヤを両手で包むようにして、抱き寄せる。  温かい。小さな小さな妖精になってしまっ…

続きを読む

2021/03/25

【第五章 マヤとミル】第十話 依代

「旦那様」  俺が、ミルに魔力を循環させてから、どのくらいの時間が経過しているのか・・・。循環を行っている魔力が、ミルの身体に溶け込むようになった。 「どうした?」  ブロッホが何か慌てだす。 「旦那様。依代を用意したほうがよろしいかと・・・」 「依代?」 「はい・・・」  ブロッホの説明では、 ミルとマヤが、一つの身体に共存しようとして、身体が耐えきれなくなっている。ミルの身体では、2つの魂の入れ物には小さくなってしまっている。俺が、魔力を循環させたことで、ミルの身体の崩壊は止まったのが、マヤとミルの存在…

続きを読む

2021/03/07

【第五章 マヤとミル】第九話 執事からの提案

 ブロッホが、眷属たちの意見をまとめてくれた。  ロルフも意見をまとめるのを手伝ったようだ。  二人からまとめられた意見をもとに、神殿の内部を変更した。  俺が専用で使う部屋を用意した。マヤとミルが眠っている祭壇の横に作られた。ジャッロやヴェルデやビアンコからの要望だ。俺の部屋が無いのを気にしていた。俺は別に必要ないと思ったのだが、ブロッホから皆が安心するためにも、俺の部屋が必要だと言われた。拠点となるように、寝室と執務室を作った。調度品は、とりあえずはポルタ村から持ってくることに決めたようだ。  寝室の奥…

続きを読む
広告

2021/02/17

【第五章 マヤとミル】第八話 執事と施設と

 施設の調整を行って、一息ついていたところに、ロルフと老紳士が入ってきた。  ロルフは、入り口で立ち止まったが、老紳士が俺の前まで来て綺麗な所作で跪いた。 「旦那様」  ブロッホ(黒竜)だと言うのは解っているが、理解が追いつかない。髪が長かったはずが、短く切りそろえている。白髪が老紳士を演出している。服装も、ポルタ村では絶対に無かった服装だ。貴族家の執事が着ているような服を身にまとっている。 「え?ブロッホ?」 「はい。旦那様。ロルフ様から、旦那様に仕えるなら、執事の格好にしたほうが、違和感が少ないと教えら…

続きを読む

2021/02/01

【第五章 マヤとミル】第七話 眷属長?

「わかった。味方は欲しい」 ”ありがとうございます”  オーガには、ラトギの名を与えた。黒竜には、ブロッホの名を与えた。  ブロッホは、ワイバーンを眷属にしていたために、その者たちも眷属に加わる。  ラトギは進化の兆しが見えた為に、ヒューマに命じて里に移動させた。  ブロッホは進化を抑え込んだようだ。種族的な進化はしなかったが、スキルが大幅に進化して、ブロッホは”人化”できるようになった。 「リン様」  全裸の状態で、俺の目の前で跪いているブロッホが居る。  どうしていいのか迷っていると、人化を解いて竜に戻…

続きを読む

2021/01/17

【第五章 マヤとミル】第六話 来訪者

 暖かい(温かい)食事だ。心にある澱みが消えていく感覚だ。  どのくらいの時間が経過したかわからないが、リンの周りには眷属たちが嬉しそうな表情で集まっている。  照れ隠しなのか、近くにいた眷属に話しかける。 「そういえば、ロルフは?」 「まだ、お帰りになっていません」 「そうか・・・。困ったな」 「マスター。何に、お困りなのですか?」  ”困った”というセリフがリンの口から出た事で、眷属たちは一気に緊張の度合いを高める。  ヴェルデ(ゴブリン)だけではなく、話を聞いていた、ビアンコ(コボルト)やジャッロ(オ…

続きを読む
広告

2021/01/01

【第五章 マヤとミル】第五話 眷属

 ミルは目を覚まさない。魔法陣が消えれば、”起き出す”と言われた。原因は、わかっている。マヤが怒っているのだろう。  心臓は動いている。血色もいい。明日ではなく、今にも起きそうだ。  でも、ミルは起きてこない。 ”マスター”  誰かが呼んでいる。 「ロルフ?」 ”いえ、ロルフ様は、ヒューマと外に出ています” 「外?なにか有ったの?」 ”いえ、定時の見回りです。それと、眷属に接触があった者を向かい入れるための準備をしています” 「ん?あぁロルフがなんか言っていたな・・・」  確か、4-5日前にアイル(スコル(…

続きを読む

2020/12/17

【第五章 マヤとミル】第四話 ギルド

「タシアナ!イリメリは?」 「まだ!フェムと一緒に外に出ている!」 「はぁ?それなら、ルナは?」 「金髪(ローザス)に呼び出された。それよりも、今日の面接はどうするの?」 「そっちは、ギルドマスターに頼んだ!」 「わかった。サリーカ。私も・・・」 「あ?!あぁそうだね。お願い」  ギルドは、認知され、活動を開始した。王都が荒れたタイミングでの開業だった。そのために、認知される速度も早かった。  王都に貴族たちが混乱して、暗殺だけではなく、町中での襲撃が発生する自体になっている。  当初は、王都だけで収まって…

続きを読む

2020/10/26

【第五章 マヤとミル】第三話 神殿

「マスター。眷属たちに食事を配り終えました。にゃ」 「ありがとう。ロルフ。マヤの様子は?」 「・・・」 「ロルフ!」 「はいにゃ!神殿に、マヤ様の気配はないにゃ」 「どういうことだ?」 「わからないにゃ」  ミルの首筋を触るが、脈はあるので生きているのは確認できる。鑑定で見てみるが、以前に見た情報と変わっていない。マヤに変わった感じはしていない。  マヤだけが消滅したのか?それなら、ロルフは”気配がない”とは言わない。”消滅した”と説明するだろう。 「ロルフ。どうやって、マヤが”居る”と判断している」 「は…

続きを読む
広告

2020/10/18

【第五章 マヤとミル】第二話 ジャイアニズム

 魔法陣に光が集まり、強く光りだす。  目を開けていられないくらいに強く光ってから光が明滅した。徐々に、明滅の感覚が長くなっていく、光も弱まっていく。  光だけなのに、肌が刺されたような感覚にとらわれる。 「・・・」  肌を刺す光も弱まり、目が開けられるようになる。  魔法陣には、ミルが立っている。  後ろ姿でも、ミルなのはわかる。  魔法陣の最後の光が消えた。 「ミル!」  ミルが、膝から崩れ落ちるように魔法陣の中で座り込んでしまった。 「ロルフ!」 「わからない。にゃ」  駆け寄って、マヤを抱き寄せるが…

続きを読む

2020/10/12

【第五章 マヤとミル】第一話 ミルとマヤ

 俺たちは、マガラ神殿に帰ってきた。  ミルには、俺の非道な行いも告げている。それでも、ミルは俺に付いてきた。 「リン?」 「あぁいいのか?」 「うん。僕が、リンの役に立てる。最高な気分。一つだけ心残り」 「え?」 「リンに抱いてもらいたかった」 「それは・・・」 「わかっている。でも、リンの説明だと、僕の身体をマヤが使うのだよね?」 「あぁ」 「それなら、リンが抱くのは、僕の身体で、僕だと言ってもいいよね?」 「え?」 「それに、多分、白い部屋で待つことになると思うから、僕がリンに抱かれるところを見られる…

続きを読む

2020/10/06

【第四章 マガラ神殿】第十八話 進化

 柔らかな感触だ。  たしか、コボルトとゴブリンとオークに名付けを行った。  今までと同じように、長と若頭に名付けを行った。配下の者には、”フリークス”を名乗らせる。  ここまでは覚えている。  コボルトとゴブリンとオークの若頭が進化の眠りに落ちたところで、俺の記憶も途絶えている。 「リン。起きた?」  頭の上から声が聞こえてくる。 「・・・」 「リン?」 「ミル?」 「うん。よかった。急に倒れたから心配だった。なんか、猫が鳴いていたけど、わからなかったから、リンが寝られるように、膝枕した・・・。駄目だった…

続きを読む
広告

2020/09/28

【第四章 マガラ神殿】第十七話 今後の方針

「リン。それで、今後の方針は?僕のオススメは、アゾレムの領都に乗り込んで、街中に火を放つかな?魔狼で、魔法が使える者に頼めば証拠も残らない」 「・・・。ミトナル。さすがにそれは・・・。それに、アゾレムが苦しまないのは、俺的にはなしだな。火を着けたら、簡単に終わってしまう」 「そうだった。特に、立花は苦しめないと駄目。トラウマが産まれるくらいにしたほうがいい」 「俺も同意見だな。そうだな。この村が盗賊の根城になるのもいいけど・・・。ロルフ!」 『はい。マスター』 「この村に、転移門を設置したり出来るか?」 『…

続きを読む

2020/09/23

【第四章 マガラ神殿】第十六話 告白

「リン。何が有ったの?」  ミルが俺に気を使っているのがわかる。マヤがいないことを、俺に問いかけてこない。それに、魔狼たちの存在も気になっているのだろう。 「ミル。どこまで知っている?」 「え?僕は、さっき説明した通り、リンとマヤがマガラ渓谷に落ちたと聞いて・・・」 「そうか、ナナは何も言わなかったのか?」 「ナナさん?聞いていないよ?なんか、王都に使いを出していたけど・・・」  ミルは、俺から目線を外さない。 「そうか、俺とマヤが、血がつながった兄妹では無いのは?」 「マヤから聞いた。でも、黙っていて欲し…

続きを読む

2020/09/07

【第四章 マガラ神殿】第十五話 ミトナル=アカマース・マノーラ

「ミル。この部屋を使ってくれ」  ミルを案内した部屋は、マヤの部屋だ。破壊された家の中で比較的に破壊が少なかった部屋だ。荷物が少なく、見ただけで何も無いのがわかるためだろう。 「この部屋?僕、リンと同じ部屋でも・・・」 「駄目だ」 「わかった。この部屋は?」 「マヤが使っていた部屋だ。ミルなら使っても文句は言わないだろう」 「・・・。ありがとう」  ミルの”ありがとう”の意味がわからなかった。 「リン。マヤの部屋に入る前に、僕・・・。水浴びがしたい。汗や血で汚れているから、マヤに失礼」 「あぁ悪い。気が付か…

続きを読む
広告

2020/09/04

【第四章 マガラ神殿】第十四話 襲撃者(仮)

 ロルフたちが襲撃者(仮)を捕獲するために、出ていった。  戦闘音が聞こえないから、戦闘にはなっていないのだろう。もしかしたら、一瞬で勝負がついたのかもしれない。  リデルの眷属たちが作った塀に座って、村を見る。  耳を澄ますと、大人たちが何かを叫んでいる。食料庫が燃えているのだ、当然だろう。それだけではなく、今まで無かった村を囲うように出来た壁も恐怖の対象なのだろう。  女性が村の中央広場に出てきて、何か怒鳴っている。数回だけだが言葉を交わしたことがあるのでわかるが、サラナの母親だ。金切り声(かなきりごえ…

続きを読む
1 2 3 4