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私が書いているWeb小説がコミカライズとして配信されました
チート能力を持った高校生の生き残りをかけた長く短い七日間(作者:北きつね,solo8ee)
https://comic.k-manga.jp/title/175216/pv
#まんが王国
2023/05/15
【第八章 王都と契約】第一話 ナナ
神殿から出て、王都に向かうことになっている。 シミュレーションを兼ねて森の中の出口を使った。 今は、セトラス商隊が神殿から出て来るのを待っている。 商隊の全員が現状で考えられる手続きをした場合に、商隊がフリークス村から廃墟の村に抜けるまでにどの程度の時間が必要になるのかを計測している。言い出したのは、リカールだ。 フリークス村と廃墟の村の住民以外からは、入場料を取ることに決まっている。 俺としては、銅貨2-3枚でいいと思っていたのだが、セトラス商隊から待ったがかかった。 提案されたのが、商隊が抜けるのに必要…
続きを読む2023/05/07
【第七章 神殿生活】第二十四話 王都へ
新規住民の話は、整理を行ってから、割り振りを含めて考慮することに決まった。 そして、イリメリが連れてきた住民が柔軟に対応をしてくれた。割り振りで揉めなかったのもよかった。 また、森の外周部には、まだ隠里があるようで、イリメリが住んでいた村の住民が、他の隠里を説得してくれることになった。 問題が全くなかったわけではない。 隠里から来た者たちは、身元が解ってしまうと、”脱税”の疑いで、奴隷階級に落されてしまう可能性が出てきた。 これは、セバスチャンが指摘したことだが、隠里の者たちも可能性として考えていたようだ。…
続きを読む2023/04/23
【第七章 神殿生活】第二十三話 代表者
イリメリが連れてきた代表者との会合を持つことになった。 アデレード殿下は出席をしない。流石に、隠れ里のようになっていた者たちの前に殿下が出るのは、萎縮してしまう可能性が高い。同じ意味で、ルアリーナも最初の会合には参加しない。 イリメリは、案内をしてきたという立場で、会合には参加をしない。イリメリが口を出してしまえば、決定事項になってしまう事を恐れた。 ギルドは、ナッセが出席する。 他には、フリークス村の責任者として、ナナが出席する。 状況と全体の説明を行うために、セバスチャンが参加する。 俺は、参加しない。…
続きを読む2023/04/17
【第七章 神殿生活】第二十二話 待ち人
ナナと一緒に神殿に移動した。 「へぇ中はこうなっているのね?」 「あぁまだ整備中だけどな。何か意見が有れば頼む」 「了解よ。それにしても、本当に・・・。凄いわね」 ナナは、感心しながらも、周りを見て質問を始めた。 表の街道は、両脇に店を構えているが、路地を作ったほうがいいだろうと言われた。 裏にも道があるほうが、住民が、荷物を抱えた状態で、客の前を歩く必要がないから、必要だと言われた。 丁度、タシアナが調整を行っていたので、ナナを紹介する。 タシアナとフェナサリムも一緒になって、質問と改良点を伝えてきた。 …
続きを読む2023/04/11
【第七章 神殿生活】第二十一話 ガルドバ
ナナと話をして、アロイ側に作ってある村を任せることが出来た。 神殿はギルドが管理を行う。森の中の村は、今後の課題として考えるとして・・・。 ナナとガルドバを、アロイ側の村に案内した。 思いっきり怒られた。 ガルドバがいうには、ここまで立派だと、”村”ではなく、”城塞都市”だと言われた。 「リン君。この”村”は、すぐに稼働したい?」 「え?稼働?準備が整ったら・・・。ごめん。考えていなかった」 正直に謝っておこう。 「アスタ。こいつ、頭がよさそうなのに、ニノサと同類だぞ?」 ガルドバが、凄く失礼な事を言ってい…
続きを読む2023/03/27
【第七章 神殿生活】第二十話 契約
ナナの表情が固まっている。 何を考えているのか想像ができる。多分、俺でも同じ事を言われたら、考えてしまうだろう。 「ねぇリン君。もしかして、新しくマガラ渓谷を越えられる場所を見つけたの?それとも、作ったの?」 「違う。神殿の権能で、ゲートを設置した」 「ゲート?」 「転移ができる門と言えばわかるか?」 「・・・。リン君。頭、大丈夫?それとも・・・。ニノサがうつった?」 「ひどいな。大丈夫。どこにもぶつけていないし。信じられないのは、しょうがないけど、今はゲートがあると思って、話を進めてくれ」 「・・・。わか…
続きを読む2023/03/19
【第七章 神殿生活】第十九話 ナナ
久しぶりに見るアロイの町並みには懐かしさは感じない。それどこか、寂れた感じがする。 「リン。どうするの?」 「ナナの店に急ごう」 街に人影はないが、マヤを誰かに見られたら面倒なことになる。 俺の考えが解るのか、マヤがミトナルの肩に乗って、何かを唱えると、マヤの身体がミトナルに入っていった。 「ミル?」 「ナナの店まで、僕の中で起きている」 「わかった」 俺とミトナルだけなら、注目を浴びる可能性はあるけど、問題はないだろう。視線は感じるが無視できる。 不気味な感じはしたが、すんなりと、三月兎(マーチラビット)…
続きを読む2023/03/15
【コミカライズ】チート能力を持った高校生の生き残りをかけた長く短い七日間
私が書いているWeb小説がコミカライズとして配信されました 3月28日まで無料で読めます。 チート能力を持った高校生の生き残りをかけた長く短い七日間(作者:北きつね,solo8ee) https://comic.k-manga.jp/title/175216/pv #まんが王国
続きを読む2023/03/12
【第七章 神殿生活】第十八話 出立?
俺の前で、王都に出立するはずの二人が見苦しい抵抗をしている。 「アデー。ルナ。そろそろ、あき」『旦那様』 急に、ブロッホが割り込んできた。 「すまん。少しだけ席を外す。アデー。ルナ。でも、本当に、王都に行かないのなら、俺がサリーカと行くからな」 会議室に眷属を連れ込んで、戯れている者たちに、席を離れると告げて、部屋を出る。 『どうした?』 ブロッホが慌てるほどのことが発生したのか? それとも、他の・・・。 『渓谷に人を捨てていた一団を捕えました』 どういうことだ? ロルフから、神殿に人が落ちてきたと報告があ…
続きを読む2023/03/05
【第七章 神殿生活】第十七話 各種設定
アデレードとルアリーナとサリーカの旅立ちは延期された。 主な理由は、アデレードとルアリーナとサリーカが、自分の眷属を愛でる時間が欲しいと言い出したからだ。それなら、俺が王都に向かおうと思ったのだが、そっちはロルフとフェナサリムとタシアナに反対された。 神殿の整備を任せていたロルフが俺の所に、マヤと一緒に来た。マヤは、ミトナルと入れ替わっている。 皆には事情を説明しているが、大きくなった姿での挨拶をしておこうと思ったようだ。 「え?そうなると、今は、ミルが妖精なの?」 喰い付いたのはタシアナだ。 膝の上には、…
続きを読む2023/02/27
【第七章 神殿生活】第十六話 お見合い?
アデレードとルアリーナの強い。本当に、強い要望で、眷属の紹介を先に行うことになった。 バックヤードに連れて行こうかと思ったが、途中でブロッホから待ったがかかった。 「ブロッホ?」 「旦那様」 ブロッホが人型の時には、”旦那様”と呼ぶことにしたようだ。 俺の呼び名に関しては、”リン”で統一して欲しいと言っているのだが、皆が勝手に呼び出したので、面倒になってしまっている。それに、”名”を呼ばれなくても、繋がりがあるので、問題になることはない。 「どうした?」 「お客人を、神殿内部にお連れになるのは、時期尚早だと…
続きを読む2023/02/19
【第七章 神殿生活】第十五話 王都へは?
神殿での役割が決まって、これからの事を決める前に、王都の奴隷商(アッシュ)の所に行こうかと思っていた。 王都の様子も気になる。 教会勢力と宰相派閥とローザス派閥。それに、王族を指示する派閥が複雑に絡み合っている。正直、神殿に影響がなければ放置でもいいと思っているが、どうやら宰相派閥の中に、俺たちの”敵”が居るらしい。教会勢力も、いくつかに分断されている状況で、こちらに手を出してくるか解らない。友好的なのか、敵対的なのか、その時の状況次第だろう。 数日は、神殿で皆に意見を聞きながら調整を行っていた。 俺が、神…
続きを読む2023/02/12
【第七章 神殿生活】第十四話 人材
皆が作業と確認を行うために、部屋から出ていく.残ったのは、ミトナル(肩にマヤ)とイリメリだけだった。 「リン君。お願いが」「何?」 イリメリの発言を遮るように、ミトナルが俺の前に現れる。 「ミトナル。そうね」 「うん」 何か、二人で納得している。 「リン。皆に、護衛を付ける」 「あぁ・・・。そんな事を言っていたな」 「それなら、僕が案内する」 ミトナルとマヤが、皆に眷属を紹介しながら、護衛になりそうな者を探すようだ 状況から、アデレード殿下には複数の護衛を付けた方がいいだろう。 「ミル。マヤ。頼めるか?あと…
続きを読む2023/02/05
【第七章 神殿生活】第十三話 計画
アデレード殿下が神殿に関わることが決定した。 アデレード殿下もルアリーナも、神殿には居ない。二人は、ミヤナック辺境伯領で療養していることになっている。 アデレード殿下から、詳しい話を聞いた。 詳しい話も、隠し事をしないで全部を話してくれたようだ。ルアリーナが聞いていた話で補助を行ってくれた。 アデレード殿下とルアリーナという外部との折衝で頼りになりそうな人物が、折衝を行う事ができない。 神殿の勢力が大きくなって、独自の戦力だけで他の勢力と拮抗できるようになれば、二人が表舞台に出ても問題はないだろう。それまで…
続きを読む2023/02/01
【第七章 神殿生活】第十二話 アデレード
私は、”アデレード=ベルティーニ・フォン・トリーア”、名前からわかっていただけると思うのですが、トリーア王家に連なる者です。 親しい者からは、アデレードではなく、”アデー”と呼ばれています。 大きく物事が動いたのは、今年のパシリカが終わった位です。 私も、パシリカを受けました。授かったスキルは”秘密”です。悪いスキルではなく、ステータスも良かったのですが、少しだけ問題が発生しました。ジョブが”癒し手”と言われる初代様と一緒に・・・。 もっと正確に言えば、初代の王妃様が持っていたジョブです。 王家や上位貴族の…
続きを読む2023/01/23
【第七章 神殿生活】第十一話 事情
皆の視線が集中したアデレード殿下は、大きなため息で、”困っています”をアピールしている。 「アデー?何を困っているの?」 さすがは、”空気を読まない”マヤが、アデレード殿下の目論みを潰す。 ルアリーナが苦笑を浮かべて、アデレード殿下に助け船を出す。 「アデレード殿下。ここには、アデレード殿下の味方しか居ません。それに、アイツらの事なら大丈夫です。私たちの、リン君の敵です」 ルアリーナは、事情を知っているようだ。 ミヤナック家と相談した時に、ルアリーナが事情を聞いたのだろう。 「え?」 アデレード殿下は、俺た…
続きを読む2023/01/15
【第七章 神殿生活】第十話 アデー
会議室に入ってきた、ミトナルの肩に座っていたマヤがいきなり、アデレード=ベルティーニ・フォン・トリーアを愛称で呼んだ。 呼ばれたアデレード=ベルティーニ・フォン・トリーアも、目を”パチパチ”して、マヤを確認している。 そして、不思議な物を見たような表情で、マヤと名前を呼んだ。 知り合いのようだ。 そして、俺がアデレード=ベルティーニ・フォン・トリーアを知っている事が前提にあるようだ。 アデレード殿下を見ると、俺を見て少しだけ困った表情をしている。 何に、困ることがあるのだろうか? 「マヤ」 「何?」 マヤが…
続きを読む2023/01/01
【第七章 神殿生活】第九話 案内
揉めるかと思ったが、ゲートを入る順番は最初から決めていたようだ。 最初は、ナッセ・ブラウンが入った。 フェナサリム(重久真由)が続いた、最後に残ったのは、イリメリ(静川瞳)だ。 タシアナ(韮山里穂)の弟や妹たちは、まだ商隊と一緒に待機してもらっている。まずは、ギルドのメンバーと商隊の主要メンバーだけが、神殿に入ることに決まったようだ。順番や神殿に向かう人選は、関与していない。 俺とセバスチャンで、ゲートの周りを確認する。 「セブ。こっちは頼む。後で、眷属を向かわせる」 「わかりました。いってらっしゃいませ」…
続きを読む2022/12/18
【第七章 神殿生活】第八話 通行証
「リン=フリークス」 リカールが、背筋を伸ばして、俺を真正面から見ながら、名前を呼んだ。 見ていた書類から目を離して、リカールを見つめ返す。 「なんでしょうか?」 「サリーカの言葉を信じて、ここまで来た。まずは・・・」 リカールの言葉を遮る形になるが、手を上げた。リカールも、俺の意図が解るのだろう。言葉を切って、俺を見て来る。 「わかりました。神殿に行きましょう」 安堵の表情を浮かべる。 何があるのか解らないが、商隊の中での駆け引きがあるのだろう。 「助かる。父が・・・。商隊長が煩くて・・・」 父?サリーカ…
続きを読む2022/12/06
【第七章 神殿生活】第七話 セトラス商隊
料金や運用を、セバスチャンに任せて、神殿に戻った。 屋敷の隣に設置したゲートの確認の意味もあった。 「ロルフ!」 ゲートの設置場所にロルフが居た。 俺を待っていたわけではないようだが、タイミングがよかった。 『マスター』 「何組のゲートが設置できる?あと、ブロッホやヒューマからゲートの設置依頼はあるのか?」 『マヤ様とミトナル様が、整理をリソースへの還元を行っています。現状では、残りは6組です。リソースへの還元が終了すれば、10組になる予定です』 「そうか・・・」 まずは、ギルドへの依頼をしなければならない…
続きを読む2022/11/28
【第七章 神殿生活】第六話 料金設定
屋敷に戻って、セバスチャンにゲートの説明を行った。 仕組みは、俺も理解していないので、”こういう物”とだけ理解をしてもらった。セバスチャンと屋敷に戻って、神殿側のゲートやアロイ側に作ったゲートに関する修正箇所の聞き取りを行った。セバスチャンが考える問題点を上げてもらった。 簡単に言えば、貴族用は手続きを煩雑にして、”自分が優遇されていると思わせる方がいい”という事だ。簡素な手続きでは、面倒な貴族や豪商は、軽く見られると思うようだ。神殿側のゲートを出た先に、貴族用の個別の部屋を設置する。ここで、手続きを行うの…
続きを読む2022/11/14
【第七章 神殿生活】第五話 神殿街
ゲートの設置が終了した。 隣の部屋に居るはずの二人を呼ぶ。 俺がゲートを設置している時に、マヤとミトナルが戻ってきた。作業をしていたので、二人にはロルフの作業を手伝ってもらっている。 「ミル!マヤ!」 先に反応したのは、マヤだ。 妖精の姿のまま、俺の肩まで飛んできた。 そのあとを、ミトナルが駆け寄ってくる。その後ろを、ゆっくりとした速度で、ロルフが続いている。 俺が信頼できる3人?だ。 「終わった?」 「ゲートの設置はできた。猫人族は?」 マヤが、抱き着いているミトナルの頭の上に戻って、俺に説明をしてくれた…
続きを読む2022/11/06
【第七章 神殿生活】第四話 ゲート
ロルフと一緒に、支配領域を確認する。 「ロルフ。マヤは?」 「マヤ様は、ミトナル様と一緒に猫人族に神殿の案内をしています」 「そうか・・・。猫人族は、馴染めそうか?」 「はい。マヤ様が、お話を聞いて、神殿の一部・・・。訓練場所に指定していた場所を、猫人族用に変更しました」 「それはよかった」 「はい」 セバスチャンから渡された書類を見ながら、支配領域に組み込む場所を確認する。 結果、かなりの領域が、支配領域に組み込まれる。 まずは、メルナの屋敷と屋敷の周辺を支配領域に組み込む。建物があるためなのか、予想より…
続きを読む2022/11/01
【第七章 神殿生活】第三話 過去
私は、セバスチャン。奴隷だ。 前の主人は立派な人だった。小さな領の代官だったが、一代で叙勲して、準男爵を経て男爵に陞爵した。子爵にもなるのではないかと言われていた。 領地を得てからの旦那様は、領民には優しく、味方となった者には、どこまでも誠実に対応した。 敵対した者には徹底的に戦った。特に、領民を不幸にする敵対者には、慈悲を与えない。係累には手を出さないが、関係した者は徹底的に潰した。相手が、上位貴族でも矛を収めなかった。 味方も多いが、敵も多かった。 特に、近隣貴族であるアゾレムとはそりが合わなかった。 …
続きを読む2022/10/25
【第七章 神殿生活】第二話 契約と神殿
屋敷に移動すると、セバスチャンが出迎えてくれた。 「旦那様」 「セブ。屋敷は大丈夫か?」 「はい。後は、旦那様が譲渡に関する契約書にサインを行えば終了です」 「契約書?何か、問題があったのか?」 「聞いていた話では、譲渡では無かったので・・・」 「ん?譲渡?セブが聞いていた話と違うのか?」 「はい。王家から渡された書類では、旦那様に譲渡されると記載されています」 「何か問題か?」 「問題は、ありません。税も、免除されることになっています。契約の内容だけの判断ですが、貴族家・・・。それも、伯爵と行う譲渡契約に…
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