サイト小説の記事一覧

2020/07/03

【第十章 ワンクリック詐欺】第二話 学校のパソコン

 処分が発表されてから、2週間が経過した。学校の雰囲気が元に戻ってきた。  俺は何も変わらない・・・と、思ったが、学校での仕事が増えた。ストレスが溜まっていく。  生徒会の仕事は、ルーチンワークになってきているので、それほど苦痛ではない。部活連の仕事は、会頭が生徒会に入って回しているので大きな混乱はなかった。反発はものすごかった。部活に関する申請を、部活連から生徒会に変わるだけで何が問題なのか解らなかった。 「篠崎」  作業をしていた。元部活連の会頭である十倉さんが俺に話しかけてきた。 「はい?」 「部活連...続きを読む

2020/07/03

【第九章 神殿の価値】第十五話 女子会

 アーデベルトが、リゾート区を2(3)フロアを購入してから、3ヶ月が経過した。  アーデベルトのリゾート区の購入と同時に発表されたのが、アーデベルトが継承権を返上して神殿のリゾート区に住むという事だ。  王国の貴族だけではなく、国民にも驚きをもって迎えられた。  侯爵や公爵の処分が決定したのもあるが、その受け入れ先が、アーデベルトが購入した、神殿のリゾート区なのだ。  侯爵や公爵の一族は、神殿のリゾート区へと監禁されると決まった。監禁といっても、かなりの自由が許されている。リゾート区から出るのは許されないが...続きを読む

2020/07/02

【第十章 ワンクリック詐欺】第一話 日常?

 セキュリティ大会から始まった問題は終息した。  結局、前会長(美優さん)と前副会長(梓さん)を脅していた、上地から始まった病巣の残り滓が、悪化したのだ。  少なくない退学者と留年者をだして騒動は終了した。1クラス分の人間が学校を辞めていった。数万の金を得るために道を踏み外したのだ。  上地が残した負の遺産はそれだけではなかった。  北山が部費を流用して用意した、SDカードやUSBメモリカードは、部活連に渡っていた。必要だからと言うわけではなく、ただ欲しいという理由だった。回収は、遅々として進まなかった。北...続きを読む
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2020/07/02

【第九章 神殿の価値】第十四話 ヤスの仕事

 サンドラが、兄やジークムントやアーデベルトをリゾート区に案内するために、王都に向かっている時、ヤスは、自分の仕事を行っていた。  ヤスは、カートで遊んだり、東コースや西コースをS660で走り回ったり、工房でイワンと怪しい相談をしたりするのが仕事ではない。  外部から見たら、ヤスは神殿の主である。  したがって、いろいろと要望が上がってくる。しかし、それらはセバスやマルスが処理している。ヤスが目を通すのはごく一部だ。  今日は、そのごく一部の対応を行っていた。 「マルス。それで、設置は迷宮区の中でいいのか?...続きを読む

2020/07/01

【第九章 怪しいバイト】第五話 結局

 きっちり30分後に、まーさんから連絡が入った。  連絡が来るだろうと考えて、生徒会室からパソコン実習室に移動していた。戸松先生と雑談をしていた。 『タクミ。遅くなったな』 「いえ、時間通りです」 『そうか?それでな』 「はい」 『タクミ。詳細は、あとで克己と桜に送る。それで、結論だけど、筋が悪い金主が居る』 「金主?スポンサーみたいな者ですよね?」 『あぁそう考えて間違いじゃない』 「筋が悪い?」 『自称IT屋だ。広告代理店で、フロントだ』 「え?」 『TVのCMや番組とかにも顔が利く。芸能事務所・・・。...続きを読む

2020/06/30

【第九章 怪しいバイト】第四話 出会い系のサクラ

 放課後になるまでユウキから、調査に関する報告はなかった。  昼に食堂で会ったが、すぐに女子の方に戻ってしまった。同級生から部活の先輩を紹介してもらうのだと言っていた。  放課後になって、生徒会室に入ると、生徒会のメンバーが揃っていた。  珍しいこともあるのだと、話を聞いたら、どうやら、学校も生徒のバイトの実体を掴むために、生徒会に依頼を出してきたようだ。俺が生徒会を手伝うようになってからは、ペーパレスにしたが、過去に遡ってデータ入力をしていない。前会長(美優さん)も前副会長(梓さん)も仕事はきっちりとして...続きを読む
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2020/06/29

【第九章 怪しいバイト】第三話 調査

 もう一度、北山に話を聞いてから、処分を下すことになった。  特に、バイトの件は戸松先生も重く見ている。津川先生だけではなく、戸松先生も北山から直接話を聞くことになった。  パソコン倶楽部の廃部が決まった。残っていた、部員たちは、津川先生が預かっている。戸松先生の電脳倶楽部に移籍することも考えたのだが、北山がやっていた部費の流用に関与していた可能性があるために、全員からの聞き取りと北山からの証言との整合性を確認してから、問題がない部員から移籍の話をすると決まった。  俺は、そのまま大将の店で待っているユウキ...続きを読む

2020/06/29

【第九章 神殿の価値】第十三話 説得他

 ジークは、王都に向かうアーティファクトの中で、ハインツと話をしている。 「ハインツ。神殿を”どう”見る?」 「ジークムント様。難しい質問です」 「ハインツの感じたことを教えて欲しい」 「そうですね。まず、敵対しないほうがよいと思います」 「そうだな。俺もそう思う。帝国とのやり取りや、リップルへのやり方といい。公爵や侯爵の現状を考えると・・・。敵には容赦がなさすぎる」 「はい。しかし、頼ってきたものには門戸を開いていますし、仲間の為ならば神殿の権能を使うのに戸惑いはなさそうです」 「あぁ仲間は無理でも、敵対...続きを読む

2020/06/28

【第九章 怪しいバイト】第二話 処分

 何も成果が出ないまま2日が経過した。  放課後に、津川先生と話し合いが行われる。 「あれ?戸松先生?」 「篠崎くん。急に、来てしまって・・・」 「いえ、戸松先生が出席されるのは、問題は無いのですが・・・。なぜ?」 「それは、これです」  戸松先生が一枚の紙を俺に見せてきた。  最初から目を通す。 「え?これって・・・」 「北山くんの処分は、津川先生が一人で決められないのです。だから、学校側の代表として私が来ました」 「やはり、退学ですか?」 「どうでしょう。体育教師や機械科の教師からは、退学が相当だという...続きを読む
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2020/06/27

【第九章 怪しいバイト】第一話 怪しいバイト

 日常が戻ってきた。  戻ってきたと考えるのもおかしな話だが、戻ってきたが正しいだろう。  結局、ハッキング大会は俺たちの有志チームが席巻した形になった。2位のチームも、複数チームと連動して攻撃してきたが、堅牢なシステムは崩れなかった。  有志チーム以外では、パソコンをルータにしたチームはなかったようだ。  用意されているルータを使って、ネットワークを分断したのも、20チーム程度だと統計が出てきた。  大会が終了する直前で、終了の11時から構築したシステムを触らないで欲しいと通達が来た。レギュレーションの確...続きを読む

2020/06/26

【第八章 セキュリティ・キャンプ】第十話 引率の必要なかったな

俺がロビーで待機している最中には、誰も部屋から出てこなかった。 北山が出てきて、津川先生に何か怒鳴り散らしていたが、無視して差し上げた。ユウキを呼び出そうかと思ったが、悪趣味なので辞めておいた。 津川先生が、俺に何か言ってくるかと思ったが、何もなかった。 夕方まで俺が待機して、戸松先生と交代した。 「篠崎くん。何かありましたか?」 「何もありません。どのチームも問題はなかったようです」 学校で待機している後輩チームが管理している掲示板には、何やら質問が投稿されていたが、他のチームの人間が解決策を提案していた...続きを読む

2020/06/26

【第九章 神殿の価値】第十二話 視察?終了

ストレスが発散出来た、サンドラはニコニコ顔だ。ジークに対しては、丁寧に接しているが、兄であるハインツには、父親以上の衝撃を与えるように、説明を行った。 アデーは、ジークやハインツと違う疲労感で満たされていた。 イワンと会話して、エルフの責任者からも、付与や魔道具の作成に関しての話を聞いた。 秘術に関わる部分では無いのかと質問したが、二人は笑って、ここでは標準的な内容で秘匿する価値もないと教えられて、自分の常識が崩れ去った。 奥には、案内されなかったが、それでも十分な魅力を感じてしまった。リゾート区ではなく、...続きを読む
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2020/06/25

【第八章 セキュリティ・キャンプ】第九話 大会

大会が始まった。 俺とユウキはバイクで移動しようと思ったが、戸松先生から辞めて欲しいと言われた。俺たちの学校では、バイク通学は認められているが、他の学校では禁止されている。そこに、バイクで乗り付けるのは、ダメだと言われたのだ。一緒に移動しても良かったのだが、学校が用意したバスでの移動となるとパソコン倶楽部の面々と同じ空間で過ごす必要がある。持っていく荷物を見られたくなかったという理由もある。 そこで、俺とユウキは、頼りになる前会長と前副会長に連絡をして、”貸し”の一つを返してもらうことにした。 先輩たちは、...続きを読む

2020/06/24

【第九章 神殿の価値】第十一話 許可

「ジーク様。アデー様。ハインツ様。見学の許可が降りました。どの順番で回りますか?」 3人は、起きてから食事を済ませていた。案内である、サンドラが来るのを待っていたのだ。 そこに、ツバキが別荘にやってきて、3人に予定を聞いたのだ。 「お兄様!工房に行きましょう!工房!」 「アデー。落ち着け。ツバキ殿。案内は、ツバキ殿がしてくれるのか?」 「はい。私が、ご案内いたします」 「ハインツはどうする?」 「ツバキ殿。サンドラがどこに居るのかご存知ですか?」 「サンドラ様は、本日はお休みの予定ですが、ギルドに顔を出すと...続きを読む

2020/06/24

【第八章 セキュリティ・キャンプ】第八話 北山からの要望

後輩たちがツールの作成を始めた。 津川先生は、パソコン倶楽部を中心に見ることにして、パソコン実習室には顔を出さなくなった。 連絡事項は、俺にメールで知らせてくるようにしてもらった。 参加の応募が締め切られた。 4チームとパソコン倶楽部の、参加は承認された。 問題なのは、元パソコン倶楽部の面々を引率としていたが、許可がおりなかった。 各4チームの引率になるように振り分けたのだが、却下されてしまった。 俺とユウキの引率は許可された。部屋もそれぞれで用意されるようだ。戸松先生も許可された。 連絡を受けて、戸松先生...続きを読む
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2020/06/23

【第八章 セキュリティ・キャンプ】第七話 ツールとスクリプト

質問が途切れたので、レギュレーションで抜けている部分を質問する。 「そうだ。津川先生」 「はい?」 「時間制限とかはありますか?レギュレーションには書かれていませんでした」 「時間制限とは?」 「徹夜してもいいとか?休憩時間があるとか?です」 「去年の話ですが、いいですか?」 「はい」 津川先生からの説明では、徹夜は駄目。 夜は、21時までに作業を終了する。会場に施錠されるので、21時以降に、会場に入ることは出来ない。 朝は、7時に会場が開かれる。各チーム別に部屋が決められていて、鍵を渡される。7時以降なら...続きを読む

2020/06/22

【第八章 セキュリティ・キャンプ】第六話 防御と攻撃

学校からの依頼を受けてから1週間が経過した。 結局、毎日パソコン実習室でいろいろ教えている。 やっと、俺が目標としていた、2時間でのサービス起動が出来るようになってきた。 変則的な設定の場合には、考えて手が止まってしまったり、手間取ったり、躊躇したりしてしまう。しかし、CentOSを試しにDVDから標準的な構成を、手順に従って設定とセットアップをしてもらった時間と、同程度の時間でサービスが起動できる。 時間短縮の方法は至って簡単だ。 最小構成でOSをセットアップする。そのときに、SSHのポート番号を変えて起...続きを読む

2020/06/22

【第九章 神殿の価値】第十話 アーデルベルトの思惑

風呂を堪能してから、タブレットを兄のジークムントとハインツから奪い取った。タブレットをニコニコ顔で抱えながら、与えられた部屋に入ったアーデベルトは、早速カタログを見始めた。 「(ふふふ。やはりありました!さすがは、神殿ということでしょう!!!)」 バッケスホーフ王国の第二王女アーデベルト・フォン・バルチュ=バッケスホーフ。近親者や上級貴族の間では、”錬金姫”と呼ばれている。 アデーはカタログから素材がないか探していた。 アデーが、今回、兄であるジークムントの視察に着いてきたのは、神殿の工房に興味が有ったから...続きを読む
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2020/06/21

【第八章 セキュリティ・キャンプ】第五話 面談

パソコンの実習室に入ると、チームでまとまっている。 俺が、戸松先生に送った資料を読んでいる。 「皆さん・・・」 戸松先生の口上が始まった。 基本は、戸松先生がリーダーとなって皆を指導していく、俺はサポートを行う。 30人を見回すと、1年生が多いように思える。 「津川先生。パソコン倶楽部の子ですか?違う科の子ですよね?」 女子の4人は、違う科のバッチを付けている。 それに、パソコン倶楽部の子が2名居るから、女子の半分以上はパソコン倶楽部から来ている。 「篠崎君。それに関しては、謝罪しますが、駄目でしょうか?」...続きを読む

2020/06/20

【第八章 セキュリティ・キャンプ】第四話 作戦と提案

さて、有志のレベルがわからないけど、パソコンが触れる素人と仮定しよう。 1年も混じっているだろうし、プログラムはほぼ無理だろう。ネットワークの授業もまだ始まっていないだろう。しまったな。津川先生に聞いておけばよかった。 多分、OSは、Linux系統を入れさせるつもりなのだろう。 いくつかのディストリビューションを持っていこう。RedHat系とDebian系とSlackware系だな。CUIで困らないようにしておこう。 さて、学校でのセキュリティの勉強会をかんがえないとならない。時間も無いし、本番を想定した感...続きを読む

2020/06/19

【第九章 神殿の価値】第九話 ハインツの驚愕

サンプル別荘に入った3人は、驚愕で身体が固まってしまった。 メイドからフロアの説明を聞いたからだ。 「ハインツ?」 「おい!ハインツ!」 「あっはい。ジークムント様」 「ハインツ。ジークと呼べ」 「あっはい。もうしわけありません。ジーク様」 ハインツは、普段の癖が抜けきらない。 サンドラのように、”さん”とは呼べないのだ。王宮に行っていた癖が抜けきらないのは無理からぬことだ。 「”様”も必要ないが、無理だろうな。ハインツ。お前は知っていたのか?」 ジークムントが言っているのは、別荘に入ってきて、最初に説明を...続きを読む
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2020/06/19

【第八章 セキュリティ・キャンプ】第三話 確認

「篠崎くん。それで、受けてくれますか?」 「はい。受けます。それで、実習室の使用許可をください。あと、レギュレーションにあるように、OSが入っていない同型のパソコンが10台ほど欲しいのですが、ありますか?」 「完全に同じでは無いですし、スペックが低いのですがいいですか?」 「チップセットとGPUが同じなら多少の違いは大丈夫」 戸松先生が空いているパソコンを考え始める。 流石に、10台は難しいか?オヤジに相談して、古いスペックの珠(サーバ)が転がっていないか聞いてみよう 「そうだ。戸松先生。篠崎くん。有志の選...続きを読む

2020/06/18

【第八章 セキュリティ・キャンプ】第二話 レギュレーション

作業場所に帰る前に、近所のラーメン屋で夕飯を食べようと思った。 「お!今日は、一人か?」 「えぇユウキは、バイト先で食べてくるらしいので」 「そうか、それでどうする?」 「チャーハンセットを塩で」 塩ラーメンとチャーハンのセットを頼む。 ユウキが居ると、これに餃子か唐揚げが追加される。デザートの杏仁豆腐までしっかりと食べる。あの身体のどこに入っているのか不思議に思えてしまう。そして、育たなかった身体の一部を思い出す。 「はいよ」 他にも客は居るが、顔なじみばかりだ。 名前も職業も知らない人たちだが、街ですれ...続きを読む

2020/06/18

【第九章 神殿の価値】第八話 サンドラの憂鬱

サンドラは、ローンロットの道のりで2回の休憩を挟んだ。 アーティファクトの魔力切れを理由にしたが、実際には、ジークとアデーからの質問攻めに精神が疲れてしまったからだ。 質問される内容の殆どが、サンドラでは答えられない内容だった。ヤスに聞いて欲しいと思ったが、ヤスを質問攻めにすると、嫌になって貴族と合わないと言われてしまう。実際にヤスは気に入った人にしか合わない傾向が強い。それでは、困る場面が出てくるかもしれない。 サンドラは、ハインツに助けを求めたが、ハインツはアーティファクトの速度に驚いて使い物にならなか...続きを読む
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2020/06/17

【第八章 セキュリティ・キャンプ】第一話 学校からの依頼

ユウキと住み始めて2ヶ月が経過した。 委託された業務は、サーバの監視業務だ。だが、面倒なことに監視内容が多岐に渡っている。死活確認だけではなく、レスポンス確認や月に一度の脆弱性の確認まで含まれる。報告書にまとめて、月一回の作業報告として提出する。正直、月10万では割に合わない。回線代と電気代と複合(コピー)機のレンタル代と各種アカウント代がなければ、赤字案件確定だ。作業量から考えると、多分2-30万が妥当だろう。 そう言えばユウキは、オヤジの事を、克己パパと呼んで、オフクロの事を、沙菜ママと呼ぶようになった...続きを読む
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