ご都合主義の記事一覧

2023/06/05

【第八章 王都と契約】第二話 メリット

王都に向かう前に、セトラス商隊からの要望を受け入れて、大回りをすることに決定した。 セトラス商隊は、体裁を整えたいと事情を語った。 セトラス商隊の荷は王都を出た時の状態から大きく変っていない。メルナで増減はしたのだが、荷の性質は同じ状態だ。これで、王都に入るときに不思議に思われる可能性がある。そこまで見る者は少ないが・・・。 そこで、大回りになるが、王都での詰問を避けるために、現在の荷物を売って、新たに仕入れをおこなう。商隊として体裁を整えるためだ。 俺も、まだ神殿の状況を知られたくない。あと、王都に入ると…

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2023/05/16

【第九章 ユーラット】第十七話 慣れない事をする

カイルとイチカとドッペルたちが揃ってオペレーションルームに入ってきた。 「旦那様」 「ありがとう。セバス」 ドアを開けて、カイルとイチカが中に入ったのを確認した。セバスは、全員が部屋に入ったのを確認してから深々と頭を下げた。 ドッペルは、ドッペルだと解る姿に戻って、オリビアの横に移動する。オリビアが、自分のドッペルから”痛み”の情報以外を貰い受ける。ドッペルから見ていた情報をオリビアが必要だと判断した。 ヒルダの蛮行を誰かに聞かれた時にしっかりと自分の言葉で説明を行うためだ。 そして、カイルとイチカにしっか…

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2023/05/15

【第八章 王都と契約】第一話 ナナ

神殿から出て、王都に向かうことになっている。 シミュレーションを兼ねて森の中の出口を使った。 今は、セトラス商隊が神殿から出て来るのを待っている。 商隊の全員が現状で考えられる手続きをした場合に、商隊がフリークス村から廃墟の村に抜けるまでにどの程度の時間が必要になるのかを計測している。言い出したのは、リカールだ。 フリークス村と廃墟の村の住民以外からは、入場料を取ることに決まっている。 俺としては、銅貨2-3枚でいいと思っていたのだが、セトラス商隊から待ったがかかった。 提案されたのが、商隊が抜けるのに必要…

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2023/05/07

【第七章 神殿生活】第二十四話 王都へ

新規住民の話は、整理を行ってから、割り振りを含めて考慮することに決まった。 そして、イリメリが連れてきた住民が柔軟に対応をしてくれた。割り振りで揉めなかったのもよかった。 また、森の外周部には、まだ隠里があるようで、イリメリが住んでいた村の住民が、他の隠里を説得してくれることになった。 問題が全くなかったわけではない。 隠里から来た者たちは、身元が解ってしまうと、”脱税”の疑いで、奴隷階級に落されてしまう可能性が出てきた。 これは、セバスチャンが指摘したことだが、隠里の者たちも可能性として考えていたようだ。…

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2023/05/03

【第九章 ユーラット】第十六話 観劇

姫様が、攫われた。 私が助けて・・・。 違う。姫様をお救いする為に、本国に救援を求める。 あれは、間違いなく姫様の作戦だ。 その証拠に、私の手元に情報が揃っている。 あとは、私が姫様から託された作戦を・・・。しっかりと、愚かな者たちにも解るように書いた書類を添えて、本国に送れば、”姫様の救出”という名目で・・・。帝国が神殿や王国に攻め入ることができる。 姫様の日記に隠された私に向けた指示にもしっかりと書かれている。 まずは、馬車を確保しなければ、馬車に隠されている帝国に伝わるアーティファクトを利用して、情報…

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2023/04/23

【第七章 神殿生活】第二十三話 代表者

イリメリが連れてきた代表者との会合を持つことになった。 アデレード殿下は出席をしない。流石に、隠れ里のようになっていた者たちの前に殿下が出るのは、萎縮してしまう可能性が高い。同じ意味で、ルアリーナも最初の会合には参加しない。 イリメリは、案内をしてきたという立場で、会合には参加をしない。イリメリが口を出してしまえば、決定事項になってしまう事を恐れた。 ギルドは、ナッセが出席する。 他には、フリークス村の責任者として、ナナが出席する。 状況と全体の説明を行うために、セバスチャンが参加する。 俺は、参加しない。…

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2023/04/17

【第七章 神殿生活】第二十二話 待ち人

ナナと一緒に神殿に移動した。 「へぇ中はこうなっているのね?」 「あぁまだ整備中だけどな。何か意見が有れば頼む」 「了解よ。それにしても、本当に・・・。凄いわね」 ナナは、感心しながらも、周りを見て質問を始めた。 表の街道は、両脇に店を構えているが、路地を作ったほうがいいだろうと言われた。 裏にも道があるほうが、住民が、荷物を抱えた状態で、客の前を歩く必要がないから、必要だと言われた。 丁度、タシアナが調整を行っていたので、ナナを紹介する。 タシアナとフェナサリムも一緒になって、質問と改良点を伝えてきた。 …

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2023/04/14

【第九章 ユーラット】第十五話 誤算

姫様が見つからない! 馬車の中を探しても、姫様の姿が見えない! 隠れている?違う。私が助けに来たのだ、隠れている意味はない。 そうか、私が助けに来たことを察知して、馬車から降りたのだな? 「オリビア姉ちゃん!」 誰だ! 二つの車輪が付いたアーティファクトに乗った子供が二人、馬車に近づいてきた。 「カイル!イチカ!」 姫様が、馬車の中から出てきた? 探しても姿が見えなかったのに? どこに居たの? アーティファクトに乗ってきた二人の一人が、私に突っ込んできた。 とっさに避けた。 私くらいになれば避けると同時に攻…

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2023/04/11

【第七章 神殿生活】第二十一話 ガルドバ

ナナと話をして、アロイ側に作ってある村を任せることが出来た。 神殿はギルドが管理を行う。森の中の村は、今後の課題として考えるとして・・・。 ナナとガルドバを、アロイ側の村に案内した。 思いっきり怒られた。 ガルドバがいうには、ここまで立派だと、”村”ではなく、”城塞都市”だと言われた。 「リン君。この”村”は、すぐに稼働したい?」 「え?稼働?準備が整ったら・・・。ごめん。考えていなかった」 正直に謝っておこう。 「アスタ。こいつ、頭がよさそうなのに、ニノサと同類だぞ?」 ガルドバが、凄く失礼な事を言ってい…

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2023/03/29

【第九章 ユーラット】第十四話 襲撃

姫様が、ユーラットの宿屋の女将に頭を下げに来る。 帝国の姫様が、宿屋の・・・。それも、寂れた村にある宿屋の女将なぞに謝罪などありえない。 アイシャがルカリダを連れてきた。そして、姫様が持っていた、連絡用の魔道具を動かすための鍵を・・・。 姫様を騙したわけではない。姫様が正しい道に戻られるための試練なのだ。 ルカリダからは、姫様の行程を事前に調べさせた。 普段の行動でも、姫様が私にメッセージを送っているのが解る。 姫様は、神殿が使っているアーティファクトを使わずに、帝国の馬車でこちらに来るようだ。 やはり、姫…

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2023/03/27

【第七章 神殿生活】第二十話 契約

ナナの表情が固まっている。 何を考えているのか想像ができる。多分、俺でも同じ事を言われたら、考えてしまうだろう。 「ねぇリン君。もしかして、新しくマガラ渓谷を越えられる場所を見つけたの?それとも、作ったの?」 「違う。神殿の権能で、ゲートを設置した」 「ゲート?」 「転移ができる門と言えばわかるか?」 「・・・。リン君。頭、大丈夫?それとも・・・。ニノサがうつった?」 「ひどいな。大丈夫。どこにもぶつけていないし。信じられないのは、しょうがないけど、今はゲートがあると思って、話を進めてくれ」 「・・・。わか…

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2023/03/21

【第九章 ユーラット】第十三話 挨拶

各陣営の思惑が入り混じった混沌とした作戦の実行が明日に迫っていた。 踊らされている陣営(ヒルダ)が上手く誘導されているのか最終確認に向かった者が先ほど、神殿に帰ってきた。 「首尾は?」 「渡してきました。姫様。本当に、よろしいのですか?」 最後のピースを、ヒルダに渡す役目はルカリダに委ねられた。 オリビアが持っていて、盗ませる方法も考えたのだが、どう考えても不自然な上に、ヒルダが、最後のピースに気が付かないと、作戦が破綻してしまう。作戦の鍵になりえる物を先に渡してしまおうと考えたのだ。 作戦の鍵(・)を託さ…

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2023/03/19

【第七章 神殿生活】第十九話 ナナ

久しぶりに見るアロイの町並みには懐かしさは感じない。それどこか、寂れた感じがする。 「リン。どうするの?」 「ナナの店に急ごう」 街に人影はないが、マヤを誰かに見られたら面倒なことになる。 俺の考えが解るのか、マヤがミトナルの肩に乗って、何かを唱えると、マヤの身体がミトナルに入っていった。 「ミル?」 「ナナの店まで、僕の中で起きている」 「わかった」 俺とミトナルだけなら、注目を浴びる可能性はあるけど、問題はないだろう。視線は感じるが無視できる。 不気味な感じはしたが、すんなりと、三月兎(マーチラビット)…

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2023/03/12

【第七章 神殿生活】第十八話 出立?

俺の前で、王都に出立するはずの二人が見苦しい抵抗をしている。 「アデー。ルナ。そろそろ、あき」『旦那様』 急に、ブロッホが割り込んできた。 「すまん。少しだけ席を外す。アデー。ルナ。でも、本当に、王都に行かないのなら、俺がサリーカと行くからな」 会議室に眷属を連れ込んで、戯れている者たちに、席を離れると告げて、部屋を出る。 『どうした?』 ブロッホが慌てるほどのことが発生したのか? それとも、他の・・・。 『渓谷に人を捨てていた一団を捕えました』 どういうことだ? ロルフから、神殿に人が落ちてきたと報告があ…

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2023/03/08

【第九章 ユーラット】第十二話 騎士

私は、アデヴィト帝国-近衛兵団-オリビア・ド・ラ・ミナルディ・ラインラント・アデヴィット付きの騎士だ。 姫様が、何をお考えになっているのか解らなかった。 しかし、姫様からの私に対する指示だと思える話を聞いた。 「いいか、明日。姫様がこちらに来られる」 「ヒルダ。いい加減に」「うるさい!姫様が、帝国の皇女である姫様が、帝国を裏切ることはない。絶対にない!今までの姫様は、擬態だ。神殿を攻撃して、帝国の物にするための策略に違いない。そうだ。そうでなければならない。姫様は皇女だ。私たちの主なのだ。私と、私たちと、帝…

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2023/03/05

【第七章 神殿生活】第十七話 各種設定

アデレードとルアリーナとサリーカの旅立ちは延期された。 主な理由は、アデレードとルアリーナとサリーカが、自分の眷属を愛でる時間が欲しいと言い出したからだ。それなら、俺が王都に向かおうと思ったのだが、そっちはロルフとフェナサリムとタシアナに反対された。 神殿の整備を任せていたロルフが俺の所に、マヤと一緒に来た。マヤは、ミトナルと入れ替わっている。 皆には事情を説明しているが、大きくなった姿での挨拶をしておこうと思ったようだ。 「え?そうなると、今は、ミルが妖精なの?」 喰い付いたのはタシアナだ。 膝の上には、…

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2023/02/27

【第七章 神殿生活】第十六話 お見合い?

アデレードとルアリーナの強い。本当に、強い要望で、眷属の紹介を先に行うことになった。 バックヤードに連れて行こうかと思ったが、途中でブロッホから待ったがかかった。 「ブロッホ?」 「旦那様」 ブロッホが人型の時には、”旦那様”と呼ぶことにしたようだ。 俺の呼び名に関しては、”リン”で統一して欲しいと言っているのだが、皆が勝手に呼び出したので、面倒になってしまっている。それに、”名”を呼ばれなくても、繋がりがあるので、問題になることはない。 「どうした?」 「お客人を、神殿内部にお連れになるのは、時期尚早だと…

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2023/02/21

【第九章 ユーラット】第十一話 裏話

俺は、オリビアとアーデルベルトから、ユーラットを囮にした作戦の詳細を聞いている。作戦が決まったので、会議室で説明をしたいと呼び出された。 危険はあるが、二人だけではなく、皆が作戦の実行を支持しているようだ。 サンドラも途中から加わって、3人から説明を始めた。ドーリスが書類を持ってきて、補足を説明する為に残って、俺の説得に加わった。 作戦には、マルスとセバスも立案に携わっている。 ユーラットのギルドと神殿のギルドも協力を表明している。 この段階で、俺がストップしても止まらないだろう。 それに、いい加減に帝国か…

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2023/02/19

【第七章 神殿生活】第十五話 王都へは?

神殿での役割が決まって、これからの事を決める前に、王都の奴隷商(アッシュ)の所に行こうかと思っていた。 王都の様子も気になる。 教会勢力と宰相派閥とローザス派閥。それに、王族を指示する派閥が複雑に絡み合っている。正直、神殿に影響がなければ放置でもいいと思っているが、どうやら宰相派閥の中に、俺たちの”敵”が居るらしい。教会勢力も、いくつかに分断されている状況で、こちらに手を出してくるか解らない。友好的なのか、敵対的なのか、その時の状況次第だろう。 数日は、神殿で皆に意見を聞きながら調整を行っていた。 俺が、神…

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2023/02/15

【第九章 ユーラット】第十話 呼び出し

報告会が行われてから、皆が動き始めた。 アデレードとオリビアとサンドラは、神殿の主であるヤスに許可を求めた。 最悪の状況をしっかりと説明をした。 正直な話として、神殿が受けるメリットは少ない。”ほぼない”と言ってもいいだろう。それでも、ヤスは作戦の実行を許可した。 リーゼの安全が確保されていることや、マルスからも作戦の実行中に神殿部分に被害はないだろうと推測している。 危険なのは、トーアヴェルデとウェッジヴァイクだろう。二つ目には、戦力を配備している。帝国に面している森にも戦力を配置している。 会議が終了し…

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2023/02/12

【第七章 神殿生活】第十四話 人材

皆が作業と確認を行うために、部屋から出ていく.残ったのは、ミトナル(肩にマヤ)とイリメリだけだった。 「リン君。お願いが」「何?」 イリメリの発言を遮るように、ミトナルが俺の前に現れる。 「ミトナル。そうね」 「うん」 何か、二人で納得している。 「リン。皆に、護衛を付ける」 「あぁ・・・。そんな事を言っていたな」 「それなら、僕が案内する」 ミトナルとマヤが、皆に眷属を紹介しながら、護衛になりそうな者を探すようだ 状況から、アデレード殿下には複数の護衛を付けた方がいいだろう。 「ミル。マヤ。頼めるか?あと…

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2023/02/07

【第九章 ユーラット】第九話 最終確認

カイルは緊張した面持ちで、立ち上がった。 イチカも、カイルと一緒に立ち上がったが、カイルよりは余裕が見える。 二人は、報告書で大丈夫というサンドラからの提案を、皆の前でしっかりと発表をしたいと言い切った。質問にも答えると言っている。 まだ早いという意見もあったのだが、二人は神殿に住む子供たちのリーダーの役割を持っている。実際に、子供の数は、成人している者から神殿にアタックしている者と西側に住む者たちを除けば、最大の人数になっている。大人たちがなんとなく、種族でまとまっているのに対して、子供たちは種族でまとま…

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2023/02/05

【第七章 神殿生活】第十三話 計画

アデレード殿下が神殿に関わることが決定した。 アデレード殿下もルアリーナも、神殿には居ない。二人は、ミヤナック辺境伯領で療養していることになっている。 アデレード殿下から、詳しい話を聞いた。 詳しい話も、隠し事をしないで全部を話してくれたようだ。ルアリーナが聞いていた話で補助を行ってくれた。 アデレード殿下とルアリーナという外部との折衝で頼りになりそうな人物が、折衝を行う事ができない。 神殿の勢力が大きくなって、独自の戦力だけで他の勢力と拮抗できるようになれば、二人が表舞台に出ても問題はないだろう。それまで…

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2023/02/01

【第七章 神殿生活】第十二話 アデレード

私は、”アデレード=ベルティーニ・フォン・トリーア”、名前からわかっていただけると思うのですが、トリーア王家に連なる者です。 親しい者からは、アデレードではなく、”アデー”と呼ばれています。 大きく物事が動いたのは、今年のパシリカが終わった位です。 私も、パシリカを受けました。授かったスキルは”秘密”です。悪いスキルではなく、ステータスも良かったのですが、少しだけ問題が発生しました。ジョブが”癒し手”と言われる初代様と一緒に・・・。 もっと正確に言えば、初代の王妃様が持っていたジョブです。 王家や上位貴族の…

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2023/01/24

【第九章 ユーラット】第八話

「サンドラ。それでは、オリビア殿下は、問題になりそうな行動はしていないのだな」 資料の読み込みの時間を経て、私がオリビア殿下と従者になっている二人の行動を説明する。 神殿への攻撃的な態度や外部への情報流出を含めて、問題がなかった事を報告する。 特に、アフネス様が心配して、ユーラットに居る人たちが心配していたのが、ユーラットに残る問題児たちを処罰した時に、オリビア殿下がどう動くか?リーゼやヤス様に危害を加えようとするのか?そもそも、問題児たちへの対応を考えているのか? 「はい。アフネス様」 結論は出ている。 …

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2023/01/23

【第七章 神殿生活】第十一話 事情

皆の視線が集中したアデレード殿下は、大きなため息で、”困っています”をアピールしている。 「アデー?何を困っているの?」 さすがは、”空気を読まない”マヤが、アデレード殿下の目論みを潰す。 ルアリーナが苦笑を浮かべて、アデレード殿下に助け船を出す。 「アデレード殿下。ここには、アデレード殿下の味方しか居ません。それに、アイツらの事なら大丈夫です。私たちの、リン君の敵です」 ルアリーナは、事情を知っているようだ。 ミヤナック家と相談した時に、ルアリーナが事情を聞いたのだろう。 「え?」 アデレード殿下は、俺た…

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2023/01/19

【第九章 ユーラット】第七話 第一回 報告会

今日は、私が議長を務める会議が神殿の一室で行われます。ギルドが入っている場所です。ふぅ・・・。少しだけ、本当に少しだけ心配です。 もう、何度も行っているので、会議には不安はありません。初めての議題で、皆の感心が高いです。感心が高いために、参加者の数も多いのが少しだけ心配です。予定の調整を行って、準備された会議室の広さからも、注目度がわかります。 自分が提案した会議です。資料もしっかりと作り込みました。 新しく加わる議題が少々・・・。では、なく・・・。面倒です。 前半は、報告がメインです。ミスがなければ、問題…

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2023/01/15

【第七章 神殿生活】第十話 アデー

会議室に入ってきた、ミトナルの肩に座っていたマヤがいきなり、アデレード=ベルティーニ・フォン・トリーアを愛称で呼んだ。 呼ばれたアデレード=ベルティーニ・フォン・トリーアも、目を”パチパチ”して、マヤを確認している。 そして、不思議な物を見たような表情で、マヤと名前を呼んだ。 知り合いのようだ。 そして、俺がアデレード=ベルティーニ・フォン・トリーアを知っている事が前提にあるようだ。 アデレード殿下を見ると、俺を見て少しだけ困った表情をしている。 何に、困ることがあるのだろうか? 「マヤ」 「何?」 マヤが…

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2023/01/06

【第九章 ユーラット】第六話 オリビアの日常

オリビアは、すぐに神殿に馴染んだわけではない。 ヤスが用意した家は、屋敷と呼べるような大きさだ。従者と一緒に住むことが考慮されている。可能性は低いが、騎士の3人が神殿に住む場合には、オリビアたちに責任を取らせる意味も含めて、一緒に住める大きさの家をヤスは用意した。 家の手配は、セカンドたちが行い。家具などの準備も行った。 オリビアは、ヤスから屋敷を与えられてから、メルリダとルカリダにも対等に接するように伝えるが、二人は固辞した。 神殿に居る者たちに相談をしたが、”別にいいのでは?”という緩い返事が来た事で、…

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2023/01/01

【第七章 神殿生活】第九話 案内

揉めるかと思ったが、ゲートを入る順番は最初から決めていたようだ。 最初は、ナッセ・ブラウンが入った。 フェナサリム(重久真由)が続いた、最後に残ったのは、イリメリ(静川瞳)だ。 タシアナ(韮山里穂)の弟や妹たちは、まだ商隊と一緒に待機してもらっている。まずは、ギルドのメンバーと商隊の主要メンバーだけが、神殿に入ることに決まったようだ。順番や神殿に向かう人選は、関与していない。 俺とセバスチャンで、ゲートの周りを確認する。 「セブ。こっちは頼む。後で、眷属を向かわせる」 「わかりました。いってらっしゃいませ」…

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