非ハーレムの記事一覧
2022/09/28
【第二十五章 救援】第二百五十五話
エクトルとテル・ハールが、ステファナと私(モデスト)が居る場所まで戻ってきた。 「ステファナ様。草原エルフの者たちで、姫からの使者です。我らに敵対する意思がないと確認しました」 「わかりました。案内をしてくれるのですよね?」 「はい」 「いきましょう」 ステファナ様が決断しました。 しかし、聞いておくべき事があります。 「お待ち下さい。ステファナ様。旦那様へのご報告はどうされますか?」 私たちだけで移動して治療を行って、ステファナ様のご家族への挨拶をして帰ってきても、旦那様は何も言わないでしょう。奥様は、旦…
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【第二十五章 救援】第二百五十四話
「ステファナ様」 モデストがステファナに話しかける。 ステファナも解っているので、頷くだけにとどめた。二人のやり取りを見ていたテル・ハールは不思議な感覚に捕らわれていた。 (主従ではないのか?) 「モデスト。連絡はどうしますか?」 モデストは、ちらっとテル・ハールを見た。 「必要ないでしょう」 ステファナが少しだけ意外そうな表情をするが、すぐにモデストの考えが解った。 先程まで近くに居たカイが姿を消している。ツクモの所に報告に言っているのだ。ステファナも、モデストも解っているので、何も言わない。そんな二人を…
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【第二十五章 救援】第二百五十三話
「ウミ様。モデスト様。ステファナ様」 エクトルが、私たちの前に来てひざまずきます。 「・・・」 「どうしました?ステファナ様。そうだ。ステファナ様。ここから、私の事は、”モデスト”と呼び捨てにしてください」 「え?」 「交渉は、私が行います。ステファナ様は、旦那様と奥様の代理なのです。旦那様に保護された一族とは立場が違います」 「それなら、私は・・・」 「いいえ。ステファナ様。貴方は、旦那様や奥様と同じ場所で生活をされています。私たちは違います。指示系統は違いますが、貴方が上位者です」 「わかりました。モデ…
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【第二十五章 救援】第二百五十二話
「カズトさん。大丈夫でしょうか?」 「正直、わからない。なるようにしかならないと思う」 「そうですよね」 カイの頭を撫でながら、モデストたちが歩いていった方向を見つめる。姿は見えなくなっている。ウミは、5分程度は我慢していたが、我慢の限界だったのか、狩りに出かけている。カイがいれば護衛は大丈夫だと思ったのだろう。モデストの部下も残っているので、大丈夫だとは思っている。それに、草原エルフが何か仕掛けてきても、ウミなら大丈夫だろう。 実際に、魔物の気配は感じない。シロも、最初の頃は周りを警戒していたが、今は俺に…
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【第二十五章 救援】第二百五十一話
案内役だと思っていた奴が放った暴言から始まった威圧と殺気が止まらない。 「・・・」 どうにかしてくれ。 ひとまず、身内からどうにかしないと駄目だな。 「カイ。ウミ。まず、殺気を抑えろ。俺が、お前たちと離れるわけがない。お前たちから、離れたいと言っても、許可しない。いいか、お前たちは、俺の家族だ」 跪いているエルフは、いきなりカイとウミに”里で過ごしてください”と言い出した。これには、モデストだけではなく、エクトルも絶句した。 眷属を解除する方法も里ならあるとまで言い出したのだ。ステファナが呆れるような表情で…
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【第二十四章 森精】第二百五十話
「旦那様。よろしいのですか?」 「何が?」 「”完全回復”を、私が・・・」 「うーん。一番の適任だと思うけど?シロはどう思う?」 「僕も、カズトさんの考えに賛成です。僕やカズトさんが持っているよりも、ステファナが持っていて、僕たちに何か有った時に、使ってくれると嬉しい」 「・・・。わかりました」 ステファナの許可も得られたし、シロも賛成してくれている。ルートや元老院は文句を言うかもしれないけど、居ない者の心配をしてもしょうがない。 ステファナを説得して、レベル9”完全回復”を仕えるようにした。 モデストが主…
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【第二十四章 森精】第二百四十九話
部屋で待っていると、きっちり5分後に、エクトルだけが部屋を訪ねてきた。 「ツクモ様」 「入れ」 「はっ」 シロは、俺の後ろに立っている。いつでも踏み込めるような体勢で、武器に手をかけている。俺も、左側に刀を置いている。 エクトルは、俺とシロが武器を手放していない状況が解ったのだろう。 剣と刀が届かない距離で止まった。それから、ゆっくりと一歩一歩前に歩いた。シロの剣が届く距離で歩くのを止めて、跪いた。 「エクトル。それで?」 「はっ。ムー様は、”シ”族の族長」 「待った。その”シ”族というのを俺は知らない。意…
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【第二十四章 森精】第二百四十八話
「シロ。そろそろ、帰るぞ」 「はい!」 シロが俺の腕を取る。 二人とも、靴を脱いで素足で、砂浜の感触を確かめながら出口に向かう。 出口に近づいた時に、出口を監視している視線に気がついた。 俺たちを狙っているのかわからないが、警戒シておく必要があるだろう。 「カズトさん!」 「3人か?スキルを使うか?」 「いえ。カズトさん。僕にやらせてもらえませんか?」 「久しぶりに動きたいのか?」 「それもありますが、僕も・・・」 「大丈夫だよ。シロ。シロは、俺の大切な人だ」 「・・・」 「そうだな。久しぶりに、二人で身体…
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【第二十四章 森精】第二百四十七話
襲撃は、不発に終わったが、ステファナの事情を考えれば、今回の襲撃が最後ではないだろう。 自分やシロが原因ではない襲撃も久しぶりなので、俺たちに理由がないだけで気分はだいぶ楽だ。 「ステファナ。それで移動の準備は?」 「もうしわけございません。まだ、全部は終わっていません」 「わかった。今日は、もう休んで、明日以降に頼む」 「はい」 ステファナは、もうしわけなさそうに頭を下げるが、別にステファナのせいじゃない。襲撃してきた者たちに責任があり、原因もステファナに責任があるわけではない。 「あっステファナ!」 「…
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【第二十四章 森精】第二百四十六話
「旦那様!」 モデストでもエクトルでもなく、ステファナが最初に部屋に入ってきた。 「本物のステファナが戻ってきたぞ?ステファナ(偽物)の意味は無いぞ?狂信者といつまでも遊んでいる時間は無いからな」 「くっ殺せ」 「え?殺す?ステファナ。偽物のステファナを殺すか?」 「旦那様。面倒事を私に押し付けないでください。殺したら、それで終わりですよ。生かして利用する方法を考えましょうよ」 ステファナが窓の方向を指差している。 モデストと下で別れたのだろう。そして、モデストは別で動いているのだろう。 時間稼ぎをすればい…
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【第二十四章 森精】第二百四十五話
エルフ大陸に無事到着した。 襲われることもなく、入港手続きをして、大陸への上陸の許可が貰えた。ステファナの里帰りという目的と、エクトルが持っていた(正確には、返した)身分を保証するカードと、多(・)少(・)の”袖の下”で、宿まで紹介してもらえた。 交易船の船長たちにも助力を貰えたのが大きかった。船長たちは、それなりにエルフ大陸との交易で訪れているので、信用はされている。 宿の手配も終わった。 俺とシロが同室で、あとはモデストが配分した。ステファナは、俺とシロが泊まる部屋に付いていた従者の寝泊まりする部屋に入…
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【第二十四章 森精】第二百四十四話
ルートが用意した、商船の中にある客室で過ごしている。 変わらない風景と同じような音に飽きてきたのか、エリンは俺とシロの間で眠ってしまっている。 シロは暫くは、剣や防具の手入れをしていたが、それも飽きてしまったようだ。 「カズトさん。なんで、船で行くのですか?」 「ん?あぁエリンたちに乗っていかないかってことか?」 「はい」 「うーん。いくつか理由はあるけど、エルフたちに余計な詮索をさせないためだ。本音の話として、”俺がシロと一緒に居る時間が欲しかった”も付け加えておく」 「カズトさん。いろいろ台無しです。で…
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【第二十四章 森精】第二百四十三話
「ルート。いいのか?」 「はい。お任せください。それに、妻(・)も向かっています」 昨晩、パレスキャッスルに到着して、宿に案内されながら、ルートから提案されたことだ。 俺たちは、パレスキャッスルには滞在しないと決めた。俺が居たのでは、代官が”こと”を興すのを、思いとどまってしまうのは困るのだ。俺が居ることで、代官が諦めでもしたら、居なくなってから、また騒がしくなるのは面倒だ。 レッシュとレッチュは、ルートの所に戻るように言ってある。 ルートの妻は、クリスティーネ=アラリコ・ミュルダ・マッテオだが、公には”ク…
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【第二十四章 森精】第二百四十二話
パレスキャッスルまで、1日の距離になった。 「カズトさん。僕、カイとウミと模擬戦をします」 「わかった。カイとウミも頼むな」 大陸の中なので、目立った護衛は連れていない。 エルフ大陸での移動の時に、どうしようかと思っているのだが、パレスキャッスルでルートと相談しよう。 休憩中に、シロはカイとウミを相手に模擬戦を行っている。 身体がなまっていると言っているのだが、動いていないと嫌なのだろう。 『旦那様』 レッシュとレッチェがロングケープから戻ってきた。 ルートに行程を伝えていたのだ。変わっていないから、必要な…
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【第二十四章 森精】第二百四十一話
シロが俺の横に座る 「カズトさん」 「シロ。身体の力を抜け」 「はい」 シロの身体を押し倒す。シロは抵抗しないでそのまま押し倒される。 シロの綺麗な首筋を撫でる。 可愛く身体を攀じるシロを見つめる。虐めたくなってしまう。 「シロ。逃げるから、ガウンが開けて(はだけて)しまっているぞ」 「・・・。カズトさん」 「なんだ?」 「僕。カズトさんが」「俺は、シロが欲しい」 「はい!カズトさん。僕の全ては、カズトさんの為にあります」 シロがガウンを脱ぎ捨てて、大きく手を広げる。 「シロ」 「はい!」 嬉しそうにするシ…
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【第二十三章 旅行】第二百四十話
最終日も流れは変わらない。 俺は起きて、支度を済ませて、呼ばれるのを待っていた。 ルートが慌てて部屋に入ってきた。そして、俺の前で跪いた。 「ルート?」 「もうしわけありません」 「どうした?何かあったのか?」 「パレスキャッスルが襲われました」 「・・・。ルート。説明しろ」 「はい」 ルートの説明では、2日前に到着した。エルフ大陸からの商船が襲われた。 それが始まりで、パレスキャッスルを魔物の集団が、陸と海から襲ってきた。常備兵と冒険者たちで撃退はできたようだが、問題はその後だ。襲われた、エルフ大陸から来…
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【第二十三章 旅行】第二百三十九話
「カズト・ツクモ様」 「あ?」 朝早くに起こされた。 別に起こされるのは問題ではない。それからスケジュールが詰め込まれている。 軽く朝食を摂って、風呂に入って、着替えをした。 服装は、最初は”白”にしてほしいと言われたので、用意された服を着る。 そして、神殿区に向かう。 神殿の入り口で、待っていると、馬車が止まる。 ギュアンとフリーゼがシロを誘導してきた。 フラビアとリカルダはすでに、神殿の中に居る。 「シロ」 「カズトさん。僕・・・」 「シロ。綺麗だよ」 いつまでも見ていられる。 白いドレスが似合っている…
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【第二十三章 旅行】第二百三十八話
一眠りはさせてもらえそうもなかった。 すぐにモデストが戻ってきた。 目の前で跪いた。今は、俺しかいない。ルートも事後処理に向かっている。 「旦那様」 頭をあげない。 モデストは、配下としての報告があるようだ。 「何がわかった?」 「はい。エクトルは、単独で旦那様を狙っていました」 「それで、完全回復を得る目的は?」 「森精の姫に使う予定だったようです」 「森精?エルフ族の姫?」 「はい。エクトルの今の主人は、エルフ族の姫です」 「それは面倒だな。それで、完全回復を欲しがっていると言うのは?」 「その姫が昏睡…
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【第二十三章 旅行】第二百三十七話
「ルート!どういうことだ!」 「襲撃です」 「だから、誰が!?どこからだ!俺たちが出る必要があるのか?」 「大丈夫です。すでに、冒険者のグループと警備隊が向かっています」 「魔物が主体なのか?」 「はい」 ルートは現場に向かった。 神殿の近くの森から、魔物が溢れたということか? それとも、何者かが後ろに居るのか? 中央大陸か、アトフィア教か、サラトガやアンクラムやミュルダで権益を持っていた連中。俺を恨む者は多い。残党が結集してくれていれば、いいのだが、散発的に襲撃されるのが面倒だ。防衛費は必要なのだろうが、…
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【第二十三章 旅行】第二百三十六話
フラビアが言っていた、アトフィア教の残党に関する情報をまとめた書類が俺の手元に届けられた。 シロが襲われた状況を詳しく書いてあるが、確かに”野盗”に成り下がっている。主義や主張が見られない。 以前は、人族以外を襲っていたが、シロたちは人族が主になって移動をしていた。アトフィア教の司祭も見える位置に座っていた。それでも、襲ってきた。 「ルート。どう思う?」 書類を持ってきたルートに、書類を見せながら問いかける。 「シロ様が狙われたのでは無いでしょう」 「そうだな。それは良かったと思っている」 「はい」 「モデ…
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【第二十三章 旅行】第二百三十五話
シロが元老院に入ったと報告が来た。 「それで、フラビアが来た理由は?」 「はい。アトフィアの残党がシロ様を襲ってきましたので、排除しました」 「ん?シロが狙われたのか?どこで?」 「正確には、シロ様を狙ったものではありませんでした」 「・・・?」 シロが襲われたが、シロを狙っていたわけではない? 「ようするに、野盗と同レベルになっていると言いたいのか?」 「はい」 どうやら、俺たちが支配している大陸では、アトフィア教の影響は排除できたと考えて良さそうだ。 宗教の怖い所は、分別を欠いて従ってしまっている信者た…
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【第二十三章 旅行】第二百三十四話
蟲たちの駆除は、想像以上の結果だった。 ミュルダ老の考えたとおり、いやそれ以上の成果が出た。調べているがまだ全員ではないがかなりの人数を捕縛する事ができた。捕縛した奴らも捕らえていた奴らと同じ道を歩むことになる。 ルートがモデストたちを使って広めた噂話に綺麗に喰い付いたのだ。 噂の浸透が進むにつれて、新しくギルドに加盟してペネムダンジョンに入る物が増えていった。新規加入者は、ルートの手配した諜報部員がマークしていた。 奴らは初めてダンジョンに入ったのにも関わらず、商店で働いている者や冒険者に公開処刑が行われ…
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【第二十三章 旅行】第二百三十三話
「メリエーラ老。助かった。それで、エルフ大陸からはなにか要求があったのか?」 「はい。お断りしても問題ないのだが・・・」 「どうした?」 「カズト・ツクモ様とシロ様、あと眷属の方々をエルフ大陸にお招きして集落にある、鎮守の森にお招きしたいという事です」 「そうか・・・。ん?それがなにか問題なのか?」 「いえ、儂はいいのですが・・・」 ミュルダ老が反対しているようだ。 「ミュルダ老は反対なのか?」 「いえ、反対ではありませんが、積極的にエルフと付き合うのに懐疑的なだけです」 なにか有ったのかもしれないし、考え…
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【第二十三章 旅行】第二百三十二話
眷属達との宴会は、朝まで続いた。 朝、風呂に入っていると、シロが一緒に入りたいと言ってきたので、一緒に入る事にした。 そして、どこで覚えたのか口と手を使った方法で慰めてくれた。あの満足そうな顔を見るともっと早くやらせても良かったのかと思ったのだが、シロが自主的にやりたいといい出すまで待ったので、それはそれで良かったのかと思う。 風呂では、お互いを洗いあった。今日から、シロはしばらくフラビアとリカルダとローレンツの所に行く事になっている。 戻ってくるのは結婚式の当日の予定になっている。 間に合いそうにない場合…
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【第二十三章 旅行】第二百三十一話
「シロ。ありがとう」 「ううん。カズトさん。僕・・。嬉しいです」 「それで、騙していたようで悪いけど、来週のシロの誕生日だけどな」 「うん」 「誕生日の前日と前々日とその前の3日間を使って結婚式をやる事が決まっている」 「え?結婚式?だれの?」 「俺とシロの結婚式を3日かけて行う」 「聞いてないよ?」 「うん。言ってないからな」 「どうして?」 「シロを驚かせようと、誰かがいいだした」 「だれ?」 「うーん。覚えてないな」 フラビアとリカルダだったと思うけど、正確じゃないからな。 フラビアとリカルダが控えて…
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【第二十二章 結婚】第二百三十話
「カズトさん。おはようございます」 シロの口づけで起こされた。 嫌な気分は一切ない。ただ、全裸の状態で見せつけるような格好でキスするのは止めさせたい。我慢するのが難しくなってしまう。 「おはよう。シロ。今日は早いな。リーリアもまだ来ていないのだよな?」 「スーンからの伝言が来ていました」 「ん?俺宛てか?」 「はい」 「ありがとう」 「今日は、どうされますか?」 「スーンの伝言しだいだな」 「わかりました。お食事は、このままログハウスですませますか?」 「そうだな。軽くシャワーを浴びてから、食事にしよう」 …
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【第二十二章 結婚】第二百二十九話
シロと一緒に寝たり、シロと一緒に風呂に入ったり、シロと一緒に狩りを楽しんでいる方が、シロに結婚式の事がばれないとわかってからは、ルートから報告を受けるとき以外はシロと一緒に過ごす様にした。 すでに、チアル大陸に俺とシロの結婚が正式に発表されて、結婚式の日取りが告知された。 しかし、シロの耳には届いていないようで安心する。ただ、なにか周りが騒がしいと思ったのか、メイド(ドリュアス)に聞いていた、メイド(ドリュアス)が俺に内緒でシロに教えたのは”俺がシロの誕生日パーティーを企画している”と、いう事だ。しっかり、…
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【第二十二章 結婚】第二百二十八話
今日も特にやる事がなかったので、ホーム内にあるモンスターをハントする訓練施設の拡張をしながら、カイとウミと一緒に訓練して(遊んで)いた。 何体か新しいモンスターを追加して、眷属達が倒すのを見ていると、リーリアが近づいてきた。 「マスター。ルートガー殿が面会を求めています。追い返しますか?殺しますか?ご指示いただければすぐに皆で襲いかかります」 物騒な事をいい出している。リーリアもまだルートの事が許せないらしい。 表面的には許しているように見えるのだが、ホームに居るときや眷属達と過ごしているとどうしても許せな…
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【第二十二章 結婚】第二百二十七話
ホームに戻ってくると、フラビアが訪ねてきた。 一人で訪ねてくる事は珍しくはないが、表情が硬いなにか有ったのか? フラビアの話を聞く前に、シロとロックハンドでのことを話して聞かせた。 状況を把握していなかったようだ。 「ツクモ様。本日は、どうされますか?」 今日もなにもしばらく予定らしい物がない。 暇じゃないけど、やることがなくなっている。 「ん?ホームで結婚式の準備をしようかと思っているぞ?外を歩いているといろいろと煩いからな」 準備も何も無いのだけど・・・。その位の見栄は許して欲しい。 「それでしたら、後…
続きを読む2022/09/28
【第二十二章 結婚】第二百二十六話
何気なく思ったのだが、ロックハンドが完全に隠れ家になっていないか? イサーク達を含めて一度話し合ったほうがいいかもしれない。 対魔物の対応は大丈夫だとは思うけど、一人で行くと怒りそうな面々がいるからな。誰かを連れて行きたいとは思うけど、誰にしようか? カイとウミは、眷属達の訓練をしているから、ホームの中に居てもらったほうがいい。 護衛として考えると、クローン・コアでは駄目だろう。 「旦那様!!」 オリヴィエが戻ってきていたか・・・。 「ちょうどよかった。オリヴィエ。ロックハンドに行こうかと思うけど、一緒に行…
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