トラックの記事一覧

2021/01/17

【第十章 エルフの里】第四話 出発

 ヤスの準備は終わったが、リーゼの準備が終わらなかった。  主に、アフネスとラナからの説教が原因だ。 「アフネス。ラナ。確かに、リーゼは準備を、ファーストに投げて、カートで遊んでいた」  リーゼは、ヤスがイワンとテントの打ち合わせに行っているときに、カート場でカイルとカート勝負をしていた。リーゼにも言い分はあった。 「ヤス!」 「”しばらく旅に出る”とカイルに話したら、勝負を挑まれた」 「うん。うん。僕は悪くない!」 「別に、私たちは、カートで遊んでいたのが悪いと言っているのではないのですよ!」 「リーゼ。…

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2021/01/10

【第十章 エルフの里】第三話 準備

「リーゼ。モンキーはどうする?」 「え?ヤスに任せるよ?」  エルフの里に向かう事が決定してから、リーゼは機嫌がよくなっている。地下に出入りできるようになってからは、輪をかけて機嫌がいいのだ。  ヤスとリーゼはエルフの里に向かう準備を行っている。食料は、ツバキたちが準備をしてくれている。移動距離は、マルスの計算では片道1,200キロで、移動時間の目安は、36時間と算出された。野営は、5回を予定している。王国内なら、ヤスの使うアーティファクトは知られているので、街に入って宿を利用する方法も考えられるが、王国か…

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2021/01/06

【第十章 エルフの里】第二話 ラナからの依頼

 朝食をリビングで食べて、食後の珈琲を飲んでいるヤスに、セバスが会釈してから今日の予定を説明した。 「そうか、今日は荷物の運搬はないのだな?」 「ございません」 「他に仕事の依頼は?」 「ギルドからの依頼は、割り振りが全て終了しております」 「わかった。1-2週間なら時間が空けられそうか?」 「緊急依頼が入らなければ、依頼の割り振りは可能です」 「そうか、ディアナでしか運べないような依頼は俺が担当しなければならないか・・・」 「はい。しかし、旦那様でしか運べない物は、もともと”運べない”ものです。ダメ元で依…

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2020/05/05

【第五章 移動】第三話 礼登

 晴海と夕花は、ホテルに戻って、チェックインをしたフリをして、荷物だけを受け取ってエレベータに乗る。  一度、最上階まで登ってから、地下駐車場に移動する。トラクターにトレーラーを連結した状態で待機させてあると言われている。 「晴海さん。トレーラーは解ると思いますが、私たちが乗る車は、どれなのでしょうか?」 「能見さんが用意したから・・・。あった。あった。相変わらずだな」 「え?これが、そうなのですか?」 「そうだ。ナンバーが、863だろ?」 「晴海さん。愛されていますね」 「・・・。夕花・・・。可愛い顔して…

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2020/01/22

【序章 トラック運転手!】第一話 俺の仕事!

男は、愛車の窓を閉めてエアコンを入れる。 舗装されていない道路では、速度を上げるのにも限界がある。潮風は嫌いでは無いのだが、砂埃が混じった潮風の中を走っていると、車内が砂だらけになってしまう。それでなくても、暑い季節になってきているのだ。エアコンを入れないと、運転してられない。 今日の愛車は、いつものトラクターではない。荷物が特殊な物だった為に専用の車を用意して走らせている。 愛車は、改造を行う為に”工房”に置いてある。 男は、エアコンの入った車内で90年代のアニメソングを口ずさみながら—時折残…

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