異世界の記事一覧

2022/09/28

【第二十四章 森精】第二百四十七話

襲撃は、不発に終わったが、ステファナの事情を考えれば、今回の襲撃が最後ではないだろう。 自分やシロが原因ではない襲撃も久しぶりなので、俺たちに理由がないだけで気分はだいぶ楽だ。 「ステファナ。それで移動の準備は?」 「もうしわけございません。まだ、全部は終わっていません」 「わかった。今日は、もう休んで、明日以降に頼む」 「はい」 ステファナは、もうしわけなさそうに頭を下げるが、別にステファナのせいじゃない。襲撃してきた者たちに責任があり、原因もステファナに責任があるわけではない。 「あっステファナ!」 「…

続きを読む

2022/09/28

【第二十四章 森精】第二百四十六話

「旦那様!」 モデストでもエクトルでもなく、ステファナが最初に部屋に入ってきた。 「本物のステファナが戻ってきたぞ?ステファナ(偽物)の意味は無いぞ?狂信者といつまでも遊んでいる時間は無いからな」 「くっ殺せ」 「え?殺す?ステファナ。偽物のステファナを殺すか?」 「旦那様。面倒事を私に押し付けないでください。殺したら、それで終わりですよ。生かして利用する方法を考えましょうよ」 ステファナが窓の方向を指差している。 モデストと下で別れたのだろう。そして、モデストは別で動いているのだろう。 時間稼ぎをすればい…

続きを読む

2022/09/28

【第二十四章 森精】第二百四十五話

エルフ大陸に無事到着した。 襲われることもなく、入港手続きをして、大陸への上陸の許可が貰えた。ステファナの里帰りという目的と、エクトルが持っていた(正確には、返した)身分を保証するカードと、多(・)少(・)の”袖の下”で、宿まで紹介してもらえた。 交易船の船長たちにも助力を貰えたのが大きかった。船長たちは、それなりにエルフ大陸との交易で訪れているので、信用はされている。 宿の手配も終わった。 俺とシロが同室で、あとはモデストが配分した。ステファナは、俺とシロが泊まる部屋に付いていた従者の寝泊まりする部屋に入…

続きを読む
広告

2022/09/28

【第二十四章 森精】第二百四十四話

ルートが用意した、商船の中にある客室で過ごしている。 変わらない風景と同じような音に飽きてきたのか、エリンは俺とシロの間で眠ってしまっている。 シロは暫くは、剣や防具の手入れをしていたが、それも飽きてしまったようだ。 「カズトさん。なんで、船で行くのですか?」 「ん?あぁエリンたちに乗っていかないかってことか?」 「はい」 「うーん。いくつか理由はあるけど、エルフたちに余計な詮索をさせないためだ。本音の話として、”俺がシロと一緒に居る時間が欲しかった”も付け加えておく」 「カズトさん。いろいろ台無しです。で…

続きを読む

2022/09/28

【第二十四章 森精】第二百四十三話

「ルート。いいのか?」 「はい。お任せください。それに、妻(・)も向かっています」 昨晩、パレスキャッスルに到着して、宿に案内されながら、ルートから提案されたことだ。 俺たちは、パレスキャッスルには滞在しないと決めた。俺が居たのでは、代官が”こと”を興すのを、思いとどまってしまうのは困るのだ。俺が居ることで、代官が諦めでもしたら、居なくなってから、また騒がしくなるのは面倒だ。 レッシュとレッチュは、ルートの所に戻るように言ってある。 ルートの妻は、クリスティーネ=アラリコ・ミュルダ・マッテオだが、公には”ク…

続きを読む

2022/09/28

【第二十四章 森精】第二百四十二話

パレスキャッスルまで、1日の距離になった。 「カズトさん。僕、カイとウミと模擬戦をします」 「わかった。カイとウミも頼むな」 大陸の中なので、目立った護衛は連れていない。 エルフ大陸での移動の時に、どうしようかと思っているのだが、パレスキャッスルでルートと相談しよう。 休憩中に、シロはカイとウミを相手に模擬戦を行っている。 身体がなまっていると言っているのだが、動いていないと嫌なのだろう。 『旦那様』 レッシュとレッチェがロングケープから戻ってきた。 ルートに行程を伝えていたのだ。変わっていないから、必要な…

続きを読む
広告

2022/09/28

【第二十四章 森精】第二百四十一話

シロが俺の横に座る 「カズトさん」 「シロ。身体の力を抜け」 「はい」 シロの身体を押し倒す。シロは抵抗しないでそのまま押し倒される。 シロの綺麗な首筋を撫でる。 可愛く身体を攀じるシロを見つめる。虐めたくなってしまう。 「シロ。逃げるから、ガウンが開けて(はだけて)しまっているぞ」 「・・・。カズトさん」 「なんだ?」 「僕。カズトさんが」「俺は、シロが欲しい」 「はい!カズトさん。僕の全ては、カズトさんの為にあります」 シロがガウンを脱ぎ捨てて、大きく手を広げる。 「シロ」 「はい!」 嬉しそうにするシ…

続きを読む

2022/09/28

【第二十三章 旅行】第二百四十話

最終日も流れは変わらない。 俺は起きて、支度を済ませて、呼ばれるのを待っていた。 ルートが慌てて部屋に入ってきた。そして、俺の前で跪いた。 「ルート?」 「もうしわけありません」 「どうした?何かあったのか?」 「パレスキャッスルが襲われました」 「・・・。ルート。説明しろ」 「はい」 ルートの説明では、2日前に到着した。エルフ大陸からの商船が襲われた。 それが始まりで、パレスキャッスルを魔物の集団が、陸と海から襲ってきた。常備兵と冒険者たちで撃退はできたようだが、問題はその後だ。襲われた、エルフ大陸から来…

続きを読む

2022/09/28

【第二十三章 旅行】第二百三十九話

「カズト・ツクモ様」 「あ?」 朝早くに起こされた。 別に起こされるのは問題ではない。それからスケジュールが詰め込まれている。 軽く朝食を摂って、風呂に入って、着替えをした。 服装は、最初は”白”にしてほしいと言われたので、用意された服を着る。 そして、神殿区に向かう。 神殿の入り口で、待っていると、馬車が止まる。 ギュアンとフリーゼがシロを誘導してきた。 フラビアとリカルダはすでに、神殿の中に居る。 「シロ」 「カズトさん。僕・・・」 「シロ。綺麗だよ」 いつまでも見ていられる。 白いドレスが似合っている…

続きを読む
広告

2022/09/28

【第二十三章 旅行】第二百三十八話

一眠りはさせてもらえそうもなかった。 すぐにモデストが戻ってきた。 目の前で跪いた。今は、俺しかいない。ルートも事後処理に向かっている。 「旦那様」 頭をあげない。 モデストは、配下としての報告があるようだ。 「何がわかった?」 「はい。エクトルは、単独で旦那様を狙っていました」 「それで、完全回復を得る目的は?」 「森精の姫に使う予定だったようです」 「森精?エルフ族の姫?」 「はい。エクトルの今の主人は、エルフ族の姫です」 「それは面倒だな。それで、完全回復を欲しがっていると言うのは?」 「その姫が昏睡…

続きを読む

2022/09/28

【第二十三章 旅行】第二百三十七話

「ルート!どういうことだ!」 「襲撃です」 「だから、誰が!?どこからだ!俺たちが出る必要があるのか?」 「大丈夫です。すでに、冒険者のグループと警備隊が向かっています」 「魔物が主体なのか?」 「はい」 ルートは現場に向かった。 神殿の近くの森から、魔物が溢れたということか? それとも、何者かが後ろに居るのか? 中央大陸か、アトフィア教か、サラトガやアンクラムやミュルダで権益を持っていた連中。俺を恨む者は多い。残党が結集してくれていれば、いいのだが、散発的に襲撃されるのが面倒だ。防衛費は必要なのだろうが、…

続きを読む

2022/09/28

【第二十三章 旅行】第二百三十六話

フラビアが言っていた、アトフィア教の残党に関する情報をまとめた書類が俺の手元に届けられた。 シロが襲われた状況を詳しく書いてあるが、確かに”野盗”に成り下がっている。主義や主張が見られない。 以前は、人族以外を襲っていたが、シロたちは人族が主になって移動をしていた。アトフィア教の司祭も見える位置に座っていた。それでも、襲ってきた。 「ルート。どう思う?」 書類を持ってきたルートに、書類を見せながら問いかける。 「シロ様が狙われたのでは無いでしょう」 「そうだな。それは良かったと思っている」 「はい」 「モデ…

続きを読む
広告

2022/09/28

【第二十三章 旅行】第二百三十五話

シロが元老院に入ったと報告が来た。 「それで、フラビアが来た理由は?」 「はい。アトフィアの残党がシロ様を襲ってきましたので、排除しました」 「ん?シロが狙われたのか?どこで?」 「正確には、シロ様を狙ったものではありませんでした」 「・・・?」 シロが襲われたが、シロを狙っていたわけではない? 「ようするに、野盗と同レベルになっていると言いたいのか?」 「はい」 どうやら、俺たちが支配している大陸では、アトフィア教の影響は排除できたと考えて良さそうだ。 宗教の怖い所は、分別を欠いて従ってしまっている信者た…

続きを読む

2022/09/28

【第二十三章 旅行】第二百三十四話

蟲たちの駆除は、想像以上の結果だった。 ミュルダ老の考えたとおり、いやそれ以上の成果が出た。調べているがまだ全員ではないがかなりの人数を捕縛する事ができた。捕縛した奴らも捕らえていた奴らと同じ道を歩むことになる。 ルートがモデストたちを使って広めた噂話に綺麗に喰い付いたのだ。 噂の浸透が進むにつれて、新しくギルドに加盟してペネムダンジョンに入る物が増えていった。新規加入者は、ルートの手配した諜報部員がマークしていた。 奴らは初めてダンジョンに入ったのにも関わらず、商店で働いている者や冒険者に公開処刑が行われ…

続きを読む

2022/09/28

【第二十三章 旅行】第二百三十三話

「メリエーラ老。助かった。それで、エルフ大陸からはなにか要求があったのか?」 「はい。お断りしても問題ないのだが・・・」 「どうした?」 「カズト・ツクモ様とシロ様、あと眷属の方々をエルフ大陸にお招きして集落にある、鎮守の森にお招きしたいという事です」 「そうか・・・。ん?それがなにか問題なのか?」 「いえ、儂はいいのですが・・・」 ミュルダ老が反対しているようだ。 「ミュルダ老は反対なのか?」 「いえ、反対ではありませんが、積極的にエルフと付き合うのに懐疑的なだけです」 なにか有ったのかもしれないし、考え…

続きを読む
広告

2022/09/28

【第二十三章 旅行】第二百三十二話

眷属達との宴会は、朝まで続いた。 朝、風呂に入っていると、シロが一緒に入りたいと言ってきたので、一緒に入る事にした。 そして、どこで覚えたのか口と手を使った方法で慰めてくれた。あの満足そうな顔を見るともっと早くやらせても良かったのかと思ったのだが、シロが自主的にやりたいといい出すまで待ったので、それはそれで良かったのかと思う。 風呂では、お互いを洗いあった。今日から、シロはしばらくフラビアとリカルダとローレンツの所に行く事になっている。 戻ってくるのは結婚式の当日の予定になっている。 間に合いそうにない場合…

続きを読む

2022/09/28

【第二十三章 旅行】第二百三十一話

「シロ。ありがとう」 「ううん。カズトさん。僕・・。嬉しいです」 「それで、騙していたようで悪いけど、来週のシロの誕生日だけどな」 「うん」 「誕生日の前日と前々日とその前の3日間を使って結婚式をやる事が決まっている」 「え?結婚式?だれの?」 「俺とシロの結婚式を3日かけて行う」 「聞いてないよ?」 「うん。言ってないからな」 「どうして?」 「シロを驚かせようと、誰かがいいだした」 「だれ?」 「うーん。覚えてないな」 フラビアとリカルダだったと思うけど、正確じゃないからな。 フラビアとリカルダが控えて…

続きを読む

2022/09/28

【第二十二章 結婚】第二百三十話

「カズトさん。おはようございます」 シロの口づけで起こされた。 嫌な気分は一切ない。ただ、全裸の状態で見せつけるような格好でキスするのは止めさせたい。我慢するのが難しくなってしまう。 「おはよう。シロ。今日は早いな。リーリアもまだ来ていないのだよな?」 「スーンからの伝言が来ていました」 「ん?俺宛てか?」 「はい」 「ありがとう」 「今日は、どうされますか?」 「スーンの伝言しだいだな」 「わかりました。お食事は、このままログハウスですませますか?」 「そうだな。軽くシャワーを浴びてから、食事にしよう」 …

続きを読む
広告

2022/09/28

【第二十二章 結婚】第二百二十九話

シロと一緒に寝たり、シロと一緒に風呂に入ったり、シロと一緒に狩りを楽しんでいる方が、シロに結婚式の事がばれないとわかってからは、ルートから報告を受けるとき以外はシロと一緒に過ごす様にした。 すでに、チアル大陸に俺とシロの結婚が正式に発表されて、結婚式の日取りが告知された。 しかし、シロの耳には届いていないようで安心する。ただ、なにか周りが騒がしいと思ったのか、メイド(ドリュアス)に聞いていた、メイド(ドリュアス)が俺に内緒でシロに教えたのは”俺がシロの誕生日パーティーを企画している”と、いう事だ。しっかり、…

続きを読む

2022/09/28

【第二十二章 結婚】第二百二十八話

今日も特にやる事がなかったので、ホーム内にあるモンスターをハントする訓練施設の拡張をしながら、カイとウミと一緒に訓練して(遊んで)いた。 何体か新しいモンスターを追加して、眷属達が倒すのを見ていると、リーリアが近づいてきた。 「マスター。ルートガー殿が面会を求めています。追い返しますか?殺しますか?ご指示いただければすぐに皆で襲いかかります」 物騒な事をいい出している。リーリアもまだルートの事が許せないらしい。 表面的には許しているように見えるのだが、ホームに居るときや眷属達と過ごしているとどうしても許せな…

続きを読む

2022/09/28

【第二十二章 結婚】第二百二十七話

ホームに戻ってくると、フラビアが訪ねてきた。 一人で訪ねてくる事は珍しくはないが、表情が硬いなにか有ったのか? フラビアの話を聞く前に、シロとロックハンドでのことを話して聞かせた。 状況を把握していなかったようだ。 「ツクモ様。本日は、どうされますか?」 今日もなにもしばらく予定らしい物がない。 暇じゃないけど、やることがなくなっている。 「ん?ホームで結婚式の準備をしようかと思っているぞ?外を歩いているといろいろと煩いからな」 準備も何も無いのだけど・・・。その位の見栄は許して欲しい。 「それでしたら、後…

続きを読む
広告

2022/09/28

【第二十二章 結婚】第二百二十六話

何気なく思ったのだが、ロックハンドが完全に隠れ家になっていないか? イサーク達を含めて一度話し合ったほうがいいかもしれない。 対魔物の対応は大丈夫だとは思うけど、一人で行くと怒りそうな面々がいるからな。誰かを連れて行きたいとは思うけど、誰にしようか? カイとウミは、眷属達の訓練をしているから、ホームの中に居てもらったほうがいい。 護衛として考えると、クローン・コアでは駄目だろう。 「旦那様!!」 オリヴィエが戻ってきていたか・・・。 「ちょうどよかった。オリヴィエ。ロックハンドに行こうかと思うけど、一緒に行…

続きを読む

2022/09/28

【第二十二章 結婚】第二百二十五話

やっと落ち着いて結婚式とパーティーの準備に取りかかれそうだ。 「旦那様」 「スーンか?」 「フラビア殿が来られています」 「わかった。執務室に通してくれ」 「かしこまりました」 フラビアだけで来たのか? 何か有ったとは思えないから、リカルダと別行動をしているのだろう。 執務室で待っていると、ドアがノックされる。 スーンが先に部屋に入ってきた。 すぐにフラビアが入ってくるかと思ったのだが、メイド(ドリュアス)たちが荷物を持って入ってきた。 「ん?」 最後にフラビアが大きな荷物を持って入ってきた。 「フラビア?…

続きを読む

2022/09/28

【第二十二章 結婚】第二百二十四話

「ツクモ様」 「老。悪いな。結婚式の作法を聞きたいのだけど、時間あるか?」 「はい。大丈夫です」 リーリアと一緒にミュルダ老の所にやってきた。 迎賓館で作業をしていた所だったのだが、先触れを出したので、待っていてくれたようだ。 「それで、ツクモ様。何か、お聞きになりたいと?」 「あぁそうだった。リーリアから聞いたけど、結婚式のときの料理だけど主催が準備してはダメなのか?」 「え?どういう・・・?」 リーリアが俺に変わって説明してくれた。 「ツクモ様?」 「あっ言いたい事はわかるけど、俺が作って提供したいと思…

続きを読む
広告

2022/09/28

【第二十二章 結婚】第二百二十三話

ホームに戻ると、オリヴィエが待っていた。 「どうした?」 「・・・」 「どうした?」 オリヴィエが俺に相談したい事がある切り出した事は、今までも何度も話してきたことだ。 「気にしてもしょうがないと思うけどな?」 「しかし、マスター」 「そういうオリヴィエも、マスター呼びが治らないぞ?」 「失礼しました。旦那様」 「うーん。何度も言うけど、俺は、呼びやすい方法で呼んでくれればいいと思っているのだけどな。なんなら呼び捨てでもいいぞ?」 「旦那様!」 オリヴィエが何を気にしているのか解っている。 「オリヴィエ。旦…

続きを読む

2022/09/28

【第二十二章 結婚】第二百二十二話

迎賓館を出て、ロックハンドに向かう事にした。 ホームに戻ると、リーリアが戻ってきていた。 「どうした?何か有ったのか?」 「はい。クリスが、お話があるという事です」 「俺に?」 「はい」 「そうか・・・」 クリスが俺に話が有るとは珍しい。 緊急な用事も無いことだし、顔を出してくるか? 「それで、リーリア。クリスは?」 「先程まで居たのですが、行政区に戻りました」 「わかった。行ってみる」 「呼んできましょうか?」 「いや、いいよ。久しぶりに行政区にも顔だしてくる」 「かしこまりました」 なんだか本当に久しぶ…

続きを読む

2022/09/28

【第二十二章 結婚】第二百二十一話

ローレンツには引き続き調査と情報収集をお願いした。 モデストたちとの繋ぎができているので、モデストたちを使っての情報収集に許可を出す。 シュナイダーとの繋ぎもできているので、商隊を使ってアトフィア教の大陸を調査する事もできるようにした。甘い汁を吸わせている穏健派や教皇派の人間たちに関しても、もっと甘い汁を吸わせて、アトフィア教内部の情報を取得させることにした。 後日、神殿区に来ているコルッカ教の司祭にも話を聞くことになりそうだ。 こちらは、俺が行くよりもルートガーが現状の確認を含めて聞きに行くほうが無難だろ…

続きを読む
広告

2022/09/28

【第二十一章 密談】第二百二十話

フラビアとリカルダから、ダンジョンの改善依頼が大量に来た。全部対応する事もできたのだが、意味が不明な物があったので、モンスターの出現位置やマップ上に仕掛けていたトラップを外す事から行った。 難易度がヌルい様にも感じるが、これで十分だと言われた。 俺が想定していたレベルよりも、二段階くらい下げる事になっている。イージーモードで作ったのだが、フラビアとリカルダからは、訓練生が実際に戦うのにはハードモードだと言われてしまった。 レベルを落とすのは難しくないので、ベリーイージーモードの更に下になるように作成した。 …

続きを読む

2022/09/28

【第二十一章 密談】第二百十九話

もしかしたら・・・。 以前から、実験をしているという疑惑はあった。 ドリュアスが新種の後から付いていくように移動している人種を見ている事から、スキル操作を使っているのはほぼ確定だろう。 複数がスキル操作を使っているという疑惑まで出てきている。 なんのために? 安全に魔物を狩るためか? エントやドリュアスの大陸が襲われたのは、それで納得できるかも知れないが、ドワーフやエルフの大陸やアトフィア教も襲われている。俺たちも襲われた。戦闘訓練をしていると考えるのが妥当だと思えてくる。 「なぁシロ。スキル操作は、俺以外…

続きを読む

2022/09/28

【第二十一章 密談】第二百十八話

スーンからの依頼(指示)で神殿の外装を変更した。 内装もできる所は手伝ったのだが、本当に良かったのか? スーンだけではなく、ゼーロやヌラやヌルからも高評価だし、リーリアやオリヴィエも喜んでいる。他の面子もみな喜んでいるのがよく分かる。 カイやウミやライもすごいと言っている。 エリンは、竜に戻って神殿の周りを飛ぶほどに喜んでいる。 簡単に言えば、俺以外の全員がこれでいいと思っているようだ。 「なぁシロ」 「なんでしょうか?」 「これでいいのか?」 最後の砦としてシロに感想を求めた。 「かっこいいと思いますけど…

続きを読む
広告
1 3 4 5 6 7 8 9 10 11 29