異世界の記事一覧
2022/09/28
【第十九章 運営】第百九十五話
約一日の余裕ができた。 クローン・クローエは、シロの肩ではなく俺の肩の方が好きなようだ。どういう個性なのかわからないが、問題はない。少しだけ、シロが嫉妬したので、抱きしめてキスしたら機嫌が良くなった。 クローン・クローエが冷やかしていたが気にしてもしょうがない。 どこでつづきをやろうかと思ったが、汚れる可能性もある事を伝えると、オリヴィエがログハウスの庭園を提案してきた。 暫く行っていなかったから丁度いいかもしれないな。 エーファやティタやティアやレッチェやレッシュやエルマンやエステルにも教えていなかったし…
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【第十九章 運営】第百九十四話
クローエの処遇は決まった。 偵察部隊だ。本人のやる気は別だから、後でしっかり言い聞かせないとダメだな。 本体が行かなくても眷属(分体)を動かせるのが大きい。使えそうに無いと思っていたスキルが実は有能だった事に気がついた。 // レベル10次元収納+ // 収納の上位版である次元収納の上位版 // 無限に収納できる。時間は経過しない。 // 秘密の小部屋(ディメンションホーム)を作る事ができる。 // ディメンションホームでは任意の環境を用意でき、時間の経過も1/1440~1440倍まで選べる。 // 作られ…
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【第十九章 運営】第百九十三話
高齢者問題は、元老院に任せる事になるだろう。 俺の腹案もシュナイダー老に伝えてある。 高齢者は、街の宝だ。知識の塊にほかならない。確かに、老害となってしまう人は居る。そんな一握りの人の行為や言動で、全体として見るべきではない。 腹案がいくつか有るので検討してもらう事にした。 根幹の目的は、人格的に問題がない高齢者への社会活用だ。 — 腹案1 街から報酬としてスキルカードを渡して、孤児院の運営に関わってもらう。最初は、ペネムダンジョン内にある孤児院だ。神殿区の孤児院と違って、親を無くした子どもがメ…
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【第十九章 運営】第百九十二話
書類を読んでいると、シロが珈琲を持ってきてくれた。 「カズトさん。少しお休みください。もう3時間以上、書類と向き合っておいでです」 「あっそうか・・・。シロ。ありがとう」 「いえ・・・。それで、なにかおもしろい事がありましたか?」 「どうして?」 「先程から、カズトさんがなにかを考えていらっしゃったので、なにか面白い事でも有ったのかと思いまして・・・」 「問題が有ったとは考えないのか?」 シロがどうして”面白い事”という発想になったのかが興味がある。 「怒りませんか?」 「怒らせるような事なのか?」 「わか…
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【第十九章 運営】第百九十一話
神殿を攻略できた事は良かった。 それは間違いない。盛大なおまけがいなければもっと良かった。 「クロ!お前、少しは黙っていられないのか?」 洞窟に帰ってから、クローエがうるさい。神殿に置いてきたほうが良かったか? 見たもの、見えたものをいちいち聞いてきて、答えると興奮する・・・。これを繰り返している。そして、食事をして大騒ぎをする。 眷属たちの部屋に連れて行ったのだが、俺とシロの部屋に入ろうとして、オリヴィエとステファナに注意されて、連行されていった。 そして、クローエが居なくなった事で、やっと静かになった。…
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【第十八章 神殿】第百九十話
ステファナとレイニーが扉を開けた。 目に見える部屋はそれほど広くない。 全員が部屋に入って、扉を閉める。 同じように魔法陣が表示される。 現れたのは・・・コボルトの進化体が一体だけ。拍子抜けにも程がある。 サクッと倒して、次の部屋に向かう。どうなら、9階層の部屋を細かく区切ってあるようだ。部屋の形状を見ると、そんな感じがする。コボルトの次はゴブリンが出現する。 ゴブリンの次は、オークが続いて、リザードマンと続く。進化体が出てくるので、スキル攻撃の可能性も有るのだが、一体ではスキルを使っても簡単に倒しきれてし…
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【第十八章 神殿】第百八十九話
中央の魔法陣には、トロールの上位種と進化体が出現した。 左右には、ミノタウロスとケンタウロスの上位種の様だ。 数は多くない。 トロールは階層主と3体だけのようだが、進化体だ。先にあれを叩かないとsキルを使われたら面倒な状況になりそうだ。 ミノタウロスとケンタウロスは、階層主の他は20体程度だな。 それから、入り口に向かって近い場所にある魔法陣には、オークが、少し下がった位置の魔法陣には、ゴブリンとコボルトの上位種がそれぞれ出現する。 オークとゴブリンとコボルトは、同じように対応すればいいだろう。 何体いても…
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【第十八章 神殿】第百八十八話
「マスター。お待たせいたしました」 「ご主人様。お待たせして申し訳ありません」 「旦那様。奥様。時間が掛かってしまって申し訳ありません」 3人が謝罪する。 ステファナとレイニーも恐縮した表情で頭を下げている。 「オリヴィエ、リーリア、エーファ、ステファナ、レイニー。謝罪の必要はない。良かった無事で・・・」 「はい。マスター。マスターが残してくださった岩壁で状況が認識できました」 「そうか、役に立ったのだな」 「はい。一部壊されている岩壁を最初に修復いたしました。それで、各個撃破ができましたので、問題なく倒す…
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【第十八章 神殿】第百八十七話
5階層での戦いも、30回目を数える。 今回も最後はゴブリンの集団だ。戦い方がパターン化している。 「オリヴィエ。どうだ?」 「やはりダメですね」 「そうか・・・。攻撃系以外はもう出なくなったか?」 「振動や停止や拘束は出ますが、転写や呼子も出なくなりました」 「そうか、それじゃ次で終わりにするか」 「かしこまりました。今回はゆっくり休まれますか?」 「そうだな。そうするか?」 「はい」 やはり。感覚的に解っていたのだが、スキルカードの上限に達してしまっているのだろう。 いい考えも浮かばない。 スキルカードを…
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【第十八章 神殿】第百八十六話
「ふぅ」 「カズトさん。お疲れ様」 シロが駆け寄ってくる。 シロの腰に手を廻して。身体を引き寄せる。 シロにねぎらいの言葉をかけてから、状況把握をしているオリヴィエを呼ぶ。 「ありがとう。オリヴィエ!」 「はい」 「被害は?」 「ありません」 「よかった。小休憩を挟んでもう一度戦うぞ」 「はい」 すぐに浴場とトイレが用意される。 テントまでは必要ないと判断した。今回は何故か、カイとウミが甘えてくる。甘えていい大きさでは無いが、可愛いから許す。 簡単なスープをリーリアとステファナが作ってくれたので、食べる事に…
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【第十八章 神殿】第百八十五話
魔法陣の中心には、トカゲ型の魔物が出現した。 いわゆるリザードマンだろうか? 湿地帯に居る者たちと交渉した事があるが、彼らの亜種という感じがする。 それとも、こちらが本来の姿なのだろうか? 湿地帯に居たリザードマンたちは、武器や防具を持っていた、鱗ももっと小さかったと思う。 スキル鑑定で見るが、やはりリザードマンと出る。考えてもしょうがないだろう。 俺が考えなくてはならないのは、安全に確実に敵を撃破する方法だ。 中心のリザードマンは上位種の様だ。 ここに来て単独での出現になっているようだ。 リザードマンの上…
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【第十八章 神殿】第百八十四話
巨大な魔法陣の中心に現れたのは、ゴブリンキングだ。 大量のゴブリンの上位種を従えているようだ。 ゴブリン? 醜悪な顔立ちをしているので、強そうに見えるが、ゴブリンキングがどれだけ強くなろうと、倒すのに苦労するとは思えない。問題になるとしたら数だけだ。 魔法陣の中には中央に普通の個体の2倍近いゴブリンキングが居るだけだが、その周りの上位種はざっと見た感じで1,500~2,000体?は居る。 倒すのに骨が折れそうだ。 進化体が居ると、少し面倒な事になってしまう。今の感じだと、上位種だけだと考えて良さそうだ。 ゴ…
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【第十八章 神殿】第百八十三話
「シロ。スキルで援護。カイとエリン、ウミとアズリはそのままシロの護衛」 「わかった」 『はっ!』「うん」 『わかった』「了解!」 「オリヴィエとレイニーとエーファはコボルトキングまでの道を作れ」 「「「はっ!」」」 「リーリアとステファナ。コボルトの数を減らせ、同時にオリヴィエたちの援護」 「「はっ」」 「ティア、ティタ、レッチェ、レッシュ、エルマン、エステル。俺と一緒に、キングを狙うぞ」 眷属から返事が返ってくる。 魔法陣が消える。 「行くぞ!」 オリヴィエとレイニーがコボルトの群れに突っ込んでいく、エー…
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【第十八章 神殿】第百八十二話
少しだけうんざりした気分になってきている。 最初の部屋は休憩にちょうど良かった。一日休んで、身体も心もリフレッシュして、新たな気持ちで探索を再開する事ができた。 すぐに回廊に扉が設置されていた。休んでまだ半日も経過していなかったので、皆で話し合って、部屋で休む必要はないと判断した。それが悪かったのか、次から回廊の一部が罠のように発動して、セーフエリアを作るようになってきた。回廊の前後を壁で仕切られる。時間が来るまで壁が降りない仕組みになっている。 それも、回廊を一周した程度の距離で強制セーフエリアが作られる…
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【第十八章 神殿】第百八十一話
俺達は、回廊を降りている。 どのくらいの高さを降りたのだろう。 まだ、神殿の入り口にたどり着いていない。 戦闘は、回廊で行われる。それほどの頻度ではないが、確実に待ち伏せされている。出てくる魔物がそれほど強いものではないのが救いだ。 人型の魔物が多い。コボルト、ゴブリン、オーク、オーガ、トロールだ。上位種は出てくるが、進化体は出てきていない。そのために、戦闘自体は苦戦する事なく突破できる。 問題は、回廊の方だ。どこまで降りるのか見当がつかない。 一度、レッチェとレッシュに頼んで、吹き抜けに出てもらおうと思っ…
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【第十七章 攻略】第百八十話
「カズトさん」 「シロか?あぁ悪い。寝てしまったようだ」 「寝るのでしたら、ベッドに行きましょう」 「そうだな」 まだ起きるには早いか? 「シロ。どのくらい寝ていた?」 「カウントは、まだ4,000近くあります」 「そうか、5-6時間という所だな。もう少し寝るか?」 「そうしてください」 「シロを抱きしめながら寝るから一緒にベッドに入るぞ」 「はい!」 嬉しそうに腕を絡めてくる。 シロを抱きかかえて、ベッドに潜り込む 布団に入った途端に、温泉浴衣を脱いで抱きついてくるシロを軽く殴ってから一緒に寝る事になる。…
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【第十七章 攻略】第百七十九話
100階層の階層主は、前回と違うことを期待しながら、ステファナとレイニーに扉を開けさせた。 前回と違って中を見る事ができない。 「オリヴィエ。どう思う?」 オリヴィエは首を横にふる。 わからないという意味なのだろう。 「カズトさん」 オリヴィエが、身体を少しずらして、シロが俺の前に出てくる。 「シロ。何か気がついたのか?」 「はい。いえ、なんとなくですが・・・」 「いいよ。今は、なんでもヒントが欲しいからな」 「・・・。はい」 シロは、自分が感じた事だと言ってから、話し始めた。 扉を開けて中が見えるときには…
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【第十七章 攻略】第百七十八話
90階層の階層主の扉を開ける。 今度は、階層主?が見える。 なんと言っていいのか・・・・。 うん。扉を閉めたくなるな。 朝食の時に話したのは、階層主の部屋には”俺とシロとリーリアとオリヴィエとステファナとレイニー”で入る事になっているのだが、謝罪して撤回したくなってきた。 「シロ。どうする?」 「カズトさん。僕に聞かれても・・・。そうだ、ステファナ!」 ステファナとレイニーは扉の方を見ていない。 泣き出しそうな目で俺を見ている。 「ステファナ!レイニー!目をそらすな!シロ。お前もだ!」 『主様。僕たちが行き…
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【第十七章 攻略】第百七十七話
「エーファ。無理するな。アズリとエルマンとエステルと変われ」 「はい!ティア。ティタ。下がりますよ」 何度目かの交代を行った。 今、83階層の踏破に挑んでいる。 美味しいか、美味しくないか?と問われたら、かなり美味しい。あくまで素材という意味だけだ。 出てくる魔物は、殆どが上位種か進化体になっている。素材もいい物が獲れている。 魔核もレベル8が最低でレベル9が混じり始めている。 それらの素材や魔核を使って手元にあるスキル道具を強化している。休憩時に入れ替えるだけでもだいぶ違ってくる。 美味しくない所は、レベ…
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【第十七章 攻略】第百七十六話
80階層の階層主の顔を拝みに行きますか! 「ステファナ。レイニー。扉を開けてくれ!」 「はい!」「はい!」 2人が扉に手をかける。 困った事に、このダンジョン。内開きの時と外開きの時がある。どちらかに統一して欲しいと思う。 今回は、内開きのようだ。 6名が入った所で、階層主の部屋を結界が覆う。 どうやら、6名で戦えということのようだ。 中央に魔法陣ができて、光が集る。大型の魔物のようだ。 「シロ!」 「はい。僕は、中盤で抑えます」 「オリヴィエ。俺とアズリの背中を任せる。アズリ。前に出るぞ!」 「はい!」「…
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【第十七章 攻略】第百七十五話
72階層に降りた俺達は笑顔に包まれている。 階層がまた森フィールドなのだ。 それも、植生が違うようだ。 リーリアとステファナとオリヴィエが確認したので間違いはない。 そして、カイとウミとエリンからは魔物が71階層と同じだと報告が上がってくる。 そうなると、やる事は変わらない。 根こそぎ採取する。 シロが積極的だ。 今回はシロに任せる事にした。恥ずかしい思いをした事への鬱憤を晴らしたいのだろう。生理現象だししょうがないとは思うけど、やはり恥ずかしいのだろう。そんな事もあり、シロとウミとエリンとリーリアとステフ…
続きを読む2022/09/28
【第十七章 攻略】第百七十四話
しっかりと朝食をとってから、武装の再確認をして、階層主の部屋の前にやってきた。 俺とシロとカイとウミとライとアズリが、最初に扉の内側に入る。 そこで扉が閉まったりしなければ、ステファナとレイニーが続いて、リーリアとオリヴィエとエリンが続く、ステファナとレイニーが先に入るのは、2人以外は眷属になっているので、スキル呼子で呼び出す事ができる。 「行くぞ!」 順番に入っていく、正面の魔物・・・オルトロス・・・でいいのかな?まだ動き出さない。扉を閉めたら動き出すのか? 空けたままスキル攻撃したら勝てないのか? 扉を…
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【第十七章 攻略】第百七十三話
「シロ!シロ!」 今日は、シロを起こす事から始まった。 ダンジョンの中にいることを忘れさせる日常の風景が広がっていた。 「カズト・・・さん。おはようございます」 「うん。おはよう」 「シロ。服着ろよ」 「え?あっ!」 またシロは服を脱いでしまっている。 上半身だけだが見えてしまっている状態だ。やはり、シロには温泉浴衣は早かったかもしれない。気分的に楽だから導入したのだが、俺以外で上手く着て寝られるのは、リーリアくらいだ。オリヴィエは早々に諦めた。アズリは気に入って着ているがいつもはだけてしまっている。 シロ…
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【第十七章 攻略】第百七十二話
「シロ。準備はいいか?」 「はい!」 準備と関連各所への連絡が終わって、今日からダンジョンアタックを開始する。 チアルダンジョンの最下層にいると思われるダンジョンマスターとダンジョンコアのチアルに会いに行く。 まずは60階層から挑むことにしている。 各々の戦い(戦闘)は問題になっていない。戦力という意味ではばらつきがあるが、パーティーとして考えれば問題はないと思える。しかし、パーティー単体での戦いに不安が有るために少し余裕を見ようという事になったのだ。 チアルダンジョンは中階層以降に入るときに毎回思うのだが…
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【第十七章 攻略】第百七十一話
全体会議から2ヶ月が経過した。 リヒャルトが、ゼーウ街のスラム街の開発を行い始めている。現地では概ね問題は出ていないようだ。下準備が済んでいたようで、スラム街の住民も協力的だと連絡が入っている。 ゼーウ街は、新しい領主とリヒャルトにまかせておけば大丈夫だろう。 ロックハンドも開発が開始された。 基礎工事は俺と眷属達で終わらせた。当初、陸路も作ろうと思っていたが、イサークから陸路は作らないで、魔の森の中心地点に橋頭堡を作って、ロックハンドからしか行けないようにしたいと言われた。 イサークが代官なので、代官に任…
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【第十六章 眷属】第百七十話
書類を読み込んだり、決裁を行ったり、スーンに依頼されて、新しい飲み物を開発したり、充足した日々を過ごしていた。 エリンを始めチアルダンジョンに潜っている眷属たちはまだ帰ってこない。 ヌラたちから無事である事は伝わってきている。 当初は、ナーシャの目が死んでいたのだが、生き生きと輝き出したようだ。スキルカードを大量に取得できて嬉しくなったのだろう。普段なら捨てていく魔物の素材に関しても、ライが全部保管してくれているようだ。それに、分配で揉める事もなさそうな事も嬉しくなっている要因のようだ。帰って来て、ロックハ…
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【第十六章 眷属】第百六十九話
「マスター。マイマスター!」 「オリヴィエか?シロは?」 「奥様は、すでに起きられて、朝ごはんの支度をしていらっしゃいます」 「シロが?」 「奥様が・・・です。ステファナもレイニーもリーリエも止めたのですが、奥様が絶対に作るとおっしゃっていまして」 何に対抗したのかわからないけど、対抗心を燃やしたのだろうな。 「わかった。起きる。シロに、一緒に食事をとろうと言ってくれ、食堂に行けばいいよな?」 「はい。かしこまりました」 食堂に行くと、シロがすでにスタンバイして待っていた。 簡単な朝食を用意してくれたようだ…
続きを読む2022/09/28
【第十六章 眷属】第百六十八話
俺の前に座っているご老人にはいろいろとヒントを貰っていた。 俺が気がつくのを楽しんでいたようだ。アトフィア教のシンボルをわざと目に見える所につけているが、壊しているようにも見える。それに気がつけば、アトフィア教の人間だとは思わなかっただろう。 それだけではなく、ジャケットの袖口の見えるか?見えないか?程度の場所に、コレッカ教のシンボルをかたどった入れ墨がされている。 司祭か枢機卿か判断に迷う所だが、壊したアトフィア教のシンボルが枢機卿がつける物だと気がつけば、同程度の権力を持っていると考えるのが妥当だろう。…
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【第十六章 眷属】第百六十七話
メリエーラ老が執務室から帰っていった。 帰りは、執事(エント)の一人が送っていくようだ。 「オリヴィエ」 「はい。マスター」 「シロ達は暫く帰ってこないよな?」 「奥様が皆を引きづり回していると報告が来ています」 「そうか、それじゃ帰ってくるのは、夕方になるな」 「はい」 本当に久しぶりだな。 オリヴィエがいるけど、一歩も二歩も下がっているから存在を認識できない時もある。 エントの特性が出ているのだろうか? 溜まっている決裁書類を読み込んでいく。 「なぁオリヴィエ。犯罪者が増えているけど、これって管轄する場…
続きを読む2022/09/28
【第十六章 眷属】第百六十六話
眷属達の強化も一応目処がたった。 あれから、エーファはシロの隣で人化して過ごす事が多い。人化での戦闘に慣れるためだと言っているが、どうやら食事が気に入っているようだ。別に、狐形態でも同じ食事をさせるぞと言ったのだが、人化を解こうとしない。どうやら他にも理由が有るようだ。 俺が気にしてもしょうがないだろうと思って、エーファの好きにさせている。 今日、シロとエリンとステファナとレイニーとエーファで買い物にでかけた。 下着は、メイド(ドリュアス)が持ってきているが、服は自分で選んでみたいという事だ。ついでに、エー…
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