異世界の物流は俺に任せろの記事一覧

2020/03/06

【第五章 ギルドの依頼】第八話 お迎え

 ヤスは、夜中にのどが渇いて起きてしまった。 (そうか、少し乾燥しているのだな)  枕元に置いたエミリアで時間を確認した。 「エミリア。飲み物を用意できるか?」 ”了”  ローテーブルに水が入ったコップが用意される。 (これはこれで便利だけど、メイドさんとか、可愛い奥さんに用意してもらえたらもっといい・・・)  ヤスはくだらないことを考えながら用意された少しだけ冷たくなっている水を飲み干して、再度時間を確認してからベッドに潜り込んだ。 「エミリア。5時になったら起こしてくれ」 ”了”  ヤスが布団に入る。 …

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2020/03/06

【第五章 ギルドの依頼】第七話 執事誕生

 無事ボスを配置して、修復が終了したディアナを慣らし運転で走らせて、神殿の様子を確認する事にした。  ついでにヤスは各階層の階層主を配置しておく事にした。階層主が居た方ががカッコイイというすごく”まっとうな”考えだ。  そのために、まずはエルダーエントに話を聞きに行く事にしたのだ。  スマートグラスをかけてモンキーで神殿の中を爆走していった。これがまた面白かった。魔物が出てこない事もだが路面が石畳だったり砂利道だったり土の道だったりといろんな種類が混じっている。車でも楽しいと思うが道幅を限界まで使えるモンキ…

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2020/03/06

【第五章 ギルドの依頼】第六話 マルスからの報告

 ヤスは、神殿への道を今度は遠慮する事無く跳ばしていた。  カウンターをあてながらFITを横に滑らせて走っている。 「エミリア!神殿の結界に触れたら、ストップウォッチを停止!」 ”了”  その間にも、スマートグラスには進むべき道が示されている。  エミリアは、一度通った道なので、カーブをRでも示されるようになっている。 「エミリア。Rでの表示を、松竹梅の三段階に変更できるか?」 ”設定が曖昧です” 「わかった。神殿で全体像を見ることはできるか?」 ”可能です” 「ドラレコの映像を確認する事は?」 ”可能です…

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2020/03/06

【第五章 ギルドの依頼】第五話 マルスからの呼び出し

 ギルドの外に出たヤスは海の方向に行ってみる事にしたようだ。  しかし、考えている事は違っていた。  ”折りたたみ自転車を荷台に積んでおけばよかった”だった。ちなみに、マルスからの報告で、自転車やキックスケーターの様に人力で動く物に関しては、ヤス以外でも運転する事ができるようだ。実際に購入して説明してから出ないと、判断はできないという注釈が付いているのだが、リーゼになら与えてもいいかなと考えている。自転車がオーバーテクノロジーでありアーティファクトだという事を完全に忘れている。  ヤスは簡単に、自転車位なら…

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2020/03/06

【第五章 ギルドの依頼】第四話 ダーホスからの依頼

 ヤスは、置かれた飲み物にもう一度口をつける。  一口飲んでからカップをローテーブルの上に置いた。 「ヤス殿。冒険者としてでも、商人としてでも、どちらでもいいのですが、ギルドからの依頼を受けてもらえませんか?」 「依頼?」 「はい。ヤス殿から預かった、品々を辺境伯の領都にある”冒険者ギルド”に運んでもらいたい」 「ん?なにか、おかしくないか?俺の依頼品を俺が運ぶのか?」 「えぇそうですが?なにか問題でもありますか?」 「・・・・うーん」  ヤスは少しだけ考えたのだが、別に問題はないと自己完結した。  そもそ…

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2020/03/06

【第五章 ギルドの依頼】第三話 査定金額

 ヤスは、ギルドを一旦出てイザークが居ると教えられた門に向かった。 (初めてゆっくり歩くけど、いい町だな。店もあるし、海が近いからなのか潮の香りがする)  その頃イザークは門で暇を持て余していた。  それには理由がある。  ユーラットは、辺境の辺境なのだ。もう少し正確に言えば、バッケスホーフ王国の中にあっても辺境伯の領地から更に辺境に移動した場所にある。神殿を隠す為に作られた町なのだ。冒険者の数も多くないし、月に一度程度の割合で商隊が来るだけで、門番の仕事は忙しくない。  それでも辺境のために魔物が出る。商…

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2020/03/06

【第五章 ギルドの依頼】第二話 パーティー結成

「本当に・・・・」  ダーホスは、ユーラットの裏門が見えてきた時に呟いてしまった。  ダーホスは、つぶやきと同時に安堵した気持ちにもなっている。それほど恐怖を感じていたのだ。  山道のそれもカーブを、ドリフトで抜けるときのタイヤが滑る音は結界の中なので聞こえてくる。風切り音が聞こえてこないが、ヤスのアクセルワークやシフトダウンやシフトアップのときのエンジン音や、時折石を飛ばす音などが結界の中に木霊しているのだ。  怖がるなと言う方が無理な相談だ。その上、前方を明るく照らすライトがあるが、カーブのときには先は…

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2020/03/06

【第五章 ギルドの依頼】第一話 三度ユーラットへ

 批難を含んだ絶叫を上げたリーゼを無視して、ヤスとアフネスとダーホスは、今後のことを決めることにした。  まずは、ユーラットに戻る。これは、すでに決まっている事だ。ヤス以外の人間を届けなければならない。  その前に、もらった物(食料)を居住区に移動させなければならなかった。 「アフネス。ダーホス。一度、地下一階に移動して、荷物を居住スペースに移動させたいけどいいか?」 「あぁ」「問題ない。手伝うか?」 「悪い。俺しか居住スペースには入られないから気持ちだけもらっておく、荷物の移動を手伝ってくれ」 「わかった…

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2020/03/06

【第四章 拠点】第十二話 コア

「ヤス殿?」 「ん?あぁそうだな」  ダーホスは、中に入って確認したいのだが、ヤスが最初に入らないとダメだと思っていた。それにはわけがある。神殿を攻略していない者が、神殿の最奥部に入ると守護者が現れると言われているからだ。アーティファクト(HONDA FIT)を降りる時に、ダーホスはヤスに聞いたのだがよくわからないと言われてしまった。  伝承通りになっていると、ヤス以外の3名が先に入ってしまうと、コアを守護している魔物(ラスボス)が出現する事になる。  最悪の自体を避けるために、ダーホスとアフネスの二人から…

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2020/03/06

【第四章 拠点】第十一話 最奥部

 地下3階から地下4階に降りる。 「ヤス殿」 「ん?なんだ?」 「いくつかのことで質問したいのだが大丈夫か?」  ダーホスが一応質問することを宣言したのには理由がある。リーゼが話しかけてもヤスの操作にミスはなく問題なく走らせる事ができているが、アーティファクトを動かすのには”魔力”を使うのが通説だ。そのために、ユーラットを出てから1時間近く経過しているのに、ヤスが疲れる様子も無いことから話しても大丈夫だと判断はできるのだが、質問しても大丈夫か自分だけで判断しないためにも、ヤスに断りを入れたのだ。 「質問?問…

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2020/03/06

【第四章 拠点】第十話 神殿へ

 ヤスが、ダーホスからの依頼を承諾して、荷物を積み込んだ。  依頼なので、一旦ギルドに戻って手続きを行う必要がある。  ヤスとダーホスは、二人でギルドに移動して手続きを行なってから、神殿に向かう事になった。 「ヤス!」  裏門から出て、アーティファクト(HONDA FIT)の側に居るはずがなかった、リーゼが居てヤスの方に駆け寄ってきた。  ヤスは驚きながらも、リーゼの突進を停めた。  抱きつかれるのは嬉しいが、アフネスも居るロブアンに知られたら殺されるかもしれない。 「え?なんで?」  ヤスは、疑問を投げか…

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2020/03/06

【第四章 拠点】第九話 再びユーラットへ

 ヤスは、コアが置かれている部屋を出て、モンキーにまたがった。  このまま地下1階の駐車スペースまで移動する事にしたようだ。  スマートグラスには来た時と同じでナビが表示されている。迷わず帰る事ができる。  ヤスは時刻を確認した。14時ちょっと過ぎをさしている。地下1階に戻って、FITに乗り換えてユーラットに到着するのが、16時位。  買い物をする時間があればよいがなければ、ロブアンのところで食事だけして帰ってくる事も考えなければならない時間だ。  ヤスは最下層から1時間程度の時間を使って地下1階に帰ってき…

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2020/03/06

【第四章 拠点】第八話 最下層

 モンキーにまたがってエンジンを始動する。  ヤスは、地下3階の入り口までは、モンキーにはまだ跨がらないようだ。一度またがったが、少し考えてから、シートから腰を浮かせてモンキーから降りた。押して移動する事にしたようだ。  地下2階を通り過ぎて、3階の入り口でモンキーにまたがって、スマートグラスを装着した。 (おぉぉぉぉ!!!地図が表示されるし、ナビのようにもなっているのだな) 「エミリア。このナビは、神殿以外でも使えるのか?」 『使えます。マスターの魔力が登録されていますので、マスター以外には使うことができ…

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2020/03/06

【第四章 拠点】第七話 新しいおもちゃ

 ヤスは、自分の腹が鳴る音で起きてしまった。  そして周りを見回して、自分の置かれている状況を思い出した。  手元に有ったエミリアで時間を確認すると、6時30分となっている。この世界の時間なのかはわからないが、朝である事は間違いないようだ。 「エミリア。ディアナは戻ってきたか?」 『はい。マスター』  ディアナアプリを起動して、ディアナを確認する。  確かに駐車スペースに戻ってきているようだ。 損傷率81% 修復時間残り・・・4,639分 (損傷率81%?どういう事だ!) 「エミリア!ディアナは大丈夫なのか…

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2020/03/06

【第四章 拠点】第六話 家拡張

 ヤスは、モンキーでのドライブを楽しんでいる。  舗装されていない山道で、モンキーで走るには不適切かもしれないオフローダーの方が適しているだろうとは思っているが、ヤスは気にしないでスロットルを開けていく、カーブを攻めて日本に居た時だと(法律的な意味で)不可能な運転を楽しんでいる。  無茶な運転をしているのも、結界を発動している事が大きな理由になっている。 (うーん。楽しい!この山道を、時速60キロで抜けられる。舗装したら、もっと出せそうだな。アスファルトってどうやって作るのだったかな?マルス・・・。作り方を…

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2020/03/06

【第四章 拠点】第五話 再度ユーラットへ

 ヤスは、駐車スペースから居住スペースに移動した。 「マルス。これから、居住スペースを、俺の家にする。呼称もだけど、設備とかも揃えていくからな。まずは、この世界にある物で揃えていこう」 『了。居住スペースを、”家”と呼称』 「それから、マルスは、神殿の領域内なら声が届けられるようだけど、緊急の時以外は神殿の1階部分でのみ受け答えをするように、家は2階から上のみとする」 『了。1階部分は、神殿スペースとする。地下1階から神殿とする。地上2階よりも上がマスターの居住スペースで”家”と呼称する。セキュリティの設定…

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2020/03/06

【第四章 拠点】第四話 ディアナオプション

 エミリアのディアナアプリで、討伐ポイントを確認したヤスは、自分がやってしまった事にようやく気がついた。  ポイントが、80万ほどになっていたのだ。ゴールデンスカラベを100体ほど倒していたのだ。時間にして、3時間・・・。繰り返していたのだ。  当初は自分の魔力を使ってゴールデンスカラベを出現させて討伐していたのだが、討伐ポイントが魔力ポイントに変換できることを知ったヤスは、ゴールデンスカラベを倒して得た討伐ポイントを魔力ポイントに変換して、ゴールデンスカラベを出したのだ。ヤス自身の魔力を使うよりも効率は落…

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2020/03/06

【第四章 拠点】第三話 神殿=拠点

 ヤスは、エミリアの操作を始めたが、操作項目(できること)が少ないのに気がついた。 「マルス。あまり操作項目(できること)が少ないな」 『討伐記録で増やす事で、操作項目(できること)が増えます』 「やっぱり、そこに行き着くのだな」 『マスター。現在、コボルトとゴブリンとオークの討伐記録があります。神殿の補修を優先したいのですがよろしいでしょうか?』 「そうだ、忘れていた。マルス。神殿を攻略した証明とかできるのか?」 『可能です』 「どうしたらいい?」 『最奥部にある。神殿のコアを見せれば大丈夫です』 「・・…

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2020/03/06

【第四章 拠点】第二話 支配領域

「はい!ヤス」  ヤスは、リーゼが持ってきた果実水を受け取った。 「お!冷やしてくれたのか?」 「うん!この方が美味しいでしょ?」  リーゼから受け取ってからすぐに口をつける。 「ありがとう!うん!うまい!」  リーゼに礼をつ会えてから一気に飲み干した。  ヤスは”さてっ”といいながら立ち上がった。 「アフネス。リーゼ。それから、ロブアン。世話になった。神殿に行ってみるわ!」 「え?もう行くの?」 「あぁ早めに行って、確認してダーホスに報告しないと駄目だろう?」 「そうだよね。ねぇヤス。僕も一緒に」「リーゼ…

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2020/03/06

【第四章 拠点】第一話 襲撃と朝食

 ヤスは、ポケットに入れたエミリアの警告音で目が覚める。 「なんだよ。今、何時だよ?」 ”マスター。すでにお眠りになってから、7時間39分経過しております” 「いい。それよりもなんだ?」 ”ディアナに魔物が迫っております” 「なに!?ゴブリンか?コボルトか?」 ”はい。ゴブリン30。コボルト60。未知の魔物1です” 「迎撃は可能か?」 ”問題ありません” 「できるだけ町から離れて迎撃してくれ」 ”了”  エミリアの画面が切り替わる。ディアナの正面に付いているカメラの映像が表示される。  ヤスは、ディアナに付…

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2020/02/18

【第三章 町?街?え?】第十一話 考察?

 ヤスとリーゼは宿の前で、ロブアンとアフネスが来るのを待っていた。  ロブアンは律儀に宿の扉を閉めて出ていたのだ。 「おじさん!」  遠くに見えるロブアンを、リーゼが見つけて叫んだ。  ロブアンは、リーゼが呼んでいるのだと勘違いして喜んで走ってきた。しかし、それは鍵をかけていって中に入る事ができなかったリーゼの非難する言葉を聞いて表情が変わるというオチまで着いてきた。 「ヤス。今日は泊まっていくのでしょう?」 「あぁいろいろありすぎた。疲れたよ」 「そうね。ごめんなさい。食事はどうする?」 「食べるよ」 「…

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2020/02/18

【第三章 町?街?え?】第十話 納得?

 二人はヤスの答えを聞いてホッとした。  アフネスはヤスが”偏見”がない事に対して、ダーホスはヤスが”人族至上主義”や”亜人解放思想”などの偏った主義思想を持っていない事に・・・。 「ヤス殿。貴殿は、神・・・女神や精霊をどう思いますか?」 「ダーホス!」  今度は、アフネスが慌てる。  アフネスとしては、聞かなければならない事だとは思っていたのだが人となりがしれてからでも遅くないと思っていたのだ。まさか、ダーホスから藪を突くような行為をするとは思わなかったのだ。 「神様?宗教って事か?」 「そう捉えてもらっ…

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2020/02/18

【第三章 町?街?え?】第九話 アーティファクト?

「着きましたけど?」  ヤスが後ろに居る二人に声をかける。 「え?」「は?」  二人は、外の景色がそれほど見えているわけではなかったので”いろいろ”判断ができない。  着いたと言われても何を言われているのかわからなかった。 「外で待つか?ここで待っているか?」 「ヤス殿?着いたとは?もう表門に着いたのですか?」 「あぁ」  そこまで言われて、改めて外の景色を見ると、たしかにユーラット町の表門にたどり着いている。 「ヤス殿?」 「ん?」 「どのくらいの時間が経過したのですか?」 「うーん。5-6分って感じだな…

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2020/02/18

【第三章 町?街?え?】第八話 ん?

「リーゼ!」「ヤス殿!」  皆が慌てる。 「大丈夫」  リーゼが口にした”大丈夫”の一言だけで皆が落ち着きを取り戻す。  一番若いリーゼが怖がっていないのに、ロブアンとアフネスが近づかないのは違うという事だろう。  ロブアンとアフネスが近づいたので、他の者も近づいてきた。 「ヤス殿。このアーティファクトは動かす事はできますか?」 「できるぞ。少し離れてくれ」  ヤスが運転席に座る。  エンジンが始動する。心地よい音がするが、それはヤスにだけ感じられる音のようだ。他の人間には恐怖に感じる音のようだ。聞いた事が…

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2020/02/18

【第三章 町?街?え?】第七話 言い訳?

「ヤス!おじさん!」  リーゼが、アフネスと一緒にギルドに入ってきた。  ヤスとロブアンが遅いので、気になって見に来たようだ。アフネスは、どうせ旦那であるロブアンがギルドにクレームを入れていると考えていた。そして、リーゼから詳しい話を聞いて、ヤスが神殿を攻略した可能性がある事。アーティファクトのことを説明しないで乗り切ろうとしているのだろうと予測していた。  残念な事にほぼアフネスの予測通りに進んでいた。問題の発生も予想の範疇のようだ。 「ダーホス。少し話がある」  アフネスがギルドの責任者を連れ出す。  …

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2020/02/18

【第三章 町?街?え?】第六話 説明?

 ロブアンの三文芝居から始まった騒動は収束する様子が見られない。  散々怒鳴っていたロブアンが一息入れたタイミングで、ギルドの責任者(ギルドマスターではない)がロブアンに話しかける。 「ロブアン殿。少し落ち着かれよ」 「落ち着いてなんて居られるか!リーゼの護衛が、リーゼを置き去りにして逃げたのだぞ!」  ロブアンの怒りは間違いなく正当なものだ。  だが、ギルド側に確かな情報が届けられていないので、対応ができない事も間違いようがない事実なのだ。  全部、ヤスが悪いと言ってしまえばそれまでの事なのだ。  リーゼ…

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2020/02/18

【第三章 町?街?え?】第五話 登録?

 ヤスは、ロブアンの行動に関しては思うことはない。別にどうでも良いと考えてさっさと登録を行う事にした。 「登録したいのだがどうしたらいい?」  受付に居た女性は、ヤスからの問いかけにニコリともしないで、一枚の羊皮紙と球状の物を取り出した。 「はじめから説明しますか?」 「お願いします」  受付の女性は、”面倒”だという感情を隠そうとしない。 「そうですか・・・。ギルドの規則などは、二階に冊子があります。あとでご確認ください」  出された羊皮紙には、ギルドの簡単な説明だけが書かれていた。  ヤスは、観察されて…

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2020/02/18

【第三章 町?街?え?】第四話 三文芝居?

 リーゼがヤスの引っ張るようにして1軒の宿屋に入っていく。  見た目は、食堂風になっているようだが、”宿屋”と思いっきり書いてある。 「ただいま!」  奥から、イケメンが出てくる。 「リーゼ!帰ってくるのはまだ先だろう?」 「乗っていた馬車がゴブリンに襲われちゃって・・・」 「なに?お前は何もされなかったか?無事だったのか?」 「うん。そこのヤスに助けられたの!」 「お!そうか、俺は、ロブアン。ヤス。リーゼを助けてくれたこと感謝する」  ヤスの首をロブアンと名乗った男が、腕を首に回して耳元に顔を近づける。 …

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2020/02/18

【第三章 町?街?え?】第三話 街道?

 門での審査がOKになったので、町に入ろうかと思ったが・・・。  そうだ、ディアナを移動しないと駄目だろう。こんな目立つ場所(町の正面)に停めておくことはできない。 「イザークさん」 「なんだ?それから、俺の事は、イザークでいいからな。ヤス!」 「あっわかりました・・・。いや、わかった。イザーク」 「おぉ!それで頼む。それでなんだ?」 「あぁディアナを移動したいけど、町の周りを大きく迂回して反対の門に行きたいのだけど道は通っているのか?」 「そうだな。少し待っていろ。リーゼは早く帰れよ」 「えぇぇぇ僕も・・…

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2020/02/18

【第三章 町?街?え?】第二話 称号?

 俺たちは、並んでいた馬車に付いていた護衛と町から出てきた守衛に囲まれている。しかし、囲んでいる方が震えているのは、ディアナが怖いのだろう。  並んでいる列の最後尾につける時に、大丈夫だと思って、エンジンを吹かしたのが問題だったのだろうか?  なんにせよ、武器を向けられているのは間違いない。  リーゼが降りて説明してくると言っていたが、それも不安を煽る要因にしかなっていない。 『マスター』 「なんだ?」 『ディアナを降りるときには、エミリアをお持ちください』 「わかった。でも、エミリアのバッテリーは大丈夫な…

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