復讐の記事一覧

2022/09/06

【第五章 共和国】第三十八話 最難関

黒い石の正体は、待機型のスクリプトだ。”I Love You”ウィルスだ。乗っ取り方ではない。破壊タイプだ。 接触して、魔力の供給を受けると、スクリプトが実行される。バイナリでの配布ではないので、スクリプトを実行するためのバイナリが、ダンジョンに依存している。 ワクチンでの対処が可能だが、単純な仕組みだけど、侵入されてしまった魔物を元に戻すのは不可能だ。侵された部分をパージすればよいかと思ったが、スクリプトを見ると、上書きしてしまっている。同種の魔物からデータを複写する対処も考えられるが、討伐対象なので、討…

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2022/09/05

【第六章 ギルド】第三十二話 認定?

アデレード殿下を匿う約束をして、他にも細かい話をした。特に、アデレード殿下を匿うことで発生する費用負担だ。全面的に、王家が用意すると言っているが、実際にどうやって負担するのか考える必要がある。 ハーコムレイもローザスも、アデレード殿下がわがままを言わないと言っている。 ローザス一人の意見なら信じなかったが、ハーコムレイも”自分の妹と同じ”だと言い出したので、問題は無いだろう。 ルナと殿下を比べられても、俺には判断ができない。 そもそも、二人を比べる必要性があるとは思えない。 「アデレード殿下とルアリーナ嬢は…

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2022/08/29

【第三章 スライム今度こそ街へ】第十四話 会話

”ライ”が私を見つめている。多分・・・。スライムに目があるのか解らないが、”ライ”から視線を感じる。 まず、このスライムは”ライ”。本体が別に存在している。その本体との繋がりが出来て、はっきりと意思があるのだと言っている。 そして、スライムに名付けした者が存在している。”ライ”はマスターと呼んでいるが、主人なのだろう。 それだけではない。 ”ライ”は、円香さんのスキル構成を見抜いてしまっている。そういうスキルを持っているのか?それとも、スライム特有の能力なのか? 「千明?」 「ん?あっそうね。うん。茜に任せ…

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2022/08/24

【第五章 共和国】第三十七話 ワクチン

データの移行が終了した。 切り替えは、平行作業で行える。ホットスタンバイのような物だ。 接続は、RS-232Cを使っている。PC-88シリーズでもRS-232Cなら接続ができる。ケーブルが接続された状態で、モデムに繋がっている。モデムが接続状態になっているので、モデムを経由してダンジョンを維持している。 モニター上には、PC-88が制御を行っている状況が表示されている。 移行した端末を起動する。 移行した端末の起動が終わって、ダンジョンに接続が行われる。 通常のシステムよりも、簡単に切り替えができる。 デー…

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2022/08/23

【第六章 ギルド】第三十一話 分裂

ハーコムレイが何も言ってこない所を見ると、既に決定事項になっているのだろう。 領地?が増える? ほぼ、西側の森を、俺に渡す意味があるのか? よくわからない。くれると言うのなら貰うけど、統治とかあるのなら断ろう。俺には、統治や領地運営なんてできない。 「それで?」 「ん?」 ローザスがいきなり”何を言っている”と言いたいような表情をする。 それは、こっちのセリフだ。 「だから、俺に何をさせたい?」 「え?」「ローザス!リン=フリークスに、”お願い”の内容を伝えていない」 ハーコムレイが、眉間にできた皺を触りな…

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2022/08/21

【第三章 スライム今度こそ街へ】第十三話 使い方

ギフトの使い方は、クロトが教えてくれた。 猫語が解るようになったわけではないが、私はクロトとラキシが何を言っているのか解るようになった。 どうやら、こちらに友好的な魔物とは意思が通じるらしい。クロトの上に乗っていたスライムが、アトスの上に移動した。 アトスの上に乗っていたスライムは、茜を見てから、アトスと何か話をする。 話をしているのは解るけど、私にはアトスの話は解らない。 「千明?」 アトスの話を聞いていたのだろうか、千明が少しだけ困った表情をしている。 「茜。スライムの話を、アトスが翻訳?してくれたけど…

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2022/08/14

【第五章 共和国】第三十六話 指紋

まだ下層が存在しているようだ。 ボスを倒して、発現した魔法陣に乗って、下層に移動する。全員が乗った所で、魔法陣に魔力を流す。 魔法陣は・・・。 発動したけど、ここで問題が出るのか? ”4桁の数字を並び替えて、最大にしたものと最小にしたものとの差を計算する。これを繰り返すことで、現れる数字を答えよ。ただし、同じ数字だけで構成された整数は除く” また面倒な問題だな。 カプレカ数だろう? 「アル。問題には、選択肢は出ているのか?」 「出てない。4桁の数字を入力する様になっている」 「”6174”と入力してくれ」 …

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2022/08/13

【第六章 ギルド】第三十話 提案

馬車に乗り込むと、ローザスとハーコムレイが座っている。 雰囲気は、悪くない。 セバスチャンも乗り込んでくるかと思ったが、俺が馬車に乗り込むのを見送るような状態で、頭を下げている。セバスチャンには屋敷で働く者の統括をお願いしている。人員に関しても、まだまだ足りないのだろう。 そうか、屋敷で働く者たちの給金や生活の補償をしなければならないのだよな。考えると、金がない。 「リン君」 「なんでしょうか?殿下」 「固いよ。ローザスと呼んでよ」 「わかりました。アルフレッド=ローザス・フォン・トリーア第一皇子様。私の様…

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2022/08/11

【第三章 スライム今度こそ街へ】第十二話 スキルとギフト

私は、里見茜。普通のギルド職員だ。 しかし、普通だと思えていたのも、ついさっきまでだ。 突然、脳内に、言葉が響いた。 『スキル:魔物鑑定を獲得』 『スキル:魔物支配を獲得』 『個体名クロトが眷属に加わりました』 『個体名ラキシが眷属に加わりました』 『眷属からのギフト:意思疎通が贈られました』 どうやら、私もスキルを得たようです。 『スキル:ステータス編集を獲得』 まだ終わっていなかった。 スキルが3つ?クロトとラキシが眷属?ギフトって何? ステータスは知っている。自分のステータスが表示される。でも、”ステ…

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2022/08/06

【第五章 共和国】第三十五話 ボス戦

最下層を目指すのは、初めから決まっていた。 全速ではないが、魔物が出てきた場合でも、対処が可能な状況を維持しつつ、最速で最下層を目指す。 エイダには、全力で索敵を行ってもらっている。 アルバンも、カルラも、問題はなさそうだ。 最下層の直前(だと思える場所)に、ボス部屋が設置されている。 アルバンが、躊躇なく扉を開ける。俺とカルラを見たことだけは褒めてあげるが、開ける前に一言くらいは欲しかった。 ボスは、黒い靄を纏っていない。 「相手は、キングエイプ。エイプ種の手下を5体」 カルラがボス部屋を観察して報告を上…

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2022/08/06

【第六章 ギルド】第二十九話 修羅場?

ギルドの入口が見えてきた。 しっかりと見張りが立っている。 知らない顔だ。 ハーコムレイかローザスが雇った護衛か? 「なぁリン。大丈夫なんか?睨まれているぞ?」 「大丈夫だ。女子・・・。重久が中心になって作った組織だ。重久は、フェナサリム・ヴァーヴァンが名前だからな。間違えるなよ」 「おっおぉ」 「本当に、大丈夫か?」 「大丈夫だ。名前を覚えるのは得意だ」 まぁ困るのは、オイゲンだからいいけど・・・。 後ろを振り返ると、奴隷の少女たちが、俺とオイゲンの会話を聞いている。不思議な表情を浮かべている。 ハーフエ…

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2022/08/03

【第三章 スライム今度こそ街へ】第十一話 大活躍

私は、里見(さとみ)茜(あかね)。ギルド日本本部の常識担当。 常識担当なのは、上司がぶっ飛んでいるのが原因だ。私くらいの常識人が居ないとギルドは成り立たない。 同僚?になった、元自衛官も脳筋と腹黒の二人で、円香さんと気が合う。円香さんとまともに話ができる時点で、私の中で二人は”偉人(変人)”としてのカテゴリーに分類される。 もう一人は、私と違った意味で常識担当の千明だ。 その千明は、朝から出かけている。 なぜかギルドで飼う事になった3匹の猫を病院に連れて行った。定期健診の知らせが届いた。里親募集で譲ってもら…

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2022/07/28

【第五章 共和国】第三十四話 ウイルス

中層のキャンプ地に、物資を届けた。 途中で狩った魔物や採取した物も一緒に渡した。 共和国内では、少量だがマジックバッグが流通している。容量も大きくないのだが、物が流通していれば、使っても不思議には思われない。 と、いうことで、問題はあるが、使ってしまおうということになった。 今回は、途中で狩った魔物や採取した物を提供する。 中層にキャンプを張って、イレギュラーに対応が可能な者たちだ。俺たちが持っている、マジックバッグを見ても奪おうとはしないだろう。 それに、奪われても、袋ではなくステータスボードに格納してい…

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2022/07/27

【第六章 ギルド】第二十八話 説明

アッシュから、奴隷を引き取る。 俺に、頭を下げてから、アッシュは部屋を出て行った。 オイゲンは、アッシュが奴隷商だと知っている。自分を買った者だから覚えていたのだろう。俺の横には、セバスチャンが立っている。 しかし、オイゲンの視線は、俺と奴隷の少女たちを行ったり来たりしている。 お気に入りは、ハーフエルフなのだろうと思うが、獣人も気になる様子だ。満遍なく見てから、俺に視線を移してから、またハーフエルフに視線を戻す。忙しく、視線を動かすだけではなく、ソファーから立ち上がりかけている。 「オイゲン。座れよ」 「…

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2022/07/27

【第三章 スライム今度こそ街へ】第十話 スライム発生

天使湖の後始末が終わって、各国への報告を行い。 関係各所への説明が終わって、やっと人心地が付いたギルドに、緊急を伝える無線が入った。 「円香!」 「聞こえている。手が離せない。蒼。頼む」 「・・・」 上村蒼は、重い腰を上げて、無線をコネクトする。 「ギルド。上村。そちらは?」 「失礼。静岡県警。巡査の森下です」 「あの森下巡査ですか?それで、何かありましたか?」 上村蒼の表情が変わる。 森下の名前を聞いて、奥で作業をしていた。榑谷円香も無線の近くに移動してきた。 消防や警察からの連絡は、日常茶飯事だ。それこ…

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2022/07/22

【第五章 共和国】第三十三話 エラー

次のダンジョンの攻略を考えている。 食料の供給元を先に狙おう。魔物の肉だけではなく、ダンジョン内から果物や野菜の採取ができる。 カルラからの情報では、狙っているダンジョンの現状、攻略を行っている階層は、47階層。 それなりに、深い階層を探索中だ。このダンジョンは、50階層が最下層だと予測されている。 攻略がストップしている理由が、40階層から下では食料がドロップしなくなり、物資が不足しだして、47階層で引き返したようだ。カルラが、軽く聞き込みをしてきてくれて判明した。40階層には、主が居るために、戻って採取…

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2022/07/20

【第六章 ギルド】第二十七話 勧誘

まずは、伴侶候補としての少女たちを確認する。 猫族、犬族、羊族、兎族とハーフエルフだ。茂手木の好みは解らない。他の友達との話を聞いていると、胸よりは腰派だったはずだ。よくわからないが、茂手木が気に入らなくても、茂手木に押し付けるつもりだ。茂手木にやってもらうことを考えれば、手伝いは必要だろう。 美形が揃っている。ケモミミバンザイは口癖のような奴だ。ハーフだがエルフも居る。アッシュに確認したが、全員が処女だ。これなら、茂手木も文句は言わないだろう。伴侶候補としても十分だ。 呼び名は消されてしまっている。スキル…

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2022/07/19

【第三章 スライム今度こそ街へ】第九話 また街へ

街に行ってから、2か月が経過した。 家の中に居るのも飽きてきて、裏山の改造をしている。 頂上付近にある小屋を物見やぐらに変更した。細かいことは、私かライが行う必要があるけど、分体が居るので、平行作業ができるのはありがたい。別に、人が登れるような櫓を作っているわけではない。カーディナルたちが、羽を休めながら遠くを見るための場所だ。人だったころは登るのは不可能だけど、優秀なスライムボディなら問題なく登れる。 物作りや改造は、スキルを使いこなす意味もある。スキルの数が多すぎて把握が追いついていない。新しい家族が増…

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2022/07/12

【第五章 共和国】第三十二話 翻訳

装置を見ると、少しだけ面倒だと思える。 「カルラ」 「はい」 「素数って解るか?」 「”そすう”ですか?聞いたことがありません」 アルバンには、聞く必要はない。 そうか、素数は基礎だと思ったけど、スキルの起動時にも意外と関係するのだけどな。 「カルラ。スキルの発動時に、1つ。2つ。3つと発動はできるよな?」 「はい」 「でも、4つの重ねは失敗する」 「はい。神々の喧嘩です」 そう、この世界では、重ね掛けは、素数で管理されている。道具を作るときに気が付いた。同じ素材に4つの付与は失敗する。だから、複数の素材に…

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2022/07/12

【第六章 ギルド】第二十六話 オイゲン

セバスチャンが、アッシュに向かって”あの者”という言葉をつかって、リストに入っていない人物の事を問いただしている。 それだけ、有用な者なのか? アッシュをみると、少しだけ先ほどの表情とは違って、何かを考える表情をしてから、俺を見ないままセバスチャンからの問に答える。 「あの者の取り扱いは・・・。王家から、注意が入っています」 王家? それほどの者なのか? 他国の貴人とかだと、困ってしまう。扱いという面で・・・。 「注意?」 セバスチャンも、内容までは知らないようだ。 しばらく、二人のやり取りを聞いている。 …

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2022/07/05

【第五章 共和国】第三十一話 黒い石

アルトワダンジョンを、ウーレンフートから来た者たちに任せて、次の町に向かっていた。 クォートとシャープが野盗たちを引き渡して帰ってきた。 「マスター。マスターの想定した、最悪のパターンでした」 絶望感・・・・。あまり、”感”という言葉は好きではないが・・・。共和国も、結局は形を変えた、権力主義の集まりだと認識した。平等を謳っているだけに帝国や王国よりも酷い可能性もある。 「わかった。カルラ。プランA」 本当は、プランFが良かったのだが・・・。 「はぁ・・・。わかりました」 カルラの気持ちも解る。プランAは、…

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2022/07/03

【第六章 ギルド】第二十五話 住民

アッシュに案内されて、奴隷商の中を歩く。建物は、大きく、掃除が行き届いている。しばらく、歩くと大きめの扉が付いた部屋に案内された。扉の方に向けて、大きめのソファーが置かれている。ソファーに勧められて腰を降ろすと、横にあるテーブルに飲み物が置かれた。 セバスチャンは、俺の横に居るようだ。 アッシュは、俺に少しだけ待って欲しいと言ってから、隣の部屋に移動した。 「セブ。子供たちを知っているのか?」 「はい。何度か、世話をしたことがありますが・・・」 「どうした?」 「この部屋は、もっと大口のそれこそ、2-30名…

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2022/07/02

【第三章 スライム今度こそ街へ】第八話 休日?

今日は、休日・・・。暦の上では・・・。 スライムになってから、曜日の感覚が無くなっている。 曜日とは一切・・・。関係がないが、気が付いたら、家族たちの知性?が上がっている。 特に、カーディナルとアドニスは顕著だ。 あと、なぜかパロットの知性が爆上がりしている。 知性が上がった事で、カーディナルとアドニスは、行動範囲を広げた。 私に許可を求めてきたので、許可したら、静岡市・・・。安倍川までをテリトリーと決めた。東は富士川。西は安倍川。南は駿河湾(岸から離れた位置)。北は県境までをテリトリーと決めて、監視網の構…

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2022/06/26

【第五章 共和国】第三十話

アルトワのダンジョンを、ベルメルトに任せて、次の町まで移動した。 野盗の頭は、ダンジョンの肥やしになってもらうので、ベルメルトに預けてある。頑丈だし体力もあるので、いい肥しになるだろう。野盗のメンバーも同時に預けている。ダンジョンの中層に放置しておけば、”いい”実験ができそうだ。 元町人の犯罪者たちも、ダンジョンで働いてもらうことが決定している。命の灯火が燃え尽きるまで、ダンジョンから出る事は不可能だ。それが、俺から彼等に課した罰だ。この罰に文句があるのなら、神でも相手になる。 彼等は、俺から、大事な友を、…

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2022/06/25

【第六章 ギルド】第二十四話 契約

アッシュ=グローズの話を聞いて、少しだけ考えてみた。 奴隷と考えるから、ダメなのだろう。 従業員だと考えれば・・・。働いたことがないけど、なんとなくイメージはできる。眷属たちは、家族という認識だが、奴隷は従業員だと考えれば、棲み分けが可能だ。 「リン様。奴隷の準備が出来ました」 「わかった。場所を移動するのか?」 「順番に連れて来ることも可能ですが?」 「まとまっているのか?」 「職制別にしております」 「わかった。移動しよう」 「ありがとうございます。執事候補だけは、一名ですので、連れてまいります」 「わ…

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2022/06/18

【第五章 共和国】第二十九話 処理

ウーレンフートに居たメンバーが、俺の前で跪いている。 見たことがある顔が半分くらいで、残りは知らない(覚えていない)者も居る。前の方に居るのは、よく知るメンバーだ。ニヤニヤしている所を見ると、こいつらの仕込みだと考えるのが妥当だな。 無視するのがいいだろう。 後ろから襲ってきた奴らをしっかりと捕縛している。 「兄ちゃん。遅かった?」 「いや、丁度良かった」 尋問をしているクォートとカルラの方から、悲鳴が聞こえる。 結界を解除したようだ。連れてこられた者たちの顔色が変わっていくのがいい感じだ。 アルトワ町の町…

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2022/06/17

【第六章 ギルド】第二十三話 奴隷商

ローザスの目的は解らないが、確かに眷属は、”いい意味”で俺に従順だ。ロルフは違うが、ロルフはマヤに甘いだろう。 ブロッホは、苦言も呈してくれるが、俺以外への感心は薄い。眷属は、守るべき者たちだと認識しているが、他の”人”は、認識しているか怪しい。 いろいろな意味で、確かに、”人”が必要になってくる。 神殿に繋がる場所だと考えると、裏切る可能性がない者でないとダメだ。ブロッホでもいいが、ブロッホには神殿で、眷属のまとめ役を頼みたい。今後、眷属が増えるか解らないが、指示系統を考えると、移動速度と強さを兼ねたブロ…

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2022/06/16

【第三章 スライム今度こそ街へ】第七話 後始末

天使湖の異常な状態が鎮静した。謎の人物?の参戦によって、天使湖に居た魔物たちは駆逐された。 朝日と共に飛び立った鳥たち。一人の少女と少年が居たように見えた。私だけにしか見えなかった。円香さんも、孔明さんも、蒼さんも、千明も、見ていない。私の勘違い? 大きい鳥。鷲とか鷹とかだと思うけど・・・。地面から飛び立った時には、少女も少年も居なくなっていた。眠気は無かった。透明な壁(結界?)に覆われていた場所から、一斉に鳥が飛び立った。種類もいろいろだ。鳥には詳しくないけど、一種類ではない。複数の種類が一斉に飛び立つ。…

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2022/06/10

【第五章 共和国】第二十八話 尋問

さて、苦戦している奴らは居るか? クォートとシャープは、数名を残して始末したようだ。 カルラは、殺しては居ないようだな。アルバンは・・・。アルトワ町に到着したくらいか?探索範囲外にいるようだ。 「エイダ。アルは?」 『合流したようです。こちらに向かっています』 「時間をカウントダウン」 『了。約21分33秒』 20分と少しか・・・。町長の尋問を始めようか? 結界の中で何かを怒鳴っている。 うん。俺が尋問を行う必要はないな。クォートに任せるか? 結界の設定に、少しだけ手を入れよう。 俺たちの声だけは聞こえるよ…

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2022/06/09

【第六章 ギルド】第二十二話 紹介?

貴族の機微が解らないと、足下から崩される可能性がある。 でも、俺が今から貴族を知るのは難しい。いや、不可能だ。神殿の運営は、知識があるロルフが居る。眷属たちは、ブロッホが居れば統率は大丈夫だろう。ロルフも、眷属との調整はできる(はずだ)。しかし、貴族家や教会とのやり取りには俺では知識が不足している。知識だけなら詰め込めばいいのだが、経験が圧倒的に足りていない。 「・・・。ークス。リン=フリークス!」 「・・・。へ?」 「”へ”ではない。貴様、話を聞いていなかったのか?」 「もうしわけない。聞いていません」 …

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