サイト小説の記事一覧

2022/09/28

【第二十一章 密談】第二百十二話

さて、目の前で泣き出しそうな顔をしている女性を俺はどうしたらいいのだろうか? 「わかった、俺からリヒャルトには言ってやる」 「本当・・・ですか?」 「あぁ約束する。だから、余計な詮索をするなよ」 「うん!」 「辞めるつもりはないようだな?」 「えぇロックハンドで何をしているのかだけでも教えてくださいよ。夜も寝られない状態です」 「よかったな。寝る必要がないのなら、その分仕事ができるぞ?」 「なんですか?その拷問みたいなセリフは?」 そうか、拷問か・・・。 よく客先に言われたセリフだったな。拷問だったのか・・…

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2022/09/28

【第二十一章 密談】第二百十一話

パレスキャッスルとパレスケープに、ドワーフ族だけではなくエルフ族の難民が発生し始めている。 アトフィア教の大陸や中央大陸からも人族だけではなくいろんな種族がチアル大陸を目指して助けを求めてやってきている。 チアル大陸に向かう船や港が混雑し始めている。チアル大陸が難民の受け入れを表明したからだ。乗船料は、チアル街が貸し出す事にした。弱った身体で無理して港で仕事をして死なれても気分がわるい。 受け入れが始まっている。仕事をしない人にはそれなりの待遇が用意されている事も伝えるようにしている。 人族だろうが、エルフ…

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2022/09/28

【第二十章 攻撃】第二百十話

「マスター」 「どうした?」 「ルートガーが、相談したい事があると言ってきています」 「わかった」 隣を見ると、シロはまだ夢の中だ。 引っ越しをしながら、モンスターをハントするゲームを楽しむための機能作りを手伝ってもらっている。疲れて熟睡しているようだ。 布団をめくらないでもわかる。今日は、服を着ている。 「シャイベ。シロを頼む。ルートガーのところに話を聞きに行ってくる」 「わかった」 シロの事を、シャイベにまかせて、ブルーフォレストダンジョンに向かう事にする。 「ご主人様」 「どうした?」 「お一人では問…

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2022/09/28

【第二十章 攻撃】第二百九話

昨日は失敗してしまった。 シロに間違いを指摘されるまで気が付かなかった。 でも、少し考えてみよう。 人型の操作対象・・・・。 ・新種の魔物を生け捕りにできないか? 現状難しそうだな。 出没する場所やタイミングが判明すれば、なんとかなるかも知れないけど、今の所手がかりが一切ない。ロックハンドに出てきた物では可動部分がよくわからなかった。 ・プラモデルとかで作っている腕や足の稼働で作ってみるか? これが実現に一番近いけど、モンスターをハントするのが目的となると強度とかで問題が出てきそうだ。 一応作ってみるか?バ…

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2022/09/28

【第二十章 攻撃】第二百八話

「ふぅ」 「お疲れ様です」 シロがお茶を持ってきてくれた。 軽く汗の匂いがする事から、戦闘訓練をしていたのだろう。ホームの家に俺が戻ってきたので、戦闘訓練を切り上げたのかも知れない。 「ありがとう。戦闘訓練はいいのか?」 「はい。十分では無いのですが、あまり続けてやるのも良くないと言われまして、今日は終わりにしました」 「そうか」 お茶を一口飲む。 「うまいな」 「ありがとうございます」 シロが嬉しそうに横に座ってから、少し距離を離した。 「気にしなくていいぞ?」 「でも、僕・・・」 そういうシロの身体を抱…

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2022/09/28

【第二十章 攻撃】第二百七話

やる事が決まった。 決まったのはいいが・・・俺の作業がない。 ダンジョンコアを使って、チアル大陸の全域を支配領域におく計画なのだが、俺は何もする事がない。 ルートガーに話を通して、元老院で説明しただけだ。 抵抗もなく、受け入れられた。支配領域というと仰々しいが、退避場所ができたと考えれば、ダンジョンでもありがたいという事だ。 ダンジョンができた時に、俺からルートガーに連絡を入れて、ルートガーか元老院が代官に知らせる事になる。その時に、行政区からダンジョンの調査を行う為の調査費を各代官にわたす事にした。 正し…

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2022/09/28

【第二十章 攻撃】第二百六話

ロックハンドに戻った。 家には、イサークとナーシャが待っていた。 ナーシャは、シロを捕まえて、キッチンに入っていった。ステファナとレイニーも後に続いた。 「リーリア。シロとナーシャを頼む」 「ご主人様。かしこまりました」 リーリアがキッチンに入っていれば、大きな問題は発生しないだろう。 「ツクモ様。話を聞いてもいいですか?」 「この前の魔物か?」 「はい」 イサークを連れて、応接室に入る。 オリヴィエに飲み物を頼んだ。 「まずは、ガーラントがすまない」 「・・・。素材か?」 「はい」 「別に構わない。まだ必…

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2022/09/28

【第二十章 攻撃】第二百五話

定期的に、オリヴィエかリーリアがルートガーのところで情報交換をしてくる事になっている。 「マスター。ルートガー殿も、獣人族に伝わる”詩”が何らかの関係がある物と考えているようです」 「そうか・・・。ヨーンにでも聞いたのか?」 「そのようです。マスターに知らせて欲しいと言っていましたが、マスターもナーシャ殿に聞いた旨を伝えてあります」 ルートガーも獣人族に話を聞いたようだ。無事、情報が集まっているのがわかる。 ローレンツにお願いして、ルートガーにも情報を流してもらう事にした。 アトフィア教のまともな司祭からの…

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2022/09/28

【第二十章 攻撃】第二百四話

”守る者。身体は石(意思)。心を持たず、武器は持たず、スキルは使わず、武器は通じず、スキルは通じず、腕のみで攻撃す、それは人型。神殿の最深部を、女神を守る者なり” ナーシャから教えられた言葉だが、確かに今回出てきた魔物の姿を的確に表現している。 問題は、最後の部分だな。 ”女神を守る者なり” 女神? 女神・・・。心当たりがあるが、ちがうだろう。神殿には住んでいない。少なくても、俺が知っているのは”神”であって女神ではない。 ロックハンドダンジョンからホームに戻る。 シロたちが集まって、何やら議論しているとこ…

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2022/09/28

【第二十章 攻撃】第二百三話

ゼーウ街の事は、ルートガーと元老院に任せる事になった。 ルートガーの執務室に遅れて、ミュルダ老とメリエーラ老が入ってきた、けが人はクリスとオリヴィエが見ている。 メリエーラ老が出されたコーヒーに口を付けながら俺に話しかけてくる。 「ツクモ様」 「ん?」 「先日の全体会議を襲おうとしていた愚か者だが・・・」 「あぁなにか解ったのか?」 メリエーラ老に一任した。エルフ大陸から来ていた馬鹿どもか・・・。すっかり忘れていた。 「どうやら、奴らの住んでいた集落が、金属を纏った魔物に襲撃されて、滅ぼされてしまったようで…

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2022/09/28

【第二十章 攻撃】第二百二話

フラビアとリカルダに、簡単にホームの説明をする。 どうやら、アトフィア教の一部では伝説のスキルとして説明されていたようだ。 「なぁフラビア。シロ。ホームのことを知らなかったけど?」 「・・・」 「フラビア?」 「ツクモ様。申し訳ありません」 「ん?謝らなくていいけど、シロが知らないのは、当然だということで問題ないのか?」 「はい。あの子は、スキルを覚えるよりも、剣技を磨いて、父親の様になるのだと言って・・・」 「そうなのか?」 リカルダを見ると、頷いている。 どうやら、シロはやはり脳筋だったようだ。 「わか…

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2022/09/28

【第二十章 攻撃】第二百一話

シロとログハウスに戻った。 やはり、ログハウス・・・庭園に転移門を作ろう。庭園からホームに移動できるようにしておけば、好きな時に、ホーム経由でログハウスに戻ってこられる。 「シロ。いつ頃がいい?」 「結婚ですか?」 「そうだよ。俺とシロの結婚式(・)だよ」 「僕は、いつでも、今日でもいいです!」 「準備ができていないだろう?」 「準備?」 なにか、俺の常識と違うような気がしてしょうがない。 「シロ。結婚式(・)とかはないのか?」 「ありますよ!教会に行って、神に報告します」 どうやら、俺がしっている様な結婚…

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2022/09/28

【第十九章 運営】第二百話

ロックハンドで考えていた以上に時間がとられてしまった。 ナーシャの歓喜が怖かった。何度も確認させられた。イサークに引き取ってもらってもダメだった。最後には全部取り上げると言って黙らせる事ができた状態だ。 想像通り、ナーシャとカトリナに指輪を見られた。同じものは作られないと説明して、簡単なデザインの物をイサークが採取していた素材で作成した。 ダンジョンが自由に作られるという話はしていない。攻略したので、ある程度の言うことは聞かせられるとだけ話してある。眷属化した程度だと考えているようだ。 カトリナがなにか考え…

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2022/09/28

【第十九章 運営】第百九十九話

新しいダンジョンコアのチェックができた。 あとは各地に作っていけばいいのだけど・・・。 「チアル。新しいダンジョンコアは意識が芽生えてから作ったほうがいいのか?それとも、その前にダンジョンの場所だけ決めてしまったほうがいいのか?」 「ペネム。ティリノ。あなた達はどうだったの?」 「ダンジョンを作ってからのほうが良いと思われます。今の状態だと、どこが自分の本拠地なのかわかりませんので、明確な場所の指定をしておいたほうがいいかと思います」 「我も、ペネムの意見と同じです。マスター」 ダンジョンコアの意見だからな…

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2022/09/28

【第十九章 運営】第百九十八話

ホームから抜けて洞窟に戻ると、オリヴィエが待機していた。 「オリヴィエ」 「マスター。もうよろしいのですか?」 オリヴィエがいつから用意していたのかわからないが、温かいコーヒーを差し出してくる。 受け取って、喉を潤す。 「意識はこれからだけど、まずは使えることがわかったからな」 「これからどうされますか?」 「迎賓館の近くに、ブルーフォレスト・ダンジョン・コアで、ダンジョンを作ってみる。迎賓館の辺りなら、なにか問題が有った場合に一番対処が簡単だからな」 「かしこまりました」 チアルもペネムもティリノも、クロ…

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2022/09/28

【第十九章 運営】第百九十七話

「マスター」 「クローン・クローエ?」 「違うよ!マスター!可愛い私を間違えないでよ!」 クローエか? 「クロ。それで、チアルからの伝言は?」 「ぶー。少しは、労って欲しいな!」 「わかった。わかった。それで?」 「労ってないし、乱暴!」 「クロ!5まで数えるからな。その間に言わなければ、もう二度とお前には、プリンはやらない!」 「5」 「そんな事言ってもだめ!」 「4」 「騙されない!」 「3」 「うぅぅぅプリン」 「2」 「マスター!!チアルが、コアできたって!」 「1。最初から、そう言えばいいのに、変…

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2022/09/28

【第十九章 運営】第百九十六話

ログハウスに戻ると、執事(エント)が一礼して迎い入れてくれる。 「大主様。オリヴィエ殿が庭園でお待ちです」 「ありがとう」 「カズトさん。今更ですけど・・・」 「ん?なに?」 「なんで、執事やメイドは、カズトさんのことを『大主様』と呼ぶのですか?旦那様やご主人様でいいのでは?」 「ん?あぁそうか・・・。シロ。スーンは知っているよな?」 「うん。僕も何度か有っているよね?」 「そうそう、あのスーンは、俺の眷属じゃなくて、ライの眷属で、スーンの眷属が執事(エント)やメイド(ドリュアス)だからな」 「え?あっ」 …

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2022/09/28

【第十九章 運営】第百九十五話

約一日の余裕ができた。 クローン・クローエは、シロの肩ではなく俺の肩の方が好きなようだ。どういう個性なのかわからないが、問題はない。少しだけ、シロが嫉妬したので、抱きしめてキスしたら機嫌が良くなった。 クローン・クローエが冷やかしていたが気にしてもしょうがない。 どこでつづきをやろうかと思ったが、汚れる可能性もある事を伝えると、オリヴィエがログハウスの庭園を提案してきた。 暫く行っていなかったから丁度いいかもしれないな。 エーファやティタやティアやレッチェやレッシュやエルマンやエステルにも教えていなかったし…

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2022/09/28

【第十九章 運営】第百九十四話

クローエの処遇は決まった。 偵察部隊だ。本人のやる気は別だから、後でしっかり言い聞かせないとダメだな。 本体が行かなくても眷属(分体)を動かせるのが大きい。使えそうに無いと思っていたスキルが実は有能だった事に気がついた。 // レベル10次元収納+ // 収納の上位版である次元収納の上位版 // 無限に収納できる。時間は経過しない。 // 秘密の小部屋(ディメンションホーム)を作る事ができる。 // ディメンションホームでは任意の環境を用意でき、時間の経過も1/1440~1440倍まで選べる。 // 作られ…

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2022/09/28

【第十九章 運営】第百九十三話

高齢者問題は、元老院に任せる事になるだろう。 俺の腹案もシュナイダー老に伝えてある。 高齢者は、街の宝だ。知識の塊にほかならない。確かに、老害となってしまう人は居る。そんな一握りの人の行為や言動で、全体として見るべきではない。 腹案がいくつか有るので検討してもらう事にした。 根幹の目的は、人格的に問題がない高齢者への社会活用だ。 — 腹案1 街から報酬としてスキルカードを渡して、孤児院の運営に関わってもらう。最初は、ペネムダンジョン内にある孤児院だ。神殿区の孤児院と違って、親を無くした子どもがメ…

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2022/09/28

【第十九章 運営】第百九十二話

書類を読んでいると、シロが珈琲を持ってきてくれた。 「カズトさん。少しお休みください。もう3時間以上、書類と向き合っておいでです」 「あっそうか・・・。シロ。ありがとう」 「いえ・・・。それで、なにかおもしろい事がありましたか?」 「どうして?」 「先程から、カズトさんがなにかを考えていらっしゃったので、なにか面白い事でも有ったのかと思いまして・・・」 「問題が有ったとは考えないのか?」 シロがどうして”面白い事”という発想になったのかが興味がある。 「怒りませんか?」 「怒らせるような事なのか?」 「わか…

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2022/09/28

【第十九章 運営】第百九十一話

神殿を攻略できた事は良かった。 それは間違いない。盛大なおまけがいなければもっと良かった。 「クロ!お前、少しは黙っていられないのか?」 洞窟に帰ってから、クローエがうるさい。神殿に置いてきたほうが良かったか? 見たもの、見えたものをいちいち聞いてきて、答えると興奮する・・・。これを繰り返している。そして、食事をして大騒ぎをする。 眷属たちの部屋に連れて行ったのだが、俺とシロの部屋に入ろうとして、オリヴィエとステファナに注意されて、連行されていった。 そして、クローエが居なくなった事で、やっと静かになった。…

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2022/09/28

【第十八章 神殿】第百九十話

ステファナとレイニーが扉を開けた。 目に見える部屋はそれほど広くない。 全員が部屋に入って、扉を閉める。 同じように魔法陣が表示される。 現れたのは・・・コボルトの進化体が一体だけ。拍子抜けにも程がある。 サクッと倒して、次の部屋に向かう。どうなら、9階層の部屋を細かく区切ってあるようだ。部屋の形状を見ると、そんな感じがする。コボルトの次はゴブリンが出現する。 ゴブリンの次は、オークが続いて、リザードマンと続く。進化体が出てくるので、スキル攻撃の可能性も有るのだが、一体ではスキルを使っても簡単に倒しきれてし…

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2022/09/28

【第十八章 神殿】第百八十九話

中央の魔法陣には、トロールの上位種と進化体が出現した。 左右には、ミノタウロスとケンタウロスの上位種の様だ。 数は多くない。 トロールは階層主と3体だけのようだが、進化体だ。先にあれを叩かないとsキルを使われたら面倒な状況になりそうだ。 ミノタウロスとケンタウロスは、階層主の他は20体程度だな。 それから、入り口に向かって近い場所にある魔法陣には、オークが、少し下がった位置の魔法陣には、ゴブリンとコボルトの上位種がそれぞれ出現する。 オークとゴブリンとコボルトは、同じように対応すればいいだろう。 何体いても…

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2022/09/28

【第十八章 神殿】第百八十八話

「マスター。お待たせいたしました」 「ご主人様。お待たせして申し訳ありません」 「旦那様。奥様。時間が掛かってしまって申し訳ありません」 3人が謝罪する。 ステファナとレイニーも恐縮した表情で頭を下げている。 「オリヴィエ、リーリア、エーファ、ステファナ、レイニー。謝罪の必要はない。良かった無事で・・・」 「はい。マスター。マスターが残してくださった岩壁で状況が認識できました」 「そうか、役に立ったのだな」 「はい。一部壊されている岩壁を最初に修復いたしました。それで、各個撃破ができましたので、問題なく倒す…

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2022/09/28

【第十八章 神殿】第百八十七話

5階層での戦いも、30回目を数える。 今回も最後はゴブリンの集団だ。戦い方がパターン化している。 「オリヴィエ。どうだ?」 「やはりダメですね」 「そうか・・・。攻撃系以外はもう出なくなったか?」 「振動や停止や拘束は出ますが、転写や呼子も出なくなりました」 「そうか、それじゃ次で終わりにするか」 「かしこまりました。今回はゆっくり休まれますか?」 「そうだな。そうするか?」 「はい」 やはり。感覚的に解っていたのだが、スキルカードの上限に達してしまっているのだろう。 いい考えも浮かばない。 スキルカードを…

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2022/09/28

【第十八章 神殿】第百八十六話

「ふぅ」 「カズトさん。お疲れ様」 シロが駆け寄ってくる。 シロの腰に手を廻して。身体を引き寄せる。 シロにねぎらいの言葉をかけてから、状況把握をしているオリヴィエを呼ぶ。 「ありがとう。オリヴィエ!」 「はい」 「被害は?」 「ありません」 「よかった。小休憩を挟んでもう一度戦うぞ」 「はい」 すぐに浴場とトイレが用意される。 テントまでは必要ないと判断した。今回は何故か、カイとウミが甘えてくる。甘えていい大きさでは無いが、可愛いから許す。 簡単なスープをリーリアとステファナが作ってくれたので、食べる事に…

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2022/09/28

【第十八章 神殿】第百八十五話

魔法陣の中心には、トカゲ型の魔物が出現した。 いわゆるリザードマンだろうか? 湿地帯に居る者たちと交渉した事があるが、彼らの亜種という感じがする。 それとも、こちらが本来の姿なのだろうか? 湿地帯に居たリザードマンたちは、武器や防具を持っていた、鱗ももっと小さかったと思う。 スキル鑑定で見るが、やはりリザードマンと出る。考えてもしょうがないだろう。 俺が考えなくてはならないのは、安全に確実に敵を撃破する方法だ。 中心のリザードマンは上位種の様だ。 ここに来て単独での出現になっているようだ。 リザードマンの上…

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2022/09/28

【第十八章 神殿】第百八十四話

巨大な魔法陣の中心に現れたのは、ゴブリンキングだ。 大量のゴブリンの上位種を従えているようだ。 ゴブリン? 醜悪な顔立ちをしているので、強そうに見えるが、ゴブリンキングがどれだけ強くなろうと、倒すのに苦労するとは思えない。問題になるとしたら数だけだ。 魔法陣の中には中央に普通の個体の2倍近いゴブリンキングが居るだけだが、その周りの上位種はざっと見た感じで1,500~2,000体?は居る。 倒すのに骨が折れそうだ。 進化体が居ると、少し面倒な事になってしまう。今の感じだと、上位種だけだと考えて良さそうだ。 ゴ…

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2022/09/28

【第十八章 神殿】第百八十三話

「シロ。スキルで援護。カイとエリン、ウミとアズリはそのままシロの護衛」 「わかった」 『はっ!』「うん」 『わかった』「了解!」 「オリヴィエとレイニーとエーファはコボルトキングまでの道を作れ」 「「「はっ!」」」 「リーリアとステファナ。コボルトの数を減らせ、同時にオリヴィエたちの援護」 「「はっ」」 「ティア、ティタ、レッチェ、レッシュ、エルマン、エステル。俺と一緒に、キングを狙うぞ」 眷属から返事が返ってくる。 魔法陣が消える。 「行くぞ!」 オリヴィエとレイニーがコボルトの群れに突っ込んでいく、エー…

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