宗教の記事一覧

2022/11/13

【第三章 魔王と魔王】第十九話 【帝国】

七番隊の隊長だったティモンが、領地となっている城塞街(村)から帝都に戻ってきていた。 魔王ルブランが、魔王カミドネを支配下に置いて、神聖国からの討伐部隊を一蹴した。その後、公式には認められていないが、斥候からの情報で、神聖国と王国の連合で討伐部隊を組織したが、魔王カミドネに完敗している。損傷率7割にもなる。大惨敗だ。 魔王カミドネは、自分が治める領地とでもいうつもりなのか、柵を設置した。 そして、柵の中に獣人族を住まわせた。森となっている場所や、水場があり、獣人族は以前よりも安心して生活ができる状況になった…

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2022/11/05

【第三章 魔王と魔王】第十八話 【カミドネ】

魔王カミドネの生活は、神聖国からの攻撃を退けてから、さらに変わった。 大きくは、領土が広がった。 当初は、モノリスの魔王から、ポイントの補助を貰わなければ難しかった維持も、今では自ダンジョンだけで維持ができるようになってきた。魔王カミドネは、それで独立をしようとは考えていない。独立を考えて、実行に移すことは可能だ。しかし、独立して維持するのは不可能だと考えている。 魔王カミドネの領地が広がった事で、神聖国と連合国と王国と接する境が広がった。 それだけではなく、奪ったのは神聖国の領土が殆どだ。 使い道が無かっ…

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2022/10/23

【第三章 魔王と魔王】第十七話 【王国】

私は、連合国近くの城塞都市に、店舗を構える商人だ。 行商から初めて、城塞都市に店舗を持つ事ができた。商才は、それほど持っていない。自分のことなので、よくわかっている。一つの店舗を回すだけで精一杯だ。店舗を持てたのも、運が良かったに過ぎない。 行商は続けている。 王国に属している城塞都市だが、食料が絶対的に足りていない地域が多い。 慈善事業ではないが、やはり感謝されると嬉しく思える。行商の醍醐味の一つだと言える。 そんな私が、店舗を持てたのは、嫁の言葉と獣人のおかげだ。 王国は、獣人を奴隷として使いつぶす事で…

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2022/09/19

【第三章 魔王と魔王】第十六話 【神聖国】

神殿の広間。 神聖国は、宗教国家であり、玉座は存在しない。身分としての”王位”はない。神の代弁者である”聖王”が存在している。 聖王は、広間の中央に座っている。背後には、地球に住んでいる人ならほとんどの人が知っている。神の像が置かれている。これだけで、知るものが見れば、神聖国は”ダンジョン”や”魔王”と関わりがあると解ってしまう。それでも、聖王は十字架を掲げている。転生前は、それほど”神”を信じていたわけではない。しかし、ダンジョンマスターになり、”神”の存在を感じるようになった。そして、まだダンジョンが小…

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2022/09/12

【第三章 魔王と魔王】第十五話 今後?

神聖国からの遠征部隊を、カミドネとセバスが撃退した。 カミドネに、今後の運営の提案を行った。最終的には、カミドネが決めればいいと思っていた。 戦場の様子を見て、そのあとで設定案を送付した。 あとの事は、戦場に居た者たちに任せて、俺は普段の生活に戻ることにした。やりかけの改修を考え始める。 「魔王様」 部屋にセバスが一人で訪ねてきた。 何か、問題が発生しているのなら、当事者を連れて来るから、大きな問題ではない。 「セバスか?」 「はい」 扉の前から返事をしている。 「いいぞ」 「ありがとうございます」 扉を開…

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2022/08/29

【第三章 魔王と魔王】第十四話 確定?

ふぅ 神聖国と魔王カミドネの戦闘は、勝てそうだな。 初手が決まったのが大きかった。そこからは、消化試合のような感じだ。 セバスが、助力に向かっている。 一人で観戦している。寂しくはないが・・・。何か、物足りない。 アンデッドで、神官を倒すのは、いい試みだ。 今度、アンデッドだけのフロアを作って見るか? でも、俺たちの居城まで攻め込んでくる連中が居ないから、仲間内で試すことになりそうだ。 それでは面白くない。 魔王カミドネの所は、今後、彼女に任せるとして、神聖国に接している場所に、アンデッドだけのギミックハウ…

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2022/08/21

【第三章 魔王と魔王】第十三話 【カミドネ】戦闘

戦闘開始のトリガーは、私が持つことに決まった。 ルブラン殿から、戦況を見るために、モニタールームを作ることを提案された。 魔王様から作成に必要なポイントを貰ってきてくれているようだ。 魔王様に感謝しながら、モニタールームを作成した。 「カミドネ様。これなら・・・」 モニタールームの見学に来たフォリは、これなら私が前線に立たなくて済むと安心してくれた。 それは嬉しいのだが・・・。 「魔王カミドネ。貴殿の眷属である。フォリ殿に、”念話”スキルを与えて、各眷属との連絡要員にしたいが、大丈夫か?」 「え?連絡要員?…

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2022/08/11

【第三章 魔王と魔王】第十二話 【カミドネ】アンデッド

謁見が終了して、カミドネに戻ってきた。 ルブラン殿とモミジ殿とは、後からカミドネのギルドの近くで落ち合う事になった。 まずは・・・。 「フォリ」 「御前に」 フォリが、私の足下まで来て跪く。立ってもらって、抱きしめる。 安心できる。フォリの暖かさが・・・。怖かった。魔王様やルブラン殿やモミジ殿が、私たちを生かしておくメリットが少ないことを認識させられた。私を殺しても、支配領域にはできないから生かしておく程度なのだろう。 「カミドネ様」 フォリの心配した声で、私がしっかりしなければダメだと思い出される。もう大…

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2022/08/03

【第三章 魔王と魔王】第十一話 急報

今日も、部屋でまったりと過ごしていた。 俺がやらなければならないことは少ない。 今日も、RPGでレベルアップを行っている。パッチが入らないし、アップグレードも行われない。オンラインゲームはできない。そのうち、ミアやヒアにゲームを教えて対戦をしても楽しいかもしれない。 髭面の大工で、配管工の仕事をしたことがある奴が主人公のカートレースゲームをしてもいいだろう。 『魔王様』 セバスか? 何か、重要な案件が発生したのか? 最近では、どこかの国が攻めてきても、事後報告で受ける事が多くなっている。 「どうした?」 『…

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2022/07/27

【第三章 魔王と魔王】第十話 【カミドネ】街

神聖国と王国の間にあった、中規模のダンジョンが魔王ルブランに攻略された。 魔王たちは、インフォメーションでその事実を知った。 攻略されたあとも、神聖国と王国の間にあった、中規模ダンジョンは消滅しなかった。 魔王ルブランが、攻略して殺さなかった。 しかし、その後が異常な状況だ。 魔王ルブランに攻略されて、ポイントを奪われたはずの魔王が、魔王カミドネを名乗りだして、元々洞窟型のダンジョンが、大きく変貌した。まるべ、魔王ルブランのダンジョンの様になってしまった。 支配領域を一気に増やした。 これには、神聖国と王国…

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2022/07/18

【第三章 魔王と魔王】第九話 俺の家

俺は、神聖国の国境近くの村に住んでいた。俺たちは、獣人と呼ばれている。いくつかの種族が集まった集落だ。最初は、俺たちの種族の熊人族だけだったが、周りの集落が獣人狩りに襲われて、生き残りが集落に集まってきた。 鼠人や兎人や羊人などの戦闘に向かない種族だ。しかし、熊人族は、そんな者たちを受け入れた。もともと、一つの種族だけでまとまるメリットはない。複数の種族の力があれば、人族にも抵抗ができる。 族長も住民が増えれば問題も出てくると解っていた。しかし、獣人が増えれば、それだけ狙われるリスクは増大する。族長は、それ…

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2022/07/02

【第三章 魔王と魔王】第八話 【カミドネ】会合?

今日は、魔王ルブランから”会合”があると通知が届いたので、カプレカ島に来ている。 場所は、カプレカ島にある魔王ルブランたちが常用する家だと言われた。転移で、カプレカ島に移動した。本当に便利だ。 魔王様の配下になってから、何度か訪ねているのだが、不思議な場所だ。 多種族が問題なく生活をしている。それだけではなく、子供から老人まで皆が意思を持った表情をしている。こんな世界が前世にあったら・・・。 そういえば、魔王ルブランから回してもらった魔王様の情報(書籍)。魔王様は東の果てにある島国の出身だと思える。しかし、…

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2022/06/16

【第三章 魔王と魔王】第七話 【カミドネ】魔王

我は・・・。面倒だ。私は、魔王カミドネ。名前は、別にあるのだが、魔王ルブランの配下にダンジョン・コアの部屋まで攻略されてしまった。コアを破壊されれば、私は死んでしまう。 魔王ルブランの配下は、ダンジョン・コアの前で戸惑っていた。そこで、命乞いをしてみた。 あの時の、私の判断を、私は褒めたい。 命乞いをした結果、魔王ルブランが治める地域に転送された。ステータスボードから状況が判明した。 魔王ルブランに会って驚いた。魔王ルブランは、魔王ではない。正確には、ダンジョンの主ではない。私には、解る。ダンジョンの主は別…

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2022/06/02

【第三章 魔王と魔王】第六話 検証

魔王カミドネの発言に違和感がある。 「ルブラン」 セバスに確認をさせる。 俺が”今”確認するのは、カミドネに情報を与えることになる可能性もある。別に隠しておいてメリットがある情報ではないので、構わないのだが、セバスに確認をさせた方がよさそうだと考えた。 「はっ。確認しましたが、ヒールのスクロールは、1万です。それから」 「なんだ?」 「治癒のスクロールが出現していますが、そちらは100万です」 ”ヒール”と”治療”何が違う? 「ん?ヒールと治癒で違うのか?」 100万なんてスクロールは、かなり高位なスキルな…

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2022/05/17

【第三章 魔王と魔王】第五話 従属

話は理解ができた。 魔王を従属させた。俺の手柄ではないが、配下が行った行為なので、責任は、俺にあるのだろう。 それに、ミアとヒア以外の者たちも、魔王ルブランから説明を受けて、納得しているような表情を見せる。今後も、外向けの魔王はルブランの仕事になる。 ん?これは・・・。 俺に恭順を示している魔王に話しかける。 「魔王。貴様には、”名”があるのか?」 「ある」 「それは、”サン=ジュレ”と言うのか?」 魔王・・・。サン=ジュレは、驚いて顔を上げて、俺を見て来る。セバスも、他の者も同じような反応だ。 「・・・。…

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2022/05/07

【第三章 魔王と魔王】第四話 忠誠?

なぜか、俺の前で、一人の魔王が膝を折って、頭を下げている。小刻みに震えているのは、俺が怖いからではないと・・・。思いたい。 俺の横では、セバスが”ドヤ顔”を決めている。 四天王も、満面の笑みだ。困った顔をしているのは、俺の存在を知っている、ミアとヒアだけだ。流れを聞いた限りでは、二人には罪はない。知らなかっただけだ。改めて、元奴隷だった子供たちに、ギアスを刻んで俺の存在を明かした。今回の事で、関係している事や、ミアとヒアの負担が大きくなってしまっていることへの配慮だ。 狐人のミア。人族のヒア。 猫人のキア。…

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2022/05/01

【第三章 魔王と魔王】第三話 【王国】

プレシア王国は、神聖国と連合国と国境を接している。 神聖国との国境付近には、”不帰(かえらず)の洞窟”と呼ばれる魔王の住処が存在している。 ”不帰(かえらず)”と言われているが、低階層では問題なく帰還ができる。強く理不尽な魔物は出現しない。しっかりとした統計があるわけではないが、階層を5階降りる度に帰還率が10%ほど下がると言われている。そして、このダンジョンが中級以上のハンターに不人気なのは、実入りが少ないことだ。 最初は、王国や神聖国や連合国が魔王討伐を目指して、軍を送っていたが、中階層を過ぎた辺りから…

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2022/04/19

【第三章 魔王と魔王】第二話 【神聖国】

新参だと思っていた魔王を2年も討伐ができない状況が続いている。奴が、帝国から1-2万の獣を得ているのは解っている。他にも、城塞街とか言っていたか、あそこで家畜を大量に囲っている。 それだけではない。連合国との境に、”ダンジョン”を作成して、餌に群がる家畜を得ている。 不思議なのは、魔王ルブランはどこからポイントを持ってくるのだ? 家畜の数では、余や連合国の魔王の方が多い。 支配領域は、信者からの報告では、連合国よりは狭いようだが、余の支配領域とは同等のようだ。2年前に産まれた魔王に並ばれたと思うと業腹だが、…

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2022/04/12

【第三章 魔王と魔王】第一話 魔王

この世界に転生?してから、2年が経過した。 転生した直後は、軽くパニックになり、そして”モノリス”の理不尽な説明に憤慨していた。 しかし、しかしだ!俺は、難局を乗り切った。 もう大変だった。 大群だぞ。こっちは、俺を含めて数名だ。それなのに、数万の軍とか・・・。ありえないだろう。 でも、ありえないのは、数だけではない。俺を攻めてきた連中が、俺の想定よりも愚かだったことだ。 外壁に作ったトラップを作動させないと、気がすまないのかと思えるくらいに、罠を作動させる。 外壁の門のギミックも、突破が無理なのでは?と思…

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