転移?の記事一覧
2022/09/28
【第五章 埋伏】第五十三話
/***カスパル=アラリコ・ミュルダ・メーリヒ Side ***/ まずい事になった。 ピムが儂に会いたいという事だったので、ツクモ殿が来られたのかと思ったが違った。 どうすべきか? 謝罪して済むような問題ではない。ツクモ殿が対等な街の領主だと仮定したとして、その領主からら使者を襲って、持っていたスキルカードを奪おうとした。それだけではなく、使者を貶めようとした疑いもある。 そんな事をすれば、戦争になるのは間違いない。全面的な非がこちらにある。勝てればいいが、負けた場合には、総てを失って・・・街の住民総てを…
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【第五章 埋伏】第五十二話
/*** リーリア・ファン・デル・ヘイデン Side ***/ イサークさんたちは、私から離れた位置で待機してもらう事になりました。 連絡方法は、魔蟲を使いに出す事になりました。 スパイダー種がいいだろうと思い、こちらに来ているスパイダー種で影移動ができる者を、紹介します。 イサークさん、ガーラントさん、ピムさんの表情が引き攣っていましたが、紹介したのでもう大丈夫です。それでなくても、ご主人様の客人として、私たちは認識していますので、魔蟲が危害を加える事は考えられません。 さて、クリスとナーシャさんの所に戻…
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【第五章 埋伏】第五十一話
/*** ??? Side ***/ 「どうだ?」 「無理です」 「無理なわけが無いだろう?相手は、12~3歳の女だぞ?さらって犯せば、いうことくらい聞くだろう?」 「そう思うなら、あんたがやればいい。俺は降りる。返すぞ!それから、二度と俺に声を掛けるな」 男は、座っている男に向かって悪態をついてから、持っていた、レベル6スキルカード3枚を投げるように、渡してから立ち去った。 座っている男は、実はこれで3度目の事に呆然としていた。 裏稼業を生業にしている男にとって、よくある仕事だ。失敗する要素は一切なかった…
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【第四章 発展】第五十話
/*** カスパル=アラリコ・ミュルダ・メーリヒ Side ***/ ツクモ殿が、明日来られるという話を、リーリア殿から教えてもらった。 お付きがいるとの事だ。 カズト・ツクモ殿本人。人族が二人、二人とも、リーリア殿と同じくらいの年齢にみえるらしい。それから、フォレスト・キャットが二体。眷属だと聞かされた。 しかし、儂が放った者達が、12~3歳の男児がミュルダに近づいてきている状況を確認できていない。 数日前から、監視を強化させておるが、そのような人物はいないという報告だ。既に街の中にと思ったが、それは無い…
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【第四章 発展】第四十九話
/*** カズト・ツクモ Side ***/ 幼女竜に、エリン・ペス・マリオンの名前を与えて、眷属化した。 // 名前:エリン・ペス・マリオン // 種族:スペリオール・ドラゴン // 固有スキル:人化 // 固有スキル:ブレス // 固有スキル:飛行 // 固有スキル:上位竜 // 固有スキル:水・氷系スキル // 固有スキル:火・炎系スキル // 固有スキル:風・雷系スキル // 固有スキル:念話 // スキル枠:—- // スキル枠:—- // スキル枠:—- //…
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【第四章 発展】第四十八話
/*** カズト・ツクモ Side ***/ あっダメな奴やつ確定。 大きな影が・・・3つ?4つか? 『森の賢者か、久しいな。何ようだ!』 『貴方こそ、岩山の巣穴に引っ込んで居るのに、何しに来たのですか?』 おいおい。スーン。 挑発しないでくれよ。それでなくても黒狼族は、口を開けて固まってしまっている。 そうか、念話スキルがないから、会話ができないのか? 『スーン。やめておけ』 『はい。大主様』 『何!貴様が、森の賢者の主だと・・・人族・・・ではないな。珍しいな、ヒュームか・・・客人だと、お主、何者だ!3女…
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【第四章 発展】第四十七話
/*** カズト・ツクモ Side ***/ 「ツクモ様。あれが、黒狼族の村落です」 確かに、ブルーフォレストにあった、他の村とは違う。 村落という言葉が合っている。簡単な柵で守られているが、それだけだ。 俺たちの住処から、眷属たちが先導しながら、麓を迂回するように進んだ。大河を渡るのに苦労したが、それだけだった。どこから、これだけの水量が産まれているのか不思議だが、この世界は何でもありのご都合主義で成り立っていると割り切ることにした。 ヨーン殿も、黒狼族にお土産を持っている。魔物の素材だ。ダンジョンで自分…
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【第四章 発展】第四十六話
/*** カズト・ツクモ Side ***/ 61階層は、見渡す限りの湿地帯のようだ。 これがもう少し上の階層にあったら、田んぼに開発するのだけどな。さすがに、61階層では、開発も難しそうだ。 属性付きのワニが出てくる。見た感じ、ワニモドキなので、ワニと認識しておけばいいだろう。属性も、水と風が半々という所だろうか? さすがに、強い。ってよりも戦いにくい。湿地帯で、カイとオリヴィエの機動力が削がれてしまっている。 そのために、スキルの使用を前提に戦う事になってしまっている。湿地帯だから、凍らせて、その上で攻…
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【第四章 発展】第四十五話
/*** カズト・ツクモ Side ***/ オリヴィエと、フィリーネを加えた。ダンジョン探索は、ピクニックのようになっている。 30階層程度では、俺が指示する事なく、オリヴィエが突っ込んでく、それを、ウミがサポートする。取りこぼしを、カイとライが始末する。 俺は、フィリーネと一緒に後ろで見ているだけだ。 踏破済みのダンジョンだし、下層への道もわかっているので、サクサク進む事にする。 皆には、目的のスキルカードを伝えてある”レベル7回復”だ。あと、出たら嬉しいのが、レベル8偽装とレベル8完全地図だ。 俺の予…
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【第四章 発展】第四十四話
/*** カズト・ツクモ Side ***/ リーリアを送り出した。 イサーク殿たちがついていってくれるとは思わなかった。道中で、リーリアの事を鍛えてくれると言っていた。確かに、スキル全開で戦えば、リーリアの方が強いだろうが、剣技の経験では、リーリアは敵わないだろう。 リーリア・・・俺たちにとっても、有意義な事だろう。 俺に対して、遠慮があった事も、リーリア相手なら言えるようだ。念話で逐次報告が上がってくる。それらに対して、許可を出していく。 スーンが、イサークたちに語ったようだが、獣人たちは、獣人たちで独…
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【第四章 発展】第四十三話
/*** カスパル=アラリコ・ミュルダ・メーリヒ Side ***/ 「ふぅ」 イサークたちも疲れてきているのだろう。 「おい。飲み物となにか持ってきてくれ」 扉の近くに立つメイドに頼むことにした。 「ちょっと待ったぁ!イサークいいよね?いいよね?」 「あっあぁ。すみません。領主様。そうですね。カップを、執事長とメイド長の物を入れて、2セット6人分と、大きめな皿を4つ持ってきて頂けませんか?フォークとナイフは大丈夫です」 なにか有るのだろう。ここは、イサークたちに任せる事にしよう。 「頼む。イサークたちの言…
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【第四章 発展】第四十二話
/*** カスパル=アラリコ・ミュルダ・メーリヒ Side ***/ ナーシャたちが帰ってきた? 「領主様」 「あぁわかった。それで?」 「はい。4名揃って、ご相談があるとおっしゃっています」 「相談?わかった」 相談? スキルカードがなくなったか?いや違うな。 会えばわかるか、サラトガに行っていたはずだが・・・。 会議室に向かう。 そこには、馬鹿面の1人の男と、可愛い娘が1人、そして、酒飲みが1人と、街領隊の斥候の1人が座っている。 「ただいま!」 「ただいまじゃない。今まで何をやっていた?」 ふぅ変わっ…
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【第四章 発展】第四十一話
/*** イサーク Side ***/ 「大丈夫か?」 後ろから来てる、ナーシャとガーラントとピムを見る。 皆無事のようだ。 「ピム!」 「うん。大丈夫だよ」 ここまで逃げれば大丈夫という事だろう。 少し落ち着こう。ツクモ殿には感謝しなければならないな。収納袋がなければ、こんなに早く移動できなかっただろう。 収納袋の中から、簡易テーブルを出す。 人数分の椅子も用意されている。料理は無いが、食材なら入っている。ガーラントが、なにか簡単に作るようだ。 「ねぇイサーク。イサークってば!!」 「ん。あっナーシャか、…
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【第三章 潜入】第四十話
/*** リア(リーリアの偽名) Side ***/ 「司祭様」 「どうした?」 「門番がご挨拶をしたいという事です」 「わかった」 人族1が交渉したのだが、”御尊顔を”とか言っていたようです。ようするに、確認させろって事だと思いました。 門番も人族だが、汚らしい、臭い。ご主人様と同じ種族だとは思えないですね。 馬車に乗り込む事なく終わってホッとしました。 私の事も怪しむ雰囲気が有ったのですが、人族1が”司祭様の”というと納得したようです。その後で、魔核を3つほど握らせることで問題はなくなりました。私が身分…
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【第三章 潜入】第三十九話
/*** リア(リーリアの偽名) Side ***/ 「リア様」 人族に、ご主人様が私のために考えてくださった、名前を呼ばせるのは、業腹なので、”リア”と呼ばせる事にしています。 獣人族を襲っていた冒険者のリーダーの男です。名前は忘れてしまいました、人族1とでも呼んでおきましょう。人族1の中の私が、話しかけてきます。 「どうしました?」 「近くに、人族の集団が居ます。どうしますか?」 「敵ですか?」 「この者が言うには、アンクラムの兵の様です」 「わかりました。使える人族は何人ですか?」 「この者を入れて、…
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【第三章 潜入】第三十八話
/*** リーリア Side ***/ ご主人様から、武器携帯のご許可を頂いた。 そして、人族が多く住む、アンクラムの街に向かっている。ご主人様が、私のスキルを隠蔽してくれて、種族も隠蔽してくれた。偽装じゃないので、種族が見えない状態になっているので、怪しまれる可能性があると言われたが、仲良くなった、ナーシャさんが言うには、人族でも、種族を隠蔽している人は居るので、それほど不自然ではないと言われた。 ただ、アンクラムでは、面倒な事になるかも知れないと言われてしまった。 ご主人様にも同じような事を言われて、そ…
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【第三章 潜入】第三十七話
/*** リーリア・ファン・デル・ヘイデン Side ***/ ご主人様に、スキルと名前を貰って、はじめての仕事だ。 人族を操って、アンクラムの街に潜入すると言うことだ。 潜入自体は、それほど難しいものではないが、”戦闘訓練だけはしていきなさい”と、カイ兄に言われた。 そうそう、カイ兄さんから、”さん”は外してと言われましたので、カイ兄。ウミ姉。ライ兄。と、呼ばせていただくことになりました。 確かに、私ができる事は、簡単な護身術だけで、あとはご主人様に喜んでいただけるような事しか学んできていない。 私のテク…
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【第三章 潜入】第三十六話
実験を担当している、エントやドリュアスを呼び集めてもらった。 /// 実験1 50階層で取れた卵を、低階層で育てることができるか? 確保/観察も、50階層で活動できる、進化済みのエントが担当していた。結果は、卵が孵らなかった。同じ時期に、産まれたであろう、卵を階層を変えて、観察してみても、同じ階層以外では、孵らなかったということだ。 有精卵でなかった可能性も考慮して、何回か実験するように指示を出していたが、同じ結果だ。 紐づけされているのか、それとも何か違う法則があるのかわからないが、孵らないんでは、その後…
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【第三章 潜入】第三十五話
/*** カスパル=アラリコ・ミュルダ・メーリヒ Side ***/ 非常に困惑している。一昨日の様子だと、明日にも、ミュルダに向けて、兵を進めようとしていた、アンクラム・・・いや、アトフィア教のやつらが、急に尻窄みになったと報告が届いた。時間差があるだろうが、一昨日まで来ている情報では、確実に兵と兵站をまとめていたようだが、昨日の報告では、一部のアトフィア教・・・狂の奴らが、騒いでいるだけで、兵も解散されているようだ。 それに、街に居た奴隷-隷属された-獣人の姿が見えなくなっていると報告に上がっている。 …
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【第三章 潜入】第三十四話
レベル7回復 イサーク殿の話では、領主の孫娘が、産まれた時から身体が弱くて、咳が止まらない症状だと言っている。 喘息?だとは思うが・・・違うのかな? 咳を抑えるために、スキル治療を定期的に行っているが、治療を施した時には、症状は軽くなるのだが、数ヶ月もしたら、また咳が止まらない状況になってしまう。 それで、領主は、”レベル7回復”を求めているのか。 「レベル7回復かぁ確かに貴重なスキルだけどな・・・どうした?ナーシャ殿?」 「あっツクモ殿。気にしないでくだされ、ナーシャの兄が、レベル7回復を探しに、サラトガ…
続きを読む2022/09/28
【第三章 潜入】第三十三話
/*** イサーク Side ***/ スーン殿が戻ってきた。手には、なにやら小奇麗な袋を持っている。 ガーラントを見る。わからないという顔をしている。デス・スパイダーの作り出す布では無いようだ。 酒の前に、袋の話ができるのは嬉しい。 「ガーラント殿。この袋は、どう見えますか?」 ガーラントが、袋を手に取る。 「!!ツクモ殿!」 「どうされましたか?」 「いや、失礼した。もしや、この袋は、収納のスキルが付与されていますか?」 「えぇそうです。袋そのものは、人族が使っていた物を使っていますが、それに、収納のス…
続きを読む2022/09/28
【第三章 潜入】第三十二話
/*** ヨーン=エーリック Side ***/ 会議室には、族長が揃っていた。 俺が最後のようだ。決められた席は無いのだが、なんとなく定位置のようになっている。 白狼族の定位置は、獅子族の隣で、テーブルの一番端だ。 「皆様。ダンジョンは、大丈夫でしたか?」 「あぁ」 ロロットが答える。 「既に、利用可能になっておりますので、ご自由にお使いください」 「アルベルタさん。大事なことを聞き忘れている」 「何でございましょうか?」 「今回もじゃが、スキルや魔物の素材を手に入れた。これらはどうしたらいい?」 そうな…
続きを読む2022/09/28
【第三章 潜入】第三十話
そうか、ヌラの作った布は、レベル7(100万円)相当なのか? そりゃぁ確かに、気楽に、他人に渡していいものではないな。スキルを固定化した、魔核や武器/防具/道具は、なんとなく、ロロットやヘルズとの話でわかったが、少しだけ自重しようとは思うが、生活が便利になるものだからな。 レベル3(100円)やレベル4(1,000円)なら問題は少ないだろう。”高い”と言っても、全く見つからないわけじゃないだろうからな。今の所作る事ができるのが、”俺だけ”が、問題になっているのだろう。 アルベルタからの報告を聞いて、認識のズ…
続きを読む2020/08/31
【第二章 救出】第三十話
/*** イサーク Side ***/ 食事を終えて、部屋を移動した。 少し低い感じの椅子があり、そこに腰掛ける形になった。フィリーネが、俺の正面に座って、新しくやってきた、ドリュアスが、ピムの正面に座る。 俺の右隣に、ナーシャが座って、左隣がピムだ、その隣に、ガーラントが座る形になった。 テーブルの上には、何種類かの飲み物が置かれている。 飲み物の他には、パンのようだけど、一口サイズの物が置かれて、それが乗っている皿には、蜂蜜だと思われる物と、赤い甘い匂いがする物と、柑橘の同じく甘い匂いがする物…
続きを読む2020/08/31
【第二章 救出】第二十九話
/*** フィリーネ Side ***/ 私は、フィリーネ。大主様に仕える、ドリュアスの1人です。 ドリュアスの中で、名前持ちは、私と、もう1人だけなのです! 私たちは、ライ様の眷属である、スーン様の配下となるが、ライ様とスーン様から、大主様直轄になることを許されている。 他の眷属も同じ扱いだ。その中で、名前持ちは、魔蟲がそれぞれ6匹。最初に進化した者だと教えられた。エントも同じく、スーン様配下で5体が名前持ちになっている。ドリュアスは、スーン様からのご命令で、ヒト型になって、大主様のお世話をするメ…
続きを読む2020/08/31
【第二章 救出】第二十八話
/*** 獣人族 Side ***/ 「猫族よ。それは・・・いや、嘘を言ってもしょうがないな」 「エーリックたちは、知っていたのか?」 今まで、話の成り行きを見守っていた、ロロットが口を開いた。 「いや、もしかしてという気持ちは有ったが・・・伝説級の魔物を眷属に従えている。いや、伝説級に進化したのか?」 エーリックが、ロロットの問いかけに答える。 事実としては、”伝説級に進化した”が正解なのだが、今は、どちらでも結果は、変わらない。 「ヘルズ。これでわかったか?」 ロロットがヘルズに話しかける。 「…
続きを読む2020/08/31
【第二章 救出】第二十七話
さて、どうしたものか? 目の前で行われている事を、どう理解したらいいのだろうか? 俺は、獣人族の救出を行った。ここまでは、俺の気分の問題だ。俺がやりたいから、”やった”だけだ。 救出した獣人族を引き連れて、拠点に帰ってみれば、岩山の麓に、石壁が出来上がっていた。どのくらいの長さがあるのだろうか? 確かに、”獣人族を連れて帰る”と伝えた、伝え方が悪かったのか?2,000名規模なら、こんなにいらないよな? 数キロ・・・スーンからの報告では、5キロ位になるのだろう。扇形に石壁が作られている。俺がなんと…
続きを読む2020/08/31
【第二章 救出】第二十六話
/*** スーン Side ***/ 大主様が、明後日にはご帰還なさる。 獣人族を、1,274名引き連れてくるようだ。カイ様やライ様から、お聞きした所では、スキルカードや武装をかなりの数、確保されたようだ。 武装に関しては、大主様しか使わないのだが、人族の作る物の研究になるだろう。 当初、カイ様とウミ様が来られた時には、反抗的な態度を取って、ボコボコにされたのが懐かしい。”人族(カズト・ツクモ)に仕えないか?”と言われて、頭に来たのだが、エルダー・エントの我を軽く吹き飛ばす、カイ様と、スキルを使いこ…
続きを読む2020/08/31
【第二章 救出】第二十五話
各所に網を張っていた、人族を倒して、捕まっていた、獣人族を解放していった。 中央に突っ込んでいった、ライとはすぐに合流できた、ライに付けた蜘蛛たちは、保護した獣人族や、捕縛した人族を、エイントたちが作っていた、退避場所に送ったと言っていた。 残ったのは、ライと、一回り大きいリーダに指名した蜘蛛だけだ。 俺と、カイとライで、ウミの援軍に向かう事にした。 苦戦しているわけではなく、捕えられていた獣人族が多いのと、人族も多いので、移動が難しいと連絡が入っている。 「ライ。近くに居る、エントやビーナやアン…
続きを読む2020/08/31
【第二章 救出】第二十四話
/***** カズト・ツクモ Side *****/ 「エーリック。戦闘場所に検討がつくのか?」 「すまん。いえ、すみません。話から、黒豹族辺りだとは思います」 「エーリック。別に、言葉遣いは、普段のままでいいぞ。それよりも、場所か・・・戦闘が行われている。そうか!」 『ライ。近くに、スーンの手の者がいるよな?』 『うん』 『逃げた獣人たちは保護しているのだよな?』 近くに居るエントから念話が届く。 『はい。大主のお言いつけ通りに』 『案内はどうしている?』 『エントとドリュアスを付けています』 『わかっ…
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