サイト小説の記事一覧

2020/08/30

【第一章 少年期】第十九話 中等部入学式

 何事もなく、入学式当日になった。  普段通りに起きて、普段通りに準備をした。  ザシャとディアナ以外は普段通りだ。  入場の順番も決まった。  先頭は俺が歩いて、続いて、ユリウスとクリス。  次が、イレーネとエヴァ。次が、ザシャとディアナ。次が、ギードとハンス。ラウラとカウラ。最後が、ギルという並びになった。ギルとラウラ達の順番ですこし揉めたが、ギルが一人で一番最後がいいと言って譲らなかったので、この順番で確定させた。  ザシャとディアナが緊張しているのが、自分たちが、皇太孫のすぐ後ろだという事だ。  何…

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2020/08/30

【第一章 少年期】第十八話 中等部試験

 シュロート商会で思った以上に時間を取られてしまった。 リバーシ対戦をこなしていたのが原因だが、ギルも販売が出来ると喜んでいた。  早速、”鉄を引き寄せる石”を何個か融通してくれた。  砂鉄を集めて、たたら製鉄やカイロを作って売れないか考えよう。磁石を使った”方位磁石”を作ってもいいが、なんとなく魔法で解決出来てしまいそうだ。  寮に皆で戻ってきた。夕飯の時間には、なんとか間に合ってよかった。  食堂に入ると、丁度準備をしている所だった。ラウラとカウラがロミルダを手伝う為に厨房に入っていった。  俺はいつも…

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2020/08/30

【第一章 少年期】第十七話 商人ギルド

 中等部向けの勉強も大詰めを迎えている。  俺とクリスとエヴァは、ほぼ満点が取れそうだ。  次点は、ラウラとイレーネとギルは、8~9割は答えられそうだ。  残り4人がそれぞれの得意分野はあるがそれ以外が足を引っ張る状態になっている。  不合格になったり、特待生から落ちる様な事はないだろうが、それでも心配は心配だ。  中等部の試験は、家庭教師に勉強を教えられていた貴族や地方で優秀だった平民も受ける事になる。  研究所のメンバーで中等部も同じクラスになりたいという気持ちで試験に望むことになった。  中等部は、全…

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2020/08/30

【第一章 少年期】第十六話 幼年学校

 結局、寮の中での”平穏”は訪れなかった。  ユリウスとクリスだけではなく、特待生クラス全員が引っ越してくるという状態になってしまった。  ルグリタの教えなのか、ラウラとカウラは皆が引っ越してくるまでに、全部の部屋の掃除を見事に終わらせていた。  一部助けてもらったとは言っていたが、見事な物だ。  俺達だけなら問題にはならなかったが、ユリウスとクリスが引っ越してくるとなると、学校内の施設だとはいえ安全確認やら、いろいろ必要になってしまったようだ。  エヴァのお付きの者も居たが、エヴァが強固に拒否していた。 …

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2020/08/30

【第一章 少年期】第十五話 寮生活

 寮というか、家と言ったらいいのか迷うが、便宜上。寮と呼ぶことにした。  昨日やっと準備が終わって、住める状態になって、宿を引き払って、寮の部屋に入った。  部屋数も、12人が住めると言っていたが、謙遜だった。実質的に、20名住んでも多分部屋数は余るだろう。部屋の改造は好きにしてよいと言われたが、暫くはこのままにしておく。  まずは、明日の入学式だ。  皇太孫がトップな成績だった。皇太孫と同い年という事になる。面倒事にならなければよいと思ったが、実は、クヌート先生の研究所に入る事が目立つ行動だと知ったのは、…

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2020/08/30

【第一章 少年期】第十四話 入学試験

 結論を言おう、意気込んでライムバッハ家を後にしたが、その緊張が持続したのが、最初の街までは3日間。  途中馬車で休む事もあったが、なんのイベントも無く出来た時間で、二人に算数を教えていた。  異世界転生者でよくあるお約束にも出会えていない。魔物に襲われている馬車を助けたら、それが皇女だったりする事もなく、野盗に襲われている行商人を助けるイベントもなく進んだ。  俺としてやる事はほとんどない状態が続いていた。  ただ違うのは、休憩場所で、魔法の訓練が出来た事だ。  父の配慮だろうか、護衛の中に、火/地/木/…

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2020/08/30

【第一章 少年期】第十三話 王都に向けて

 俺は、二人に名前を付ける事から始めた。  二人共、前の名前はあるが、置いてきた名前だから、新しく付けて欲しいという事だ。  23番と呼ばれていた獣人とのハーフは、顔の作りは、可愛いと表現しても良いかと思う。髪の毛の色が若干赤よりの色で短くしている。やはり気になるのが、獣人であることを示す猫耳があることだ。  尻尾がないことから、ハーフであることが解る。昔は忌み嫌われていたのだというが、今では一部を除いてそんなことはなく、受け入れられている。 「23番の名前は、カウラ」 「解りました。ご主人様。私は、今日か…

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2020/08/30

【第一章 少年期】第十二話 従者?奴隷?

 ステータスプレートの検証は、夜にまた行うとして、今日も朝から剣の訓練をしている。  ”剣の精霊”の加護が得られた事で、クラーラさんを始め食客の皆さんの訓練が激しくなると言われている。  午前中の訓練は、今まで以上に実戦に近い形での訓練になっている。 「アル君」  クラーラさんが、坊っちゃん呼びから、愛称で呼んでくれるようになった。 「はい。」  ”剣の精霊よ。我の剣に集いし、刃(やいば)となれ”  今朝から、与える魔力は省略するように言われている。今までは教えられていなかったが、魔法制御が0.89あるとい…

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2020/08/30

【第一章 少年期】第十一話 神との会議

 えぇとどういう事でしょうか? 『クスクス。やっぱり動揺しているね』『うんうん。動揺しているね』  あっ私は”しんいち””まのべしんいち”です  アリーダ様は精霊様のお名前なのでしょうか? 『違う。違う。僕は、エト』『クスクス。私は、エリ』 『エリ。エト。しんいちさんが困っておられるでしょ。さがりなさい』  アリーダ様でしょうか? 『そうよ。私がアリーダです。わたくしの事は、アリーダで構いません。いろいろ聞きたい事があろうかと思います』 『やぁ~い。やぁ~い。エリ。怒られた』『クスクス。エトが怒られた』  …

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2020/08/30

【第一章 少年期】第十話 測定式

 俺は、3歳になって、本格的な勉強を行う様になった。  本格的と言っても、日本で受けてきた教育に比べると楽なものだ。  『算数レベルの計算』『文字の読み書き』あとは、ライムバッハ家の事だ。  日常会話には困る事は無い。困らないのが困ってしまう。まずは、3歳の子供がどういう話し方をするのが一般的なのか解らない。  考えてみて欲しい、中身は50歳にもなる爺だ。3歳の頃の記憶なぞない。それに悪い事に、同い年位の子供もいない。周りは、父親と母親を除くと、乳母と数名のメイドしか居ない。話し相手も同じだ。  それも、基…

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2020/08/30

【第一章 少年期】第九話 ライムバッハ家

 どうやら俺は転生したようだ。  これで、パソコンがあれば、またプログラムができる。地球ならどんな田舎でも、なんとかパソコンを入手できれば、プログラムができる。  しかし、まだ産まれたばかりの赤ん坊である。それこそ自分の周りを把握するので必死だった。どうも、海外らしい事は解った、言葉も自分が知っている言葉ではない。  なんとなく、規則性がありそうだという事は理解できるが、解析するための情報が不足していた。言葉は、もう少し自由に移動できて、指差し確認をしながら覚えるしかない。  乳児だって事もあり、基本は母乳…

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2020/08/30

【序章】第八話 転生した?

 どういう事だ?  俺は、電車を待ちながら寝てしまったのではなかったのか?  そもそも、ここは何処なのだ?  夢を見ているのか?  それにしても、ここは暗いな。夢なら夢でもう少し気を利かせてくれてもいいと思うのだけどな。  本当になにも見えないな。  浮遊感はあるのだけど。身体がある感じがしないな。  あぁぁぁそういう事か・・・死んでしまったのだな。俺。  しまったな・・・。施設のオープンまでは生きていたかったな。もう少しだったのに・・・。  あぁ心残りってこういうことを言うのだろうな。  心残りが、システ…

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2020/08/30

【序章】幕間 真辺が残した物

 石川達は、真辺の家を事務所にして作業をしている。  27名も入れる広さではないが。ほとんどの人間が、ドクター松本の施設で作業しているので、困る事がない。  真辺の家は、郊外にある一軒家で、周りと見比べても大きい。石川達も驚いたが、すでにローンも完済しているという事だ。そんな条件もあって、事務所に使う事になった。  家の所有者は、最初は篠原にするという話しになったが、篠原が、真辺の意思を継ぐのは、石川だから、石川名義にする事になった。石川はそれを拒否しようとしたが、周りからの強い脅迫・・・いえ、説得で石川名…

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2020/08/30

【序章】幕間 意思を継ぐもの

「篠原さん。どうしましょうか?」 「あ?石川か、任せる。山本さんは?」 「キッチンでお茶作っています」 「そうか」 「石川さん。このお茶使っていいのですよね?」 「ナベさんのお茶?いいと思うよ」 「本当ですか?すごく高い奴ですよ」 「いいよ。飲まないともったいないよね。それに、確か、ナベさんの地元のお茶だって言っていたよ」 「へぇ静岡なんですね。了解しました」  あの日から、2ヶ月が経っていた。  精神的な立ち直りはまだ出来ていないが、そんな事を真辺が望んでいないと思い。  最後を看取った4人と篠原と、何故…

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2020/08/30

【序章】第七話 別れ

 石川からの連絡が入って、すぐに施設を管理している人間の所に言って、老人ホームのレクリエーションをしている場所を借りた。  ここは、30名位が入られる施設になっていて、ホワイトボードやテーブルがあり。会議をするのには適している。  また、大型TVが二台置かれているので、プロジェクタ代わりにもなって便利なのだ。  真辺は、皆にレクリエーションルームに集まるように指示した。  作業をしている人間は、その作業が終わり次第合流するように指示を出した。会社に残っているメンバーにも緊急時に備えて、いつでも出られるように…

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2020/08/30

【序章】第六話 修羅場

「ナベさん。ナベさん」  真辺は、山本に起こされた。 「あぁすまん。寝てしまったみたいだ」 「えぇなんど見てもびっくりしますよ。本当に器用に寝ますよね」 「特技だからな。なんなら、秘伝だが、お前になら伝授してもいいぞ?」 「遠慮しておきます。俺は、やわからなベッドの上が好きですからね」 「あぁそうだな。隣に愛おしい奥方が居れば尚良だろ」  二人は、お互いを見て笑った。  鉄火場。修羅場。デスマーチ。どんな言われ方をしていても火中にいるのには違いない。しかし、真辺たちは笑う事を忘れない。余裕がない時ほど、笑お…

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2020/08/30

【序章】第五話 確執と問題

「ナベ。お前休んでいるのか?」  呼び出された会議室で、昨日まで倒れて休んでいた篠原が真辺に言い寄ってきた。  そう言われるのも当たり前だ。  6月から始まったデスマーチ。9月に入っても収束していない。  6月はまだ良かった。  7月から残業時間がおかしな数字になり始める。  7月の残業時間、280時間。勤務時間ではなく、残業時間だ。  8月はもっと酷くなる”残業320時間”国が定める過労死の時間を、4倍した時間と同じになっている。  9月は、前月の半分位になる計算だ。  それもそのはずだ。  元々請け負っ…

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2020/08/30

【序章】第四話 火消し作業

「はぁどういうことだよ・・・ですか?」 「すまん。気が回らなかった」 「いえ、すみません。篠原さんが悪いわけじゃないのは解っています。事情説明をお願いします」  いつもの店員の女の子がお茶とお絞りを持ってきてくれた。  (ナベさんって・・・あんな冷たい目つきをするのですね)  (あぁ仕事の話をしていると、時々な)  奥で店長と店員が話しているが、それどころではない。 「はぁ・・・あぁ、会社の副社長は知っているよな?」 「えぇどっちもよく知っていますよ」 「そうだな」 「それで、”ろくでもない&#…

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2020/08/30

【序章】第三話 新たな戦場^H^H職場

 会社を出て、大通りを歩いて移動した。  約束している鉄板焼屋は、すこし高級な店で、スポンサー(会社の経費)が居る時でないと使う事はない。  篠原との会合ではよく使われる店なので、”いつもの店”と、いういい方になっている。  店の重厚なドアを開けて入ると、肉が焼ける、いいにおいが漂ってくる。 「19時に篠原の名前で予約されていると思います」  真辺を出迎えた店長にそう告げる。 「伺っております。どうぞこちらへ」  店長が案内したのは、いつものテーブル席ではなく、奥にある個室だ。  (ほぉ・・・よほど太い客な…

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2020/08/30

【序章】第二話 火消し部隊

 真辺は、この会社で唯一の”火消し部隊”の部門長をやっている。  ”火消し部隊”それは、仕事としては本来有ってはならない事だが、いろいろな要因が重なり、納期に大幅な遅延が発生したり、重大な問題が発生したりして、急な対応を強いられた時に、サポートを行う部門という事になっている。  その道のエキスパートが揃っているが、一癖も二癖もある連中が集まっている。  そんな愚連隊を率いているのが、真辺なのだが、本人は至って普通の会社員のつもりで居るらしいが、変わり者である事…

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2020/08/30

【序章】第一話 魔法商店「マナベ」

 ここは、王都デルフォイ。アーベントロート王家の居城がある都市だ。  この大陸の中心に位置し、文化や政治の中心地といってもいいだろう。  俺は、数年前から”ここ”で魔法商店なる店を開業している。  店は、繁盛しているわけではないが、一人食べていくだけなら困るような事はない。従業員も居るが”多分”大丈夫なはずである。  店は、住居と兼用になっていて、住居スペースから店に向かうと、店の手伝いをしてくれている人たちがせわしなく動いているのがわかる。 「さて、今日も1日頑張りましょう。」  店は、基本24時間営業に…

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2020/08/30

【第四章 マガラ神殿】第十二話 村長

「行くぞ!」  目指すは、村長(おじさん)の家。 『マスター。露払いはお任せください』  露払いとアイルは言っているが、誰かが居るようには見えない。  村の中で動いているのは、アイルの配下か、アウレイアの配下だけだ。 「アイルに任せる」  アイルが俺の前に出る。そのまま、村の中央広場に向かう。そこで、アウレイアが指揮している狼と魔狼が居る。篝火を消して回っている。  中央広場に到着すると、魔狼を先頭にして狼が俺に向かって頭を下げる。全部で30頭ほど居る。 「10頭は、俺たちに続け、10頭で”あの家”を取り囲…

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2020/08/30

【第四章 マガラ神殿】第十一話 夢

 これは・・・。  俺の目の前に、破壊された家が・・・。パシリカに行く前の状態で建っている。  マヤが居る。ニノサも居る。サビニの声が奥からしている。俺を呼んでいる。  まだ何も知らなかった頃の・・・・。夢だ。  泡沫(うたかた)の夢(過去)。  もう取り戻すことが出来ない。泡のように消え去った過去。未来に繋がるはずだった現実(夢)。  ニノサが笑いながら俺を見ている。サビニが作ってくれたご飯を食べる。マヤが、俺を見つめる。  俺が欲している全てがあると言ってもいい。  だが、夢だ。俺が知っている現実ではな…

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2020/08/30

【第四章 マガラ神殿】第十話 リンの決断

 アウレイアが目覚める前に、俺が寝てしまったようだ。  木により掛かるように寝ていた。  起きて、立ち上がって周りを見ると、アウレイアが俺の前で頭を下げている。  アウレイアは、体躯が3m程度まで大きくなり、種族がフェンリルに進化した。狼を率いるものだと言っている。アイルの体躯が余り変わらなかったことから、種族フェンリルは、この位の大きさなのだろう。  ロルフが見当たらない。 「アウレイア。ロルフは?」 『ロルフ様は、アイルと一緒に、魔狼を支配下に収めるために出ています』 「支配下?」 『はい。アイルの配下…

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2020/08/30

【第四章 マガラ神殿】第九話 懐かしの村

 懐かしの村に戻ってきた。  ポルタは、俺がパシリカに向かった時と何も変わっていない。当然と言えば当然だ。時間が経過したわけではない。俺の感情の部分が大きい。村は何も変わっていない。多分、俺とマヤが居た時と何も変わっていない。 『ロルフ。夜の方がいいよな?』 『そうですね』  俺は、ロルフと短い打ち合わせを行って、夜まで待つことにした。  世界の全てだった村が、小さく狭く汚れて見える。確かに、村長(おじさん)には世話になった。  サラナとウーレンの両親にもしっかりと教えなければならない。  認識阻害のマント…

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2020/08/30

【第四章 マガラ神殿】第八話 訓練

 どのくらい寝ていたのだろう。 「ロルフ?」  枕元で、猫が丸くなっている。  やっぱり、精霊じゃなくて、猫がたまたま精霊になったのだろう。猫で間違っていない。 「おい。ロルフ!」 「マスター。おはようございます」 「お前、やっぱり猫だろう?」 「違います。精霊です。猫型の精霊です」 「わかった。わかった。ロルフ。状況は?」 「マスターを運んでもらって、休んでもらいました」  微妙にポンコツなのは、気のせいなのだろうか?  もしかして、俺に合わせてポンコツになってしまっているのか? 「ロルフ」 「ヒューマを…

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2020/08/30

【第四章 マガラ神殿】第七話 能力の開花

「長。それは・・・」  ヒューマが、俺の言葉を遮るように、長に質問をする。 「ヒューマ。儂が、リン様と話をする。黙っていろ」  ヒューマが頭を下げて一歩下がる。  長が俺の前まで歩いてくる。 「リン様。ヒューマが失礼した」 「許す。それで、俺のジョブとスキルだったな」 「はい」  長が俺の顔を覗き込むように見る。  鋭い眼光とかではない。なにか、眩しいものを見ているような目つきだ。 「ジョブは、”動物使い”だ。ユニークスキルに”動物との会話”がある。スキルに”言語理解”もある」 「おぉぉぉ・・・」  長は、…

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2020/08/30

【第四章 マガラ神殿】第六話 リンの能力

「それで、ロルフ様。リン。どうして、隔世の祠から?」  ヒューマの質問は当然だ。 「ヒューマ。リン様だ。マスターは、マヤ様のお兄様で契約者だ。神殿の管理人でもある」 「・・・。しかし、ロルフ様」 「ヒューマ。神殿の言葉に従えないのか?」  ロルフは一歩もひかない。 「ロルフ。ヒューマ殿。ここでは、話も出来ない。場所を変えませんか?」  ヒューマは、俺の言葉を聞いてくれた。  もう危険はないと考えていいだろう。他のリザードマンに指示を出している。各々の持ち場に戻るようだ。  ヒューマが案内した場所は、湿地帯に…

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2020/08/30

【第四章 マガラ神殿】第五話 ここどこ?

「ロルフ?」 「マスター。大丈夫ですか?」  真っ暗な場所に出た。  転移門の光が収まると、何も見えない。 「ここは?」  やっと目が慣れてきた。  小さい祠のようにさえ思える。 「マスター。どこかの祠のようです」 「さすが!猫だな。暗い中でもよく見えるのだな」 「マスター。猫型精霊です。猫ではありません!」 「そうだな。悪かった。俺も、目が慣れてきた。正面に扉があるけど、開けても大丈夫だと思うか?」 「わかりません。あの、転移門を使ったのも、10年前です」 「え?10年?」 「はい。それで、魔力がなくなり…

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2020/08/30

【第四章 マガラ神殿】第四話 転移

「マ、マ、マスター」 「マママスターって、俺は、ロルフのママじゃないぞ?」 「わかっています!そんなことを行っているのではありません!」 「わかっているよ。それで、この魔核は魔力に還元できるのか?」 「マスター。それは、どこから?」 「ん?マジックポーチからだけど?」 「だから!そういうことを言っているのでは無いのは、わかっていますよね?わかっていて、からかっているのですよね?マスターは鬼畜ですか?そうですか?鬼畜なのですね」 「悪かったよ。ロルフ。そんなにいじけないで、実際、どうやって入手したのかわからな…

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