ギルドの記事一覧

2021/10/27

【第六章 ギルド】第一話 三月兎

 ミルは、妖精の姿を気に入っていて、元のサイズに戻ったときにも、背中に羽を生やそうとしていた。 「ミル。やっぱり、羽は・・・」 「僕には、似合わない?」  可愛く言っても・・・。確かに、似合っている。似合っているが、人ではないのが解ってしまう。 「似合うよ。すごく、可愛い。でも、これから、王都に行くのに、スキルやステータスは隠蔽でごまかせるけど、羽は無理だからね?」 「うん。わかった」  ミルは、服の袖を握りながら、目を閉じた。  羽だけを消すようだ。 「これでいい?」 「完璧!」 「よかった」  ミルが腕…

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2021/10/26

【第二章 ギルドと魔王】第五話 リニューアル

 魔王城を守るための城壁は三重になった。内壁と六芒壁と外壁だ。外壁は、幹部となった子どもたちと武官であるカンウたちの意見で作った。  六芒の形になっている城壁の周りには、水堀が存在している。幅は10メートルほどだ。その水堀の一部が湖になり、カプレカ島が存在している。湖の中心くらいから、魔王城を囲うように、新たな城壁が出現した。魔王ルブランから、カプレカ島を介して城塞村には伝えられていた。一晩にして現れた城壁は驚愕を持って迎えられた。この城壁の出現で、魔王城の守りは強固になった。野営が出来る場所が、一箇所に絞…

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2021/10/24

【第二章 ギルドと魔王】第四話 城塞村?

「メイ。おはよう」  狐人の姉妹は、引っ越しを終えて、魔王城の地下での生活をスタートさせた。  姉であるメアは、ルブランの配下になっているが、他の者たちと同じで、モミジや四天王から、いろいろなことを教わりながら生活をしている。  妹のメイは、カプレカ島にある学校で午前中を過ごして、午後は、学校の仲間と、魔王が定めた領域の外側に出来た城塞村で、ギルド員としてお手伝いをしている。子どもたちなりに、自分たちで出来ることを探しているのだ。過保護な魔王が、護衛役を付けているのは知られている。  護衛役が居なくても、子…

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2021/10/23

【第二章 ギルドと魔王】第三話 【連合国】【ギルド】

”帝国は、新しく産まれた魔王と密約を結んだ”  こんな噂が、各国の首脳部に流れたが、帝国は噂だと取り合わなかった。  事実、帝国は魔王と密約を結んでいない。全面降伏だ。”攻めてこないで欲しい”・”魔王城に手を出す輩がいたら、遠慮しないで殲滅しても問題にはしない”。これらが、帝国から魔王に伝えられたことだ。  噂を信じている者たちが居る。正確には、”真実でないと困る”と思っているのだ。 「ギルドは、どういうつもりだ?」 「え?」  ギルド本部がある連合国の首都にある。連合国に属する国の大使館は、朝から新たに産…

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2021/10/22

【第二章 ギルドと魔王】第二話 元奴隷の日常

「お姉ちゃん。おはよう」 「メイ。おはよう」  ルブラン様。違った、魔王様から、呼び名を貰った、本当の名前は、”家族から貰ったものだから大事にしなさい”と言われて、普段は魔王様から貰った名前で呼び合うことに決まった。  家族も大事だけど、私は魔王様から貰った、”メア”という名前がすごく、すごく、すごく、大事だ。 「うん!」  妹も、貰った名前を気に入っている。 「メイ。今日は、学校だね?」 「うん!ヒカと一緒に行ってくる!」  ヒカは、人族の子供だ。メイが、よく一緒に遊んでいる。  村に居た時には、人族と”…

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2021/10/03

【第二章 ギルドと魔王】第一話 カプレカ島

 セバスに、島に名前が欲しいと言われたので、安直だとは思ったが”カプレカ”と名前を付けた。  セバスが、ルブランとして、島に訪れて、名前を”カプレカ島”と宣言した。従って、セバスは”カプレカの魔王”と呼ばれるようになった。  魔王への感謝が限界突破している子どもたちは、契約を行ったあとで、子どもたちには呼び名を授けた。  子どもたちの話や、大人の奴隷の話を聞いて、”名前”を与える儀式が危険な行為だと解った。セバスとモミジが、名前を持つ者たちを調べた結果、弱い”呪”が埋め込まれていた。人族だけではなく、種族に…

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