ギルドの記事一覧
2021/11/01
【第二章 ギルドと魔王】第九話 確認
平和だ。 帝国のゴミを掃除してから、魔王城に攻め込んでくる者が出てこない。 増えたポイントで領域を広げた。魔王城(仮称)の周りに広がる森の全域が領域に組み込まれた。もう少し広げられるポイントは残っているのだが、存在する村や町を領域内に組み込めなかった。 平和で暇な時間に、先代たちの日記を読み漁ったが、森の向こう側まで領域を広げた例が見当たらなかった。ポイントが足りないのか、それともそもそも不可能なのかわからない。もしかしたら、なにか条件があるのかもしれない。 スキルは多すぎて、まだ”本”での確認が…
続きを読む2021/10/30
【第二章 ギルドと魔王】第八話 日常?平和?
「マイマスター」 マスタールームの拡充をしているとセバスが部屋を訪ねてきた。 前室のような場所を作って、セバス以外は前室で待たせることにしているが、セバスも前室で待ってから、部屋に入ってくる。 今日は、マスタールームの拡充を行っているので、前室で会うことにした。 「どうした?」 セバスの服装が、どんどん過激になっていくのは気のせいだろう。 このままだと、セバスは全裸で俺に会いに来るぞ? 「はっヒア、メアの両名により、帝国から送られてきたゴミの始末が終了しました」 帝国からは定期的に、ゴミが送られ…
続きを読む2021/10/29
【第二章 ギルドと魔王】第七話 【連合国】
連合国の首都にして、加盟国のすべての出先機関がある街は、ある意味で秩序がバランスよく保たれている。連合国の首都は、ギルドの本部が存在している。ギルドからもたらされる情報を扱って、連合国間だけではなく、各国とのバランスを取っているのだ。 その連合国の首都にある。出先機関の一つで重大な会議が行われている。加盟国の出先機関に同じ部屋が設置されることになっている。この部屋の用意が難しい国は、連合国の重大な決定事項には関わることが出来ない。 「どうするのだ!」 円卓には、6名が座っている。 末席という概念はな…
続きを読む2021/10/27
【第二章 ギルドと魔王】第六話 ギルドvsギルド
ボイドは悩んでいた。 ギルド本部に反旗を翻したのは後悔していない。必要なことだと本気で思っていた。昨今のギルドは、あまりにも二つの国家に近づきすぎている。それに、ギルドと神聖国には、秘密があり、その秘密をボイドたち情報部はしっかりと握っている。 「君が、今代のボイドなのか?」 「そうです。情報部の取りまとめをしております」 今日のボイドは、朝から客人との打ち合わせを行っている。 帝国の上級貴族に連なる者との面談や、帝国だけではなく、大陸に根を張る商家との面談を行っていた。そして、今日の最後に面談が、…
続きを読む2021/10/27
【第六章 ギルド】第一話 三月兎
ミルは、妖精の姿を気に入っていて、元のサイズに戻ったときにも、背中に羽を生やそうとしていた。 「ミル。やっぱり、羽は・・・」 「僕には、似合わない?」 可愛く言っても・・・。確かに、似合っている。似合っているが、人ではないのが解ってしまう。 「似合うよ。すごく、可愛い。でも、これから、王都に行くのに、スキルやステータスは隠蔽でごまかせるけど、羽は無理だからね?」 「うん。わかった」 ミルは、服の袖を握りながら、目を閉じた。 羽だけを消すようだ。 「これでいい?」 「完璧!」 「よかった」 ミルが腕…
続きを読む2021/10/26
【第二章 ギルドと魔王】第五話 リニューアル
魔王城を守るための城壁は三重になった。内壁と六芒壁と外壁だ。外壁は、幹部となった子どもたちと武官であるカンウたちの意見で作った。 六芒の形になっている城壁の周りには、水堀が存在している。幅は10メートルほどだ。その水堀の一部が湖になり、カプレカ島が存在している。湖の中心くらいから、魔王城を囲うように、新たな城壁が出現した。魔王ルブランから、カプレカ島を介して城塞村には伝えられていた。一晩にして現れた城壁は驚愕を持って迎えられた。この城壁の出現で、魔王城の守りは強固になった。野営が出来る場所が、一箇所に絞…
続きを読む2021/10/24
【第二章 ギルドと魔王】第四話 城塞村?
「メイ。おはよう」 狐人の姉妹は、引っ越しを終えて、魔王城の地下での生活をスタートさせた。 姉であるメアは、ルブランの配下になっているが、他の者たちと同じで、モミジや四天王から、いろいろなことを教わりながら生活をしている。 妹のメイは、カプレカ島にある学校で午前中を過ごして、午後は、学校の仲間と、魔王が定めた領域の外側に出来た城塞村で、ギルド員としてお手伝いをしている。子どもたちなりに、自分たちで出来ることを探しているのだ。過保護な魔王が、護衛役を付けているのは知られている。 護衛役が居なくても、子…
続きを読む2021/10/23
【第二章 ギルドと魔王】第三話 【連合国】【ギルド】
”帝国は、新しく産まれた魔王と密約を結んだ” こんな噂が、各国の首脳部に流れたが、帝国は噂だと取り合わなかった。 事実、帝国は魔王と密約を結んでいない。全面降伏だ。”攻めてこないで欲しい”・”魔王城に手を出す輩がいたら、遠慮しないで殲滅しても問題にはしない”。これらが、帝国から魔王に伝えられたことだ。 噂を信じている者たちが居る。正確には、”真実でないと困る”と思っているのだ。 「ギルドは、どういうつもりだ?」 「え?」 ギルド本部がある連合国の首都にある。連合国に属する国の大使館は、朝から新たに産…
続きを読む2021/10/22
【第二章 ギルドと魔王】第二話 元奴隷の日常
「お姉ちゃん。おはよう」 「メイ。おはよう」 ルブラン様。違った、魔王様から、呼び名を貰った、本当の名前は、”家族から貰ったものだから大事にしなさい”と言われて、普段は魔王様から貰った名前で呼び合うことに決まった。 家族も大事だけど、私は魔王様から貰った、”メア”という名前がすごく、すごく、すごく、大事だ。 「うん!」 妹も、貰った名前を気に入っている。 「メイ。今日は、学校だね?」 「うん!ヒカと一緒に行ってくる!」 ヒカは、人族の子供だ。メイが、よく一緒に遊んでいる。 村に居た時には、人族と”…
続きを読む2021/10/03
【第二章 ギルドと魔王】第一話 カプレカ島
セバスに、島に名前が欲しいと言われたので、安直だとは思ったが”カプレカ”と名前を付けた。 セバスが、ルブランとして、島に訪れて、名前を”カプレカ島”と宣言した。従って、セバスは”カプレカの魔王”と呼ばれるようになった。 魔王への感謝が限界突破している子どもたちは、契約を行ったあとで、子どもたちには呼び名を授けた。 子どもたちの話や、大人の奴隷の話を聞いて、”名前”を与える儀式が危険な行為だと解った。セバスとモミジが、名前を持つ者たちを調べた結果、弱い”呪”が埋め込まれていた。人族だけではなく、種族に…
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