CRMの記事一覧

2020/07/23

【第十四章 開発】第二話 特別授業

 特別授業はあっさりと承諾された。  広く門戸を広げるようだ。人手は必要だけど、欲しいのは人材だ。今後の就職に役立つと言う理由で開発を学びたいとか言っている連中まで相手にできるわけが無い。戸松先生と津川先生を見ると、目線を外された。はしごを外された気分だ。  そして、俺はなぜか壇上に立っている。  俺が仕切りを任されたようだ。最初は、戸松先生が簡単に授業の趣旨を伝える。津川先生が、生徒たちをいくつかのグループに分ける。  挨拶だけをして、各グループを確認する。面談をしていく。  なぜ?  開発の”か”の字も…

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2020/07/22

【第十四章 開発】第一話 開発依頼

 ハッキング問題は、元生徒が逮捕されるというショッキングな幕引きとなった。学校がどう思うかわからないが、俺としては満足ができる結果だ。  戸松先生や津川先生は、やるせない表情を浮かべているが、これ以上にいい結果が導き出せるとは思えない。ハッキングは成功しなければ、成功しても、認識出来なければ、罪に問うのは難しい。特に、プロキシや踏み台を使われている場合は、余計に難しくなる。  警察も見せしめの意味もあるのだろう、しっかりと発表していた。学校名は出さないで、ストーキングの為に学校のサイトに侵入して、女子生徒の…

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2020/07/01

【第九章 怪しいバイト】第五話 結局

 きっちり30分後に、まーさんから連絡が入った。  連絡が来るだろうと考えて、生徒会室からパソコン実習室に移動していた。戸松先生と雑談をしていた。 『タクミ。遅くなったな』 「いえ、時間通りです」 『そうか?それでな』 「はい」 『タクミ。詳細は、あとで克己と桜に送る。それで、結論だけど、筋が悪い金主が居る』 「金主?スポンサーみたいな者ですよね?」 『あぁそう考えて間違いじゃない』 「筋が悪い?」 『自称IT屋だ。広告代理店で、フロントだ』 「え?」 『TVのCMや番組とかにも顔が利く。芸能事務所・・・。…

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2020/06/30

【第九章 怪しいバイト】第四話 出会い系のサクラ

 放課後になるまでユウキから、調査に関する報告はなかった。  昼に食堂で会ったが、すぐに女子の方に戻ってしまった。同級生から部活の先輩を紹介してもらうのだと言っていた。  放課後になって、生徒会室に入ると、生徒会のメンバーが揃っていた。  珍しいこともあるのだと、話を聞いたら、どうやら、学校も生徒のバイトの実体を掴むために、生徒会に依頼を出してきたようだ。俺が生徒会を手伝うようになってからは、ペーパレスにしたが、過去に遡ってデータ入力をしていない。前会長(美優さん)も前副会長(梓さん)も仕事はきっちりとして…

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2020/06/29

【第九章 怪しいバイト】第三話 調査

 もう一度、北山に話を聞いてから、処分を下すことになった。  特に、バイトの件は戸松先生も重く見ている。津川先生だけではなく、戸松先生も北山から直接話を聞くことになった。  パソコン倶楽部の廃部が決まった。残っていた、部員たちは、津川先生が預かっている。戸松先生の電脳倶楽部に移籍することも考えたのだが、北山がやっていた部費の流用に関与していた可能性があるために、全員からの聞き取りと北山からの証言との整合性を確認してから、問題がない部員から移籍の話をすると決まった。  俺は、そのまま大将の店で待っているユウキ…

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