データベースの記事一覧
2020/07/31
【第十四章 開発】第十話 リリース
システムは、十倉さんと安池さんの、卒業式の前にリリースすることが出来た。 この数ヶ月、電脳倶楽部の面々だけではなく、勉強会に参加していたメンバーも頑張ったと思う。 プチデスマになりかけたこともあったが、乗り切った。 本番サーバに移行したら、SSL関連で問題が出た、大騒ぎになったが、TLS1.2に対応させ無ければならなかっただけだった。情報が乏しいなかで、対応方法を模索していたが、錯綜してしまっていたのだ。 サーバ側での対応も可能だったが、TLS1.1は使わないと決めて、アプリケーションをTLS1….
続きを読む2020/07/30
【第十四章 開発】第九話 開発支援
開発に参加する人数を聞いたら、十倉さんと安池さんを除くと、合計で16名。そうなると、2つのチームに分けるので、機能を8つ作る必要がある。 十倉さんと安池さんには、ランチャー機能を作ってもらう。パフォーマンスチェックはそれほど難しくはない。電脳倶楽部が頑張った結果。メモリの使用率やCPUの負荷率まで取得できるようになっている。 パフォーマンスチェックの機能 ・APIの応答時間 ・データベースの応答時間 ・APIサーバのメモリ使用率 ・データベースサーバのメモリ使用率 ・APIサーバのデータ領域の空き領域…
続きを読む2020/07/29
【第十四章 開発】第八話 デバッグ
電卓の開発は、順調に進んでいる。勉強会のメンバーの感覚では・・・。 俺は、次の特別授業までにテスト項目を用意しておこうと思う。 正常系は、それほど難しくはない。四則演算と余りが出るような計算だ。 問題は、異常系のテストだ。 テキストボックスに、値が入っていない時の処理が出来ているのか? テキストボックスに、数字以外が入っている時の処理が出来ているのか? テキストボックスに、数字で”2147483648”又は”9223372036854775808”と入力された時の処理が出来ているのか? テキ…
続きを読む2020/07/28
【第十四章 開発】第七話 開発環境
特別授業までに、新しいサーバの準備が整った。 電脳倶楽部から、何度か、バックアップとホットスタンバイに関しての質問が来た。バランサーが無いので、マスターとスレイブの関係ではなく、バックアップを作成して手動で切り替えるようにした。 特別授業では、電脳倶楽部から、開発サーバとテストサーバと本番サーバの説明と、各サーバへのアクセス方法が説明された。 最初に開発されたプログラムは、開発サーバを利用する。 デバッグが完了した物から、テストサーバに移動してテストを開始する。 テストサーバで問題が見つからなけ…
続きを読む2020/07/27
【第十四章 開発】第六話 勉強会4
発表が終わる。 上位のソースコードが並べて表示される。 本当に、些細な違いで結果が違ってくる。IF文の書き方だけではない。代入のタイミングでも違いが出てくる。 最速は、電脳倶楽部の1年生だ。勉強してきているのがわかる。通常の業務用のアプリでは使わないテクニックを使っている。必要になるメモリを先に確保していたのだ。プログラムの答えは一度動かせば解る。そこから確保すべきメモリの量を計算しているのだ、”ずる”と言えば”ずる”なのだがルールに規定していない。スレッドを使ってこなかっただけよかったのかもしれな…
続きを読む2020/07/26
【第十四章 開発】第五話 勉強会3
1週間が経過した。 戸松先生の話では、ダメ出しを受けた電脳倶楽部は、情報を集めて、スケジュールの立て直しを行ったらしい。 仕様も、見直しが行われて、インターフェースをしっかりと考えたようだ。 データベースのAPIは直接接続にしている。 APIとフロントエンドは、JSON形式でやり取りをすると決めたようだ。認証は、ワンタイムのパスワードを発行して使うようだ。認証を得るために、交換する鍵を使うようだ。アプリ側にも鍵を持たせて、お互いに鍵を交換してから、ワンタイムのパスワードを発行する。 パスワードで…
続きを読む2020/07/25
【第十四章 開発】第四話 勉強会2
「特徴?」 「はい。機械学習。いわゆる、AIなら、Pythonが適していますし、Windows で動かすだけのプログラムなら、C#やVisual BASIC などの.NET Framework が適しています。Webアプリの制作を考えるのなら、Apache + MySQL+PHPが一般的でしょう。Ruby も使われています」 「おっおぉぉ」 「言語に寄っては、出来ないこともあります。例えば、PHPで、Windows プログラムを作ろうとしても”無理”です」 「そうなのか?」 「はい、ユーザインターフェースの…
続きを読む2020/07/24
【第十四章 開発】第三話 勉強会1
約1週間かけて、いろいろな資料(プログラム)を用意した。 開発の勉強会の二回目が行われる。 もう、諦めた。十倉さんも、あの後、謝罪してくれたが、もうやってみよう。実際に、就職に役立つ知識ではないが、まったく無意味な知識でも無いだろう。 特別授業の教室は、前回と違って、パソコンルームで行われる。 まずは、電脳倶楽部が策定した仕様とスケジュールが提示され、説明が行われる。 うーん。無理目なスケジュールになっている。機能も詰め込みすぎている。 指摘するのは簡単だ。 戸松先生と目が合う。 「篠崎。何…
続きを読む2020/07/23
【第十四章 開発】第二話 特別授業
特別授業はあっさりと承諾された。 広く門戸を広げるようだ。人手は必要だけど、欲しいのは人材だ。今後の就職に役立つと言う理由で開発を学びたいとか言っている連中まで相手にできるわけが無い。戸松先生と津川先生を見ると、目線を外された。はしごを外された気分だ。 そして、俺はなぜか壇上に立っている。 俺が仕切りを任されたようだ。最初は、戸松先生が簡単に授業の趣旨を伝える。津川先生が、生徒たちをいくつかのグループに分ける。 挨拶だけをして、各グループを確認する。面談をしていく。 なぜ? 開発の”か”の字も…
続きを読む2020/07/22
【第十四章 開発】第一話 開発依頼
ハッキング問題は、元生徒が逮捕されるというショッキングな幕引きとなった。学校がどう思うかわからないが、俺としては満足ができる結果だ。 戸松先生や津川先生は、やるせない表情を浮かべているが、これ以上にいい結果が導き出せるとは思えない。ハッキングは成功しなければ、成功しても、認識出来なければ、罪に問うのは難しい。特に、プロキシや踏み台を使われている場合は、余計に難しくなる。 警察も見せしめの意味もあるのだろう、しっかりと発表していた。学校名は出さないで、ストーキングの為に学校のサイトに侵入して、女子生徒の…
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