【第四章 スライムとギルド】第三十八話 治療(10)終了
真子さんの快楽の波が少しだけ落ち着いたようです。
「たか・・・こちゃん」
「はい」
身体を起こしてくれました。
自分の手を見て、涙を流しています。
指が無かった手にゼリーを渡します。
まだ力が入らないのでしょう。でも、自分の手でしっかりと触れたので、嬉しいのでしょう。手で顔を覆って、涙を流しています。
足の復活はもう少し後になりそうです。
今は、顔や腕や肩の傷が盛り上がって治っていくようです。
再生の速度がゆっくりになっているのは、スキルの調整が出来るようになったからなのでしょうか?
あとで、真子さんに話を聞きたいです。パッシブスキルの制御ができた例はありません。もしかしたら、何か方法があるのかもしれません。
興味深いです。
「たかこちゃん。ゼリー。まだある?」
お腹が空いているのでしょう。
「あります。蓋を開けますね」
「ありがとう。うで・・・。だるい・・・。たべさせて」
腕には力が入るようですが、だるいのは収まっていないようです。
「わかりました」
真子さんの口元にゼリーを持っていきます。
全裸で汗だくなので疲れているのでしょう。傷の修復にも、快楽があるのでしょう。我慢している様子です。
「たかこちゃん。ひどいよ」
「え?」
何か私・・・。酷い事をしたのでしょうか?
「ゆび・・・。いれた?はじめて・・・。なのに・・・。すこ・・・し、いた・・・かった」
え?
あぁそういうことですか・・・。
「わたしは、魔物なので、ノーカンです」
「えぇ・・・。あんなゆびでひろげておくまでゆびを・・・。はずかしかった」
たしかに、私が人間だった時に、同じようにされたら恥ずかしかったでしょう。
謝るのがいいでしょう。
”すごく綺麗でした”は、言わないほうがいいでしょうね。
「はい。ごめんなさい。方法が、なかったので・・・」
「ううん。いいの。でも・・・」
「はい?」
真子さんが、弱弱しい手つきで、手招きをします。
私の耳元で、すごいことを言い出します。快楽が、頭を支配してしまっているのでしょうか?
多分、そうなのでしょう。
そうでなければ、そんな発想にはならないと思います。
「本気ですか?」
「・・・。うん」
「いいのですか?」
「うん。たかこちゃんがいい」
「えぇ・・・」
「ダメ?」
「ダメではないですけど・・・。私も、男の子は怖いですし、好きでは無かったので・・・。どちらかといえば、女の子の方が・・・」
「ね。それなら、いいよね?」
嬉しそうにしないで欲しいです。
本当に、なんで、そんな発想になるのかわかりません。でも、少しだけ、本当に少しだけ興味があります。形が解らないので、調べなければなりませんが、何とかなるでしょう。
真子さんが腕を抱えるようにします。
次の快楽の波が来たのでしょうか?
快楽が落ち着いた時には忘れていて欲しいです。覚えていても恥ずかしくなって、忘れたフリをすることを望みましょう。多分、真子さんの望みは叶えてあげられるでしょう。でも、なんか違うと思えてしまいます。
でも、本当に、少しだけ、頭の片隅に、”あり”だと思ったのは内緒です。茜さんも・・・。とか、考えたのは、本当に内緒です。
真子さんが、また快楽に支配され始めます。
結局、ゼリーを4つとスポーツドリンクを2リットル近く摂取しました。汚れたタオルは既に10枚を軽く超えています。
おむつの隠し場所は聞いています。数は大丈夫でしょう。おむつよりも、汗が凄いです。タオルの替えが心配です。
タオルが先に無くなりそうなので、補充を行いました。
茜さんなら、離れた場所でも話ができるので、茜さんに部屋の前まで来てもらって、タオルを洗ってもらうことにしました。
洗濯機は乾燥もついているタイプなので、大丈夫でしょう。茜さんは、気が付いているようですが、何も聞いてきません。大人の女性なのでしょう。頼りになるお姉さんです。
新しいタオルを持ってきてもらいます。
足の再生が始まりました。
快楽は、指以上です。
そして、マソの量も桁違いに必要です。
戸惑っているわけにはいきません。
消費が激しいです。
もしかしたら、再生する質量に比例してマソが必要なのかもしれない。
そうなると、10個や20個ではすまない可能性が出てきます。
入れた瞬間に消費されていきます。
横に置いておくだけではダメなようです。体内に入れる必要があるようです。本当かな?デイジーの時には、食べさせるだけで大丈夫だった。やはり、質量の問題か?気楽に検証ができないのは残念ですが気になります。
口の奥に入れると、喉に詰まってせき込んでしまうようで、口には1個か2個が限界です。
指で奥に押し込んで、快楽に襲われるのでしょう。
すんなりと入ります。諦めたのか、足を閉じなくなっています。どんどん、入れていきます。
足に近いからなのでしょうか?口よりも吸収が早いように感じます。
一時間が経過したくらいで、真子さんは肩で息をし始めます。
足を見ると、殆ど再生が完了しています。
もう少しなのでしょう。
全裸の真子さんを見下ろす形になってしまいますが、身長は私よりも少しだけ低い感じです。
肌が凄く綺麗。
高校生の時に、事故にあったと聞いているから、身体は高校生の時の状態かな?
髪も長く伸びています。寝ている時には、短く適当に切った感じでしたが、長い髪の毛が凄く似合います。
「はぁはぁ・・・。たかこちゃん」
「はい」
「こ、わ、い。だき・・・し・・めて」
「え?」
「あせ・・・すご・・・い。でも・・・。だ、きしめて、おねが、い。ふく、せいふ・・・く、よご・・・したら、ご、めん。でも・・・」
「わかりました」
汗で、私の制服が汚れるのを気にされているのでしょうか?
優しい人です。
私は、真子さんの前で制服を脱いで下着を脱ぎます。
全裸になって、真子さんの前に立ちます。
「これなら大丈夫ですか?」
「う、ん!たか、こちゃん!」
真子さんを抱きしめます。
汗を気にしていますが、凄くいい匂いです。
お互いに全裸です。
真子さんは私を強く抱きしめます。
真子さんは柔らかいです。
頭が”ぽぉー”とします。
抱きしめていると、私の小さなおっぱいに顔をうずめた真子さんから寝息が聞こえ始めます。
スライムに戻って、真子さんの腕から逃げます。
危うくキスをされてしまいそうでした。嫌では無いのですが、しっかり意識があるときにして欲しいです。
汗を綺麗にしてから、制服姿に戻ります。
真子さんを観察します。
足の再生は続けられています。寝ている状態でも、快楽を感じているのでしょうか?再生がゆっくりになって、快楽が少ないのでしょうか?
「ライ。見ていて」
「うん」
おむつを始末します。
もうあとはタオルだけで大丈夫でしょう。
アイテム袋に収納します。
ついでに、登録も行っておきましょう。
うん。出来た。
茜さんを呼んで、汚れたタオルを持って部屋を出ます。
「貴子ちゃん?」
「無事に終わりそうです。今は、寝ています。あと、1-2時間で起きると思います」
「わかった。よかったね」
「はい!」
「タオル。預かるよ」
「お願いします」
茜さんにタオルを預けて、リビングに戻ります。
口喧嘩は終わっているようです。
「貴子嬢。真子は?」
「今は、寝ていますが、足の再生を確認しました。あと1-2時間で起きると思います」
「そうか・・・。よかった」
「貴子嬢。それで?」
「まだ、最終的な判断では無いのですが、真子さんには私が知っている限りの魔物特有のスキルはついていません」
「そうか・・・」
孔明さんが”ほっ”とした表情をしてくれます。
「スキルは、”再生”と”治療”と”魔物同調”と”災眼”と”聖”と”結界”です。定着には時間が必要なので、もしかしたらスキルは増える可能性があります」
スキルの説明は必要が無いようです。
「・・・。”災眼”とは?」
違いました。
円香さんが”災眼”を聞きました。確かに、”破眼”の持ち主としては気になるのでしょう。
「円香さんの破眼の下位互換で、魔物に関する災いが見えます。簡単に言えば、魔物が発生する予兆が見えます」
「は?」「なに?円香!」
「貴子さん。私のスキルでは、魔物の発生予兆はわからない。そもそも、予兆があるのか?」
「ありますよ?あっこの話も、茜さんにすればいいですか?」
「そうだな。貴子さん。お願いできるか?」
「はい!あっ魔眼シリーズで、あと患眼というのがあるので、茜さんに覚えてもらっていいですか?真子さんが取得した”聖”との相性がいい魔眼シリーズです」
「お願いする」「円香さん!」
「茜。諦めろ。今更、スキルの一つや二つ・・・。増えても大丈夫だろう?」
「うぅぅそうですが・・・」
茜さんが頭を抱えだしますが、諦めてもらいます。
でも、真子さんの治療が成功してよかった。
本当に・・・。
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