無自覚の記事一覧

2020/06/12

【第七章 家庭ネットワーク】第一話 認識

先輩たちは、俺とユウキを家まで送ってくれる。 「梓さん。美優さん。ありがとうございます」 「素直なタクミ君も悪くないな」 「どういう意味ですか?」 「ククク」 「なんですか?」 「いいねぇ美優。僕たちも手を握っていようか?」 梓さんは、俺とユウキが手を繋いでいるのをどうやって確認したのかわからないが、からかってくる。 手を繋いでいるわけではない。ユウキが、俺の腕に掴まって寝ているのだ。 梓さんと美優さんに聞いて知ったのだが、ここ数日、ユウキは考えすぎて、ペンション以降はあまり眠れていないようだ。 それなら、…

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2020/06/11

【幕間章 伊豆旅行】第四話 伊豆旅行(その2)

ん?ここは? いい匂いだ?甘い。俺が好きな匂いだ。 え? ユウキ?裸?何が? 思い出した! 伊豆旅行で泊まったペンションだ。 そもそも、ユウキは着替えてガウンを着たのだろう? 俺の腕に抱きついている。やばい。いろいろ駄目だ。腕に、ユウキの胸が当たる。普段はこんなにも意識しないのに・・・。匂いか?柔らかさか? 思い出せ。 大丈夫だ。 何もしていない。何もしていないが、何が大丈夫なのかわからない。でも、大丈夫だ。 ユウキの身体を拭く時に触ったけど不可抗力だ。 ユウキをベッドに運ぶときに触ったが不可抗力だ。 ユウ…

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2020/06/10

【幕間章 伊豆旅行】第三話 伊豆旅行(二人の夜)

 今日は、ペンションに泊まると教えられていた。土肥のホテルではある意味しょうがなかったのだろう。シングルの部屋がなかったのだ。ペンションなら、部屋数もあるし大丈夫だろう。  14時を回った位に、白浜海岸に到着した。  ユウキは白浜を喜んでいる。美優さんも控えめながら梓さんと一緒に波打ち際での散歩を楽しんでいるようだ。  近くのショッピングモールで早めの夕飯を食べたのが16時前だ。そのまま、買い物をした。  なぜか、梓さんと美優さんから水着を買うように言われた。夏になれば必要になるし、奢りだと言うので不思議に…

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2020/06/09

【幕間章 伊豆旅行】第二話 伊豆旅行(その1)

「タクミ君。準備はいいのかい?」 「梓さん。車を変えたのですか?」  先輩たちが乗り付けた車は、前に乗ってきた車と違っていた。BMW MINI だ。 「これは、美優の車だ」 「へぇ可愛いですね」 「ありがとう。それで、タクミ君。ユウキは?」 「準備は終わっているので、すぐに来ると思います。荷物はトランクに入れればいいですか?」 「あぁちょっとまってくれ、開ける」  トランクが開けられる。それほど広くは無いが、並べれば綺麗に入るだろう。  丁度。ユウキが玄関から荷物を持って出てきた。 「先輩!あっタクミ。荷物…

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2020/06/08

【幕間章 伊豆旅行】第一話 旅行前

 伊豆旅行が近づいてきている。  先輩たちは何やら企んでいるようだが、気にしないほうが良いだろう。聞いても教えてくれるはずがない。  5泊6日で伊豆を一周する。  国内旅行だし、先輩たちも居るから問題は無いだろう。  ユウキも準備をしている。 「オヤジ。この前に盗聴は解決したのか?」 「あぁタクミ。まだ詰めが甘かったな。仕掛けられていたのは一つじゃなかった。全部で3箇所だ。他の場所は、コンセントが外れていたから、使えなかっただけだ」 「・・・。それは、無理だ。そもそも、どうやって見つけた?」 「簡単だぞ?お…

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2020/06/07

【第六章 ネット盗聴】第五話 日常

「タクミ!タクミ!」  誰だよ!?煩いな。 「タクミ!」  そうか、昨日・・・。報告書を読み直して、ソファーでユウキと・・・。  なにか忘れている?  オヤジに提出・・・。 「あ!」 「いきなり起きないでよ!」 「すまん。今、何時?」 「朝の8時。タクミ。僕、お腹がすいた」  ユウキのワガママで救われた。 「悪い。すぐに準備するから待っていてくれ、オヤジに報告を送信してくる」 「わかった。早くしてよ」  ユウキをリビングに残して、自分の部屋に戻った。  昨晩、読み込んでいると言っても、もう一度、読んでおこう…

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