おっさんの記事一覧

2020/11/15

【第二章 王都脱出】第七話 おっさん戸惑う

 おっさんは、考えられるだけのテーブルゲームやボードゲームを作成した。カリンも、トランプでできる遊びを書き出した。トランで行うゲームは、商業ギルドに登録することはできないが、トランプの本体は大丈夫だと言われた。カリンのスマホには、タロットカードを使った占いが入っていて、再現は可能だったのだが、おっさんとカリンが”占い”の説明をしても、イーリスはわからない様子だった。神の存在が信じられている世界では、”占い”はあまり意味を持たない。”神託”が存在していると信じられている。それに、”先読み”や”未来視”といった…

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2020/11/08

【第二章 王都脱出】第六話 おっさんいろいろ作る

 辺境伯との話を終えたまーさんは、マスターの店で食事をしながら、アルコールを摂取してから、イーリスの屋敷に帰った。  門番に、付け届けをしてから、屋敷に入る。まーさんの部屋は、奥なのだが、イーリスたちにお願いして、まーさんが寝るだけの部屋を、玄関の近くに作ってもらった。遅くに帰ってきたときには、部屋には向かわずに、寝るだけの部屋に入る。 「おっバステトさん。今日は、カリンの相手をしていなくて大丈夫なのですか?」  まーさんが部屋に入ると、ベッドの上で猫が丸くなって寝ていた。まーさんが帰ってきたのに気がついて…

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2020/10/29

【第二章 王都脱出】第五話 おっさん悪巧みをする

「フォミル殿。お願いがありますがいいですか?」  辺境伯は、まーさんを真っ直ぐに見つめる。 「なんだ?」 「まず、俺たち・・・。カリンと二人で、思いつく限り、前の世界に合った料理やどこぞの貴人が言っている物を再現する」 「ほ、本当か?!それは・・・」  まーさんが、手を上げて興奮した辺境伯を手で制する。 「フォルミ殿。全て、お渡しします。使い方や特許で条件を付けさせてください」 「解っている。まーさんたちに不利益にならないようにする」 「それもあるのですが、材料の調達をお願いしたい。それと・・・」  まーさ…

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2020/10/22

【第二章 王都脱出】第四話 おっさん辺境伯にあう

 待ち合わせの時間には少しだけ早かったが、まーさんは、料理をマスターに頼むために、店に向かった。 「マスター」 「まーさん。お客は既に来ているぞ」  意外なことに、待ち人が既に来ていると言われた。偉い人は遅れてくるというイメージを持っていたまーさんは、驚いた顔をマスターに向ける。 「え?まだ約束の時間にはなっていないとおもうけど・・・」 「あぁまーさんに会うのを楽しみにしていたみたいだ。まーさんのレシピや蒸留器を一通り揃えて部屋に置いてある」 「お。助かる」  まーさんは、マスターに持ってきた物を渡した。 …

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2020/10/15

【第二章 王都脱出】第三話 おっさん提案する

 まーさんは、マスターの店に足を向けた。 「おっちゃん!」  少しだけ離れた路地に居た子供がまーさんに話しかける。子供が駆け寄ってくる。目線を落として、まーさんは子どもたちの頭を押さえつける。 「何度も言っただろう。”まーさん”と呼べと!」 「おっちゃんは、おっちゃんだよ。おっちゃん。何か、仕事はない?」  まーさんの足にじゃれ付いてきた子どもたちは、全部で3人。孤児院で生活している子供たちだ。まーさんは、街歩きの時に子どもたちに銅貨を渡して、道案内をさせた。それだけではなく、安い店や親切な店を教えてもらっ…

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2020/10/10

【第二章 王都脱出】第二話 おっさん勇者の願いを知る

 ロッセルと別れたまーさんは、屋台を周って、飲み屋に持っていく手土産を考えていた。 (辺境伯が来るのだよな?まぁいつもの感じでいいか・・・。考えても駄目なことは、考えるだけ意味がないからな)  まーさんは、少しだけ”貴族”を考えたが、貴族という一括で考えることの危険性を考えて、考えるのを止めた。 「まーさん!」 「お!野菜売りのおっちゃん。今日はどうした?もう店じまい?」 「違う。違う。呼び出されて、貴族様の屋敷に行っていた」 「おっちゃん。何かやったのか?逃げるのなら、早いほうがいいぞ?」 「まーさん?違…

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2020/10/04

【第二章 王都脱出】第一話 おっさんロッセルと街を歩く

「おはよう。まーさん」 「カリン。何度も話したよな?」 「うん。でも、まーさんが起きてこないから、イーリスとロッセルが困っているよ?」 「約束はしていないと記憶しているが?」  まーさんは、ベッドから起き出して、サイドテーブルに置いてある水差しから、コップに水を注いだ。 「まーさん。お水・・・。冷やす?」 「あっ大丈夫」  まーさんは、コップを両手で覆ってから、魔法を発動する。  常温よりも少しだけ水を冷たくする。  冷えた水を一気に飲んだ。 「それで?イーリスとロッセルが、”なん”の用事で?」 「うーん。…

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2020/09/26

【第一章 王都散策】第十七話 おっさん人に会う

 まーさんとカリンが、イーリスの屋敷という研究所に住み始めて、20日が経過した。  カリンは、変わらずイーリスと勉強会という名前のお茶会をおこなっている。まーさんは、ロッセルやイーリスの同僚?に日本語を教える代わりに、酒代をもらっている。マスターの店にデポジットを行ってもらっているのだ。  今日も、まーさんは、マスターの店に来ている常連に”うまい飯屋”を紹介してもらって、夕飯を食べてからマスターの店に行く予定にしていた。昼には、日本語の読み聞かせを行っているので、懐も温かい。カリンの勉強会は、イーリスが居る…

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2020/09/24

【第一章 王都散策】第十六話 女子高校生魔法を使う

 まーさんが、王都を散策している時間に、カリンはイーリスに頼んで”生活魔法”が書かれている本を貸してもらった。あと、勇者たちに対抗するためという理由をまーさんに考えてもらって、各種魔法の本を用意してもらった。同時に、勇者たちが持っていない魔法を知るために、聖魔法と闇魔法が書かれた本も用意してもらった。 「まーさん。生活魔法が使えるようになったよ」 「そうか、今度、教えてくれ」 「わかった」  軽い感じで話をしているが、よほど”魔法特性”が高い人物でも”使える”ようになるのに、1-2ヶ月程度は必要になる。その…

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2020/09/21

【第一章 王都散策】第十五話 おっさん日常を謳歌する

 まーさんたちが、王城を出て、1週間が経過した。  何もすることがなく、惰眠を貪りつつ情報収集を、行っていた。簡単に言えば、やることが無いから、ダラダラしていたが正しい表現だが、まーさんは夜になると”ふらっ”と部屋を出て商業区にある飲み屋に行くようになった。 「まーさん。今日も、飲み屋?」 「バステトさんをお願いします」 「はい」 ”にゃ!”  バステトが、まーさんの部屋からカリンの部屋に移動する。  夕方に、カリンと交わした会話もこれで、4日連続となっている。  最初は、訪ねてきたロッセルに紹介された店に…

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2020/09/21

【第一章 王都散策】第十四話 おっさん納得する

「バステトさん。紋章の件は、把握出来たのですが、称号は偽装したものですよね?」 ”ふにゃ?” 「違うのですか?」 ”にゃ!” 「確かに、バステトさんとの繋がりを感じます」 ”ふにゃ” 「そうですか、バステトさんも繋がりを感じてくれているのですね」  カリンが二人の会話を不思議そうに見ている。 「まーさん。バステトさん。会話が成立しているように思えるのですが?」 「え?成立していますよ?」 ”にゃ!”  バステトも、まーさんの”成立している”を肯定する。カリンは、自分の常識を疑うように頭を左右に振る。 「カリ…

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2020/09/20

【第一章 王都散策】第十三話 おっさん会話をする

 まーさんは、内扉がノックされる音で目を覚ました。 (誰だ?あぁそうか、カリンしか居ないな) 「いいよ。こちらには鍵はかけていない」 「まーさん。入って大丈夫?」 「あぁ」  鍵が開けられる音がする。  内扉には両方に鍵が付けられている。カリンは自分の部屋に付けられていた鍵を開けて、扉を開けた。 「本当だ。まーさん。不用心だよ?」 「ん?カリンは、俺を襲うのか?」 「え?あっ!」  カリンは、自分が開けた扉が内扉だと気がついた。自分が開けなければ、誰も開けないのだ。 「いいよ。それで、こんな時間に訪ねてきた…

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2020/09/17

【第一章 王都散策】第十二話 おっさん部屋に入る

 イーリスから話を聞いてから、まーさんとカリンは部屋に移動した。  割り当てられた部屋は、隣り合っている。  まーさんは、ベッドで横になると、目をつぶった。疲れていると認識はしているが、眠いわけではない。 (異世界転移か・・・。シンイチ辺りが聞いたら喜ぶか?それとも、カズトの方が好きそうな展開だな。意外な所では、ヤスシ辺りも好きそうだな。シンイチは過労死だったな。カズトも取引をしていた会社を首になった奴に殺された。ヤスシもトラックごと行方不明。あいつらとサクラとカツミだけか・・・)  まーさんは、20歳を越…

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2020/09/14

【第一章 王都散策】第十一話 おっさん話をする

 目の前に置かれた紅茶から湯気が立たなくなった位で、イーリスが部屋に入ってきた。 「おまたせしましてもうしわけございません」 「いや、いい。新しいお茶を貰えるか?」 「・・・。はい」  イーリスは、扉の側に控えていたメイドに目配せをした。  扉が開いた音がして、部屋からメイドが出ていった。 「常識が違う可能性があるから参考程度に聞いて欲しい」 「はい」 「待たせる可能性があるのなら、温かいお茶を客だけに出すな。そして、急に来られなくなったのなら、伝言を誰かに持たせろ」 「あっ」 「まーさん。まーさん」 「ど…

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2020/09/12

【第一章 王都散策】第十話 おっさん王都を移動する

 王城を出て、待っていた馬車に乗り込んだ。王城を出てすぐの場所で待機していたようだ。 「まー様。馬車に乗ってください」 「イーリスから乗らないとおかしいだろう?」 「それもそうですね」  イーリスが、従者と馬車に乗り込む。まーさんとカリンは、周りを警戒するフリをして辺りを見る。 「まーさん」 「見られているな?」 「やっぱり!どうします?」 『にゃ!』  まーさんの懐に入っていた、バステトがまーさんの肩に乗って、二人を見ている方向を向いて鳴き声を上げた。 「バステト?」 『ふにゃ?』 「ふふふ。可愛いですね…

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2020/09/10

【第一章 王都散策】第九話 おっさん王城を出る

 ドアがノックされた。  まーさんとカリンは、テーブルの上に置いていた物でロッセルとイーリスに渡す物以外を、カリンの収納に隠した。バステトの収納もあるが、コミュニケーションの問題もあるので、まずは簡単にしまえる。カリンの収納に全部を入れた。 「カリンさんは、大丈夫?」 「まーさん。私のことは、呼び捨てにしてください」 「ん?カリンと呼べばいい?カーテローゼさん」 「はい!カリンでお願いします。ネットゲームでも同じように呼ばれていました」 「わかった。パステトさんは?」 『にゃぁ!』 「呼び捨てでいいのですか…

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2020/09/08

【第一章 王都散策】第八話 おっさん誂う

 ロッセルとイーリスが部屋から出ていったのを確認して、二人は荷物をテーブルに広げる。 「まーさん。本当に、何者ですか?」 「どうして?」  まーさんがポーチから取り出した物を見て、糸野(いとの)夕花(ゆうか)は固まっていた。  不思議な表情で物品を眺めてから、まーさんに質問をした。 「このスマートウォッチ・・・。最新機種ですよ?それが、二つ?それに、折りたたみ式のソーラパネルに、このケーブル・・・。IT会社の人なのですか?」 「あぁ違う。違う。ただ、知り合いに、そういうのが好きな奴が居て、仕事を流したお礼に…

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2020/09/07

【第一章 王都散策】第七話 おっさん考える

「それでは、まー様。対価はどうしたら良いでしょうか?研究所も、私も自由になるイェーンは多くありません」 「イェーンは、出来る範囲で構わない。それよりも、本には本で対価を支払って欲しい」 「本ですか?」 「研究所なのだろう?初代が書いた魔導書とかの写しがあるよな?俺たちには、使えばなくなってしまうイェーンをもらうよりも、情報がまとめられている本の方が嬉しい」  イーリスは少しだけ考えて、おっさんに二つの条件を提示した。 「まー様。二つの条件をご承諾いただければ、初代様のことが書かれている書籍をお渡し致します」…

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2020/09/06

【第一章 王都散策】第六話 おっさん取引を申し出る

「まーさん様」 「様はやめてくれ、まーさんでいい。それに、”さん”は敬称の役目を持っている」 「それなら、まー様ですね」  おっさんは、”まー様”とか呼ばれるのは初めてではない。融通がきかない真面目なやつほど同じことを言う。あとは、ピンポイントでおっさんが嫌がる呼び名を突いてくる奴が出てくる。目の前に居る女性は、間違いなく後者だと認識をした。  糸野(いとの)夕花(ゆうか)は”まー様・・・。マーライオンみたい”と言い出して笑いをこらえている。おっさんに気が付かれていないと思っていたが、おっさんはしっかりと聞…

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2020/09/05

【第一章 王都散策】第五話 おっさん忠告する

 糸野(いとの)夕花(ゆうか)は、女子高校生らしく寝る時にスマホのアラームを設定していた。  アラームで起きた糸野(いとの)夕花(ゆうか)は、部屋の鍵を開けてリビングに戻った。 「え?まーさん。寝ていなかったのですか?」  ソファーで考え事をしていたまーさんをみて、糸野(いとの)夕花(ゆうか)は寝ていないと思ったのだが、1時間の睡眠では意味がないと考えて、状況を整理していただけだ。 「大丈夫だよ。おっさんになると睡眠が浅くて・・・ね」 「はぁ・・・」 「糸野(いとの)さんはもう大丈夫?また難しい会話をするか…

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2020/09/04

【第一章 王都散策】第四話 おっさん知る

 おっさんは立ち上がって、居なかったら”恥ずかしい”と思いながら扉を開ける。  無事ロッセルと侍女が扉の脇で荷物を持って待っていた。侍女は、何やらカートの様な物まで持ってきていた。 「もうよろしいのですか?」 「話は終わった」  おっさんは二人を中に入れる。 「まずは、ロッセル殿に頼みがある」 「なんでしょうか?」 「謁見の間がどうなっているのか教えて欲しい。それから、俺たち二人の処遇に関してなにか言われているのか?」  ロッセルはおっさんの質問に眉を動かす。おっさんは、ロッセルの表情を見逃さない。  しか…

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2020/09/03

【第一章 王都散策】第三話 おっさん偽る

 ロッセルは侍女が帰ってくる前に部屋を出た。  おっさんと女子高校生に”この部屋は自由に使ってください”と言っている。部屋の説明を簡単にした後で、左右にも部屋があり。おっさんと女子高校生の部屋に使って欲しいと告げてから出ていった。 「さて」  おっさんは、女子高校生の横から正面に移動した。 「俺のことは、まーさんと呼んで欲しい。他にも呼ばれていたが、まーさんが一番しっくりくる」 「わかりました。私は、糸野(いとの)夕花(ゆうか)と言います。17歳の高校生です」 「へぇそれが制服だとすると、町田にある駅名にも…

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2020/09/02

【第一章 王都散策】第二話 おっさん教わる

 おっさんは、女子高校生を背中で隠しながら、出口の方にゆっくりと移動する。  できるだけ、武器を持った兵士との距離を開けるためだ。魔法が存在する世界なので、武器だけを警戒すればいいとは思っていない。しかし、武器は目に見える恐怖なのだ。武術の心得が、知り合いの剣道防具屋に誘われて始めた剣道くらいだ。  おっさんとブーリエの間に、宮廷魔術師についてきた魔術師の一人と侍女の一人が割り込んで来た。 「宰相閣下。彼らは、私の方でお話をいたします。宰相閣下は、勇者様をお願いいたします」  ブーリエも勇者の相手で忙しいの…

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2020/09/01

【第一章 王都散策】第一話 おっさん交渉する

”陛下!まずは、勇者様たちのご確認をしなければなりません” ”そうであった。宰相!” ”はっ” ”貴様に任せる。良きに計らえ”  おっさんと女子高校生は、耳を澄ませて外から聞こえてくる言葉を聞いていた。  おっさんは、女子高校生と魔法陣の中央に居る5人に向けて”シィー”と口の閉じるように指示を出す、男子高校生が不満げになにか言おうとしたが側に居た女子高校生に諭されていた。 ”あぁ儂はアルシェ帝国の偉大なる宰相閣下である。エステバン・ブーリエだ。ブーリエ閣下と呼ぶように!” (ブーリエ・・・。ブタだ。確定だな…

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2020/08/31

【序章 勇者召喚】幕間 おっさんの仕事

 東京都内。神田神保町と言えば、古本屋が有名だが、一年を通してウィンタースポーツ用品を売る店舗が多くある。それに伴い、若者も多く訪れる街だ。スポーツ用品店は西日が入っても問題ないが、古本屋には西日は天敵だ。そのために、店舗の棲み分けもしっかりできていている不思議と融合された街になっている。  そんな神保町から靖国通りを東に進んだ場所に、小川町という街がある西に行けば神保町、東に行けば淡路町、もう少し進めば秋葉原。立地面は最高な場所である。喧騒もなく静かな街でもある。住宅街ではなくオフィス街になっている。  …

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