~ 復讐を嗜むには、俺は幼すぎるのか? ~
2021/04/12
【第一章 勇者の帰還】第一話 レナート王国
ユウキが転移に使った魔法陣が消えてから、勇者たちは移動を開始した。 王城の離れにある勇者たちの荷物が置かれている屋敷だ。 舞踏会が行われる場所だったのだが、勇者たちに与えられて、改良して今は40人ほどが一度に会議ができる場所になっている。 座る場所も決まっている。 上座には、サトシが座る。マイとセシリアが両脇を挟む格好になる。 サトシは、正面にある空席を見つめる。誰もが、座りたがらなかったサトシの正面は、ユウキの席だ。 29名で、レナート王国に流れ着いてから、誰一人として欠けなかったのは、皆の…
続きを読む2021/04/11
【序章 召喚勇者】第五話 地球
「・・・」 ユウキは、小高い山の上にある。キャンプ場に転移していた。 「成功・・・。したのか?」 ユウキは、周りを見回して、小学校の時に遠足で訪れた場所だと認識した。夢でなければ、転移が成功したのだ。 「あとは、時間だな・・・。2022年なら時間が戻った・・・。え?」 ユウキは、自分の手を見た。 明らかに小さくなっている。7年前の15歳のころのサイズになってしまっている。 「そういうことか・・・。戻ったら、どうなる?」 ユウキは、魔法が使えるのか気になってしまった。 精神は、フィファーナで戦闘を…
続きを読む2021/04/10
【序章 召喚勇者】第四話 帰還(後)
「陛下」 「なんじゃ」 「わかりました。全部、飲み込みます。家族のために」 「そうか・・・。ありがとう」 「いえ、それで、陛下。一つ、頂きたい物があります」 「なんだ?アメリアを連れていきたいというのなら、喜んで差し出すぞ?侍女もつけるぞ?」 「陛下?殴っていいですか?」 貴族たちから、”いいぞ!許す”とか声が聞こえてくる。他の国ではありえない状況だ。 「まてまて、お主に殴られたら、儂の頭が軽くなってしまう」 「大丈夫です。少しだけ痛いだけです。陛下の身体が、明日から頭の重さに耐える必要がなくなると喜ぶか…
続きを読む2021/04/09
【序章 召喚勇者】第三話 帰還(中)
「陛下」 「勇者ユウキよ。魔物の王の討伐を成し遂げたようだな」 「はっ仲間たち、それに陛下のおかげです。感謝の言葉だけでは・・・」 「よい。余たちにも利があること、勇者ユウキ。目的のものは見つかったか?」 「はい。無事入手いたしました。明日、試したく思っております」 「・・・。そうか、勇者ユウキ・・・。ユウキ。余は・・・。儂は、お主を、お主たちを本当の子供のように思っている。后も、儂と同じ気持ちだ」 「ありがたきお言葉」 「解っている。わかっている。ユウキ。お主たちにはやらなければ・・・。目的があるのは、理…
続きを読む2021/04/08
【序章 召喚勇者】第二話 帰還(前)
サトシたちは、身を寄せている小国(レナート)に転移した。 勇者のスキルだ。サトシやユウキは、”ル○ラ”と呼んでいるが、内容は違っている、一度マーキングした地点に戻ることができるのだ。スキルに込める魔力で、同時に移動できる範囲が変わってくる。 「サトシ様!」 転移のマーキングしてあったのが、王宮にある庭園だ。 王宮から一人の女性が勇者たちに駆け寄ってくる。サトシの名前を読んで駆け寄ってくる女性を見た、勇者の一人がサトシの前に立ちはだかる。 「なんですか?マイ様!私は、私の婚約者であり、未来の王であるサ…
続きを読む2021/04/08
【序章 召喚勇者】第一話 召喚勇者
1つの戦いが終わろうとしていた。 人族の悲願。”魔物の王”討伐が実現しようとしていた。 「ユウキ!どうだ」 「あと、5000!1割。リチャードの一撃で削れる」 「フェルテ!俺に補助を!」 「解った!”根源なる力よ。汝に力を”リチャード!!」 「おぉぉぉぉぉぉ!!!」 聖剣を持つサトシがリチャードの後に続く、”魔物の王”にダメージを与えられるようにできるのは、聖剣を使える勇者だけだ。 ”うぉぉぉぉ!!!” 強化されたリチャードの攻撃で、”魔物の王”を守っていた結界が砕ける。新たな結界をはられないように…
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